2025年03月02日
エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その3:ボウハンティングは高効率。
4.ボウハンティングは銃より高効率。
ボウはライフル銃に比べれば、超短射程であり、比較にならない程捕獲能力の低い狩猟道具です。しかし獲物を追い払う能力は、ライフル銃比べ桁違いに低いのも事実です。
その為ボウハンティングはアメリカに於いて、銃を使った猟より、圧倒的な確率で獲物に射程内で出会え、また捕獲率に於いても銃猟を大きく上廻っています。


保護区や銃禁地域は当然目的の野性鳥獣保護の為に、また住宅地等を守る為にも、銃の使用は控えるべきですが、射程が30m程度で、待ち屋から30度の撃ち降ろし、流れ矢による被害も発生しない様な設備で開設するボウハンティングであれば、目的の鳥獣の保護等は達成され、30m以内の目視ですから混獲の恐れもなく、安全性にも問題はありません。
積雪期以降になれば、絶好のチャンスです。
干し草等でエゾ鹿を誘き寄せ、待ち屋から弓を撃つ事は可能です。
ボウハンティングは音がしないので1度発射或いは捕獲で追払っても、1週間程度でまた別の鹿が来る様になり、出会い率・捕獲率も銃を使う現状のエゾ鹿猟より全般的には大幅に高く、それなりの数の待ち屋を用意すれば、日の出・日没までに縛られている、現状の銃より銃禁や保護区のエゾ鹿の害獣駆除面で大きな効果があると思われます。
ボウハンティングは鹿を追い払う事が少なく、銃と違い遥かに狭いエリアにも海外からの狩猟客多数を迎える事が可能であり、日本の狩猟法が弓矢を全面的に禁止している項目と狩猟制度を改訂すれば、重要な産業に発展する可能性があります。
アメリカのライフルハンターは1370万人、人気のボウハンターはボウ協会登録者2200万人の55%、未登録者まで入れれば3000万人とも言われ、登録不要なボウハンターの正確な数が判りません。



鹿猟の待ち屋。 分解式待ち屋。 発射直前のボウ。
ケンさんがアラスカ北部ツンドラ保護区で体験したボウの巻狩りは、渦巻き状に歩きながら輪を徐々に狭くして行く、眞に言葉通りの巻狩りと言える物でした。3人組がちょうど始め様としており、フォトOK?と申し入れた所、スペアの弓があるので、お前も参加しろと言う事になりました。アラスカ北部は保護区となっていますが、ボウハンティングだけが可能です。
銃で撃たれないカリブーは100m以上離れれば、人間の存在を全く気にしません。遠巻きに囲い込み、当初は直径200m位から始まり、その輪を渦巻き状に徐々に小さくして行きます。
やがて人間の企みに気が付き、囲みの薄い所を突破しようとしますが、そうはさせじと両側の射手が走ってそこを狭くし断念させます。結局最後は何処かを強行突破し、その時が射撃チャンスになります。
その最後はケンさんの30m先を全速で突っ走って抜け様とし、ケンさんは愛用のアーチェリー感覚で照準器を使わずに矢を発射しました。
30m先を走るカリブーに思い切りスイングし、照準は落差少々、リードはライフルの10倍位の感触のスイングショットで、前過ぎたかと思う位のリードを取って矢を放ちました。

当初矢は直前を通過してしまうかに見えましたが、突然矢が見えなくなり、同時にカリブーの走行速度が低下し、そして数十mで倒れました。
ボウ本体は国内価格で2.5~5万円でフルセットが販売されていますが、本格的ボウ10万円前後、矢1000∼2000円、鏃200~600円程度、アメリカでは1/10~1/2で購入出来ます。
3000万人が年に12本の矢を購入すれば36百万本、中写真の小さなショップでも相当数が販売しており、日本人が思っているより遥か
に巨大な市場なのです。

アメリカの田舎の銃砲店ボウとアロウ。 捕獲したホワイトテール鹿。
更にボウハンティングは日本人が思っている以上に優れた猟法です。原理的に追い払わないので 銃より遥かに高い出会い率&捕獲率が可能となり、故にハンターには高人気です。
また大きな狩猟効果及び駆除効果を生んでいます。待ち屋設備も1戸が高く見て数十万円程度、ボウハンティグガイドは高度な特殊センスを必要としない、効率の良い捕獲方法になるのです。
銃に依る駆除に慣れたエゾ鹿に出会う事は、昨今の北海道でも特別なセンスを必要としますが、ボウハンティグは銃に比べ圧倒的に獲物を驚かせない為、数日静かにすれば獲物はまた戻って来ます。
ボウハンティング以外の銃に依るハンティングでも、例えば西興部の有料猟区に於けるエゾ鹿ガイド猟は、海外から見ればかなり魅力的です。

4日猟で写真よりやや小さい角長70㎝クラスの大物鹿と勝負が目的であり、可能性は十分です。100m前後の発砲チャンスが無ければ客は不満足ですが、失中は自分のミスですから獲れなかった事に対しては怒りません。
日本鹿の事を英語ではDeer Japanではなく、「Sika Deer」と言います。日本鹿は世界的な鹿なのです。エゾ鹿は日本鹿の亜種ですが、特に大きく完全なワールドサイズであります。
世界で狩猟されているシカディアは本州鹿ではなく「満州鹿」の事を指し、血統的には概ねエゾ鹿であり、アメリカのミュール鹿やホワイトテール鹿と概ね同等サイズです。
ニュージーランドやヨーロッパの幾つかの国やアメリカでは「シカディア」と言う名称で、移入されており、ニュージーランドでは満州産のエゾ鹿を養殖しています。また「エゾ鹿」は美味しい事でも有名です。
これを捕獲する1週間のツアーは、雑誌の特集記事になる程の高人気なのです。
北海道の本物の「シカディア」であるエゾ鹿猟は、アメリカの野性鹿や養殖シカディア猟より、遥かに恵まれた環境にある事はすでにお話した通りです。
日本の鹿は法律では誰の物ではなく、強いて 言うならば国有物です。国有の鹿が国民の財産を侵害するので、国は天文学的な費用を掛けて、国民の財産を守ろうとし、また鹿の数を減少させ様としています。これが日本の現状です。
海外ではそこに住む野生動物は土地所有者の物です。従ってそこで狩猟をさせてもらう為に土地 所有者にお金を払い、獲れたら(含む未回収)それなりの料金となります。
アフリカのファームには野性動物も住んでいますが、ファームでは自分の財産である動物が逃げない様に自前で柵を作っています。
日本も法律を変え、鹿は土地所有者の物とし、エゾ鹿猟で土地所有者が儲かる様にすれば、鹿の被害防止に掛ける天文学的予算も大幅減になると思われます。
また法律を変え、ボウハンティングを可能とし、認可猟区内のガイド猟限定で、ガイド所有のレンタル銃で、外国人等にも猟をさせるべき だと思います。これも国防費の無駄と共に、非常に勿体ないお金の使い方です。
ハンティング産業は日本人が思っているより遥かの巨大です。
毎年ラスべガスで行われるガンショー(SHOT SHOW)に2004年に取材で行った事がありますが、会場は3日掛けても廻り切れない程の巨大な広さでした。
銃と弾に始まり、銃用品、狩猟用品、車用品、狩猟用待ち屋や、牧草の種や肥料、狩猟用バギーの農業用アタッチメント、剥製やインテリア用品等の様々な業界の及ぶ事が良く分かりました。
会場中がこんな感じで各メーカーの銃が溢れています。
全米射撃大会が行われる射撃場は50面、大型キャンピングカー400台がキャンプ出来る環境であり、専用の飛行場も付いています。射撃は5ポジションのアメリカントラップです。
ボウはライフル銃に比べれば、超短射程であり、比較にならない程捕獲能力の低い狩猟道具です。しかし獲物を追い払う能力は、ライフル銃比べ桁違いに低いのも事実です。
その為ボウハンティングはアメリカに於いて、銃を使った猟より、圧倒的な確率で獲物に射程内で出会え、また捕獲率に於いても銃猟を大きく上廻っています。


保護区や銃禁地域は当然目的の野性鳥獣保護の為に、また住宅地等を守る為にも、銃の使用は控えるべきですが、射程が30m程度で、待ち屋から30度の撃ち降ろし、流れ矢による被害も発生しない様な設備で開設するボウハンティングであれば、目的の鳥獣の保護等は達成され、30m以内の目視ですから混獲の恐れもなく、安全性にも問題はありません。
積雪期以降になれば、絶好のチャンスです。
干し草等でエゾ鹿を誘き寄せ、待ち屋から弓を撃つ事は可能です。
ボウハンティングは音がしないので1度発射或いは捕獲で追払っても、1週間程度でまた別の鹿が来る様になり、出会い率・捕獲率も銃を使う現状のエゾ鹿猟より全般的には大幅に高く、それなりの数の待ち屋を用意すれば、日の出・日没までに縛られている、現状の銃より銃禁や保護区のエゾ鹿の害獣駆除面で大きな効果があると思われます。
ボウハンティングは鹿を追い払う事が少なく、銃と違い遥かに狭いエリアにも海外からの狩猟客多数を迎える事が可能であり、日本の狩猟法が弓矢を全面的に禁止している項目と狩猟制度を改訂すれば、重要な産業に発展する可能性があります。
アメリカのライフルハンターは1370万人、人気のボウハンターはボウ協会登録者2200万人の55%、未登録者まで入れれば3000万人とも言われ、登録不要なボウハンターの正確な数が判りません。


鹿猟の待ち屋。 分解式待ち屋。 発射直前のボウ。
ケンさんがアラスカ北部ツンドラ保護区で体験したボウの巻狩りは、渦巻き状に歩きながら輪を徐々に狭くして行く、眞に言葉通りの巻狩りと言える物でした。3人組がちょうど始め様としており、フォトOK?と申し入れた所、スペアの弓があるので、お前も参加しろと言う事になりました。アラスカ北部は保護区となっていますが、ボウハンティングだけが可能です。
銃で撃たれないカリブーは100m以上離れれば、人間の存在を全く気にしません。遠巻きに囲い込み、当初は直径200m位から始まり、その輪を渦巻き状に徐々に小さくして行きます。
やがて人間の企みに気が付き、囲みの薄い所を突破しようとしますが、そうはさせじと両側の射手が走ってそこを狭くし断念させます。結局最後は何処かを強行突破し、その時が射撃チャンスになります。
その最後はケンさんの30m先を全速で突っ走って抜け様とし、ケンさんは愛用のアーチェリー感覚で照準器を使わずに矢を発射しました。
30m先を走るカリブーに思い切りスイングし、照準は落差少々、リードはライフルの10倍位の感触のスイングショットで、前過ぎたかと思う位のリードを取って矢を放ちました。

当初矢は直前を通過してしまうかに見えましたが、突然矢が見えなくなり、同時にカリブーの走行速度が低下し、そして数十mで倒れました。
ボウ本体は国内価格で2.5~5万円でフルセットが販売されていますが、本格的ボウ10万円前後、矢1000∼2000円、鏃200~600円程度、アメリカでは1/10~1/2で購入出来ます。
3000万人が年に12本の矢を購入すれば36百万本、中写真の小さなショップでも相当数が販売しており、日本人が思っているより遥か
に巨大な市場なのです。


アメリカの田舎の銃砲店ボウとアロウ。 捕獲したホワイトテール鹿。
更にボウハンティングは日本人が思っている以上に優れた猟法です。原理的に追い払わないので 銃より遥かに高い出会い率&捕獲率が可能となり、故にハンターには高人気です。
また大きな狩猟効果及び駆除効果を生んでいます。待ち屋設備も1戸が高く見て数十万円程度、ボウハンティグガイドは高度な特殊センスを必要としない、効率の良い捕獲方法になるのです。
銃に依る駆除に慣れたエゾ鹿に出会う事は、昨今の北海道でも特別なセンスを必要としますが、ボウハンティグは銃に比べ圧倒的に獲物を驚かせない為、数日静かにすれば獲物はまた戻って来ます。
ボウハンティング以外の銃に依るハンティングでも、例えば西興部の有料猟区に於けるエゾ鹿ガイド猟は、海外から見ればかなり魅力的です。
4日猟で写真よりやや小さい角長70㎝クラスの大物鹿と勝負が目的であり、可能性は十分です。100m前後の発砲チャンスが無ければ客は不満足ですが、失中は自分のミスですから獲れなかった事に対しては怒りません。
日本鹿の事を英語ではDeer Japanではなく、「Sika Deer」と言います。日本鹿は世界的な鹿なのです。エゾ鹿は日本鹿の亜種ですが、特に大きく完全なワールドサイズであります。
世界で狩猟されているシカディアは本州鹿ではなく「満州鹿」の事を指し、血統的には概ねエゾ鹿であり、アメリカのミュール鹿やホワイトテール鹿と概ね同等サイズです。
ニュージーランドやヨーロッパの幾つかの国やアメリカでは「シカディア」と言う名称で、移入されており、ニュージーランドでは満州産のエゾ鹿を養殖しています。また「エゾ鹿」は美味しい事でも有名です。
これを捕獲する1週間のツアーは、雑誌の特集記事になる程の高人気なのです。
北海道の本物の「シカディア」であるエゾ鹿猟は、アメリカの野性鹿や養殖シカディア猟より、遥かに恵まれた環境にある事はすでにお話した通りです。
日本の鹿は法律では誰の物ではなく、強いて 言うならば国有物です。国有の鹿が国民の財産を侵害するので、国は天文学的な費用を掛けて、国民の財産を守ろうとし、また鹿の数を減少させ様としています。これが日本の現状です。
海外ではそこに住む野生動物は土地所有者の物です。従ってそこで狩猟をさせてもらう為に土地 所有者にお金を払い、獲れたら(含む未回収)それなりの料金となります。
アフリカのファームには野性動物も住んでいますが、ファームでは自分の財産である動物が逃げない様に自前で柵を作っています。
日本も法律を変え、鹿は土地所有者の物とし、エゾ鹿猟で土地所有者が儲かる様にすれば、鹿の被害防止に掛ける天文学的予算も大幅減になると思われます。
また法律を変え、ボウハンティングを可能とし、認可猟区内のガイド猟限定で、ガイド所有のレンタル銃で、外国人等にも猟をさせるべき だと思います。これも国防費の無駄と共に、非常に勿体ないお金の使い方です。
ハンティング産業は日本人が思っているより遥かの巨大です。
毎年ラスべガスで行われるガンショー(SHOT SHOW)に2004年に取材で行った事がありますが、会場は3日掛けても廻り切れない程の巨大な広さでした。
銃と弾に始まり、銃用品、狩猟用品、車用品、狩猟用待ち屋や、牧草の種や肥料、狩猟用バギーの農業用アタッチメント、剥製やインテリア用品等の様々な業界の及ぶ事が良く分かりました。
会場中がこんな感じで各メーカーの銃が溢れています。
全米射撃大会が行われる射撃場は50面、大型キャンピングカー400台がキャンプ出来る環境であり、専用の飛行場も付いています。射撃は5ポジションのアメリカントラップです。
沖縄の鹿。
エゾ鹿のボウハンティング。その2:アメリカの現状と射程距離の変化。
エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その1:ハーフライフル。
皆さんに伝えたい事。その14と15:ライフルと散弾の特殊効果。
皆さんに伝えたい事。その12と13:エゾ鹿の習性、ナンバーランキングのオス。
皆さんに伝えたい事。その11,難しいエゾ鹿猟。
エゾ鹿のボウハンティング。その2:アメリカの現状と射程距離の変化。
エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その1:ハーフライフル。
皆さんに伝えたい事。その14と15:ライフルと散弾の特殊効果。
皆さんに伝えたい事。その12と13:エゾ鹿の習性、ナンバーランキングのオス。
皆さんに伝えたい事。その11,難しいエゾ鹿猟。
Posted by little-ken
at 13:22
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