2024年03月02日

ハーフライフル銃規制強化 害獣捕獲に特例 銃刀法改正案を閣議決定。

政府は1日、猟銃の一種「ハーフライフル銃」の所持許可に付いて、猟銃を10年以上継続して持っている人に厳格化する銃刀法改正案を閣議決定した。

ハーフライフル銃の規制強化方針を巡っては、北海道が「エゾ鹿やヒグマの捕獲が困難になる」として配慮を求めていた。警察庁は、都道府県が捕獲が必要と判断した獣類に付いて、猟銃の所持期間に関係なくハーフライフル銃を使用出来る特例を通達で定める。

松村祥史・国家公安委員長は1日の閣議後記者会見で「獣類による被害の防止に支障が生じる事が無い様、ハーフライフル銃を必要とする方々が適切に所持許可を受けられる運用とする」と述べた。

改正案は開会中の通常国会に提出され、成立すれば、公布から9カ月以内に施行される。
ハーフライフル銃の射程は散弾銃の3倍となる約150メートルあり、エゾ鹿等大型獣類の捕獲で使われている。警察庁によると、2022年末で所持許可が出されていた3556丁の内、北海道がほぼ半数の1738丁を占めた。

改正案では、既に厳格な規制があるライフル銃と同様の所持許可基準をハーフライフル銃にも適用する。具体的には、狩猟や有害鳥獣駆除目的の場合、下記の様になる。

①継続して10年以上猟銃の所持許可を受けている
②獣類の捕獲を職業とする
③事業被害防止の為、獣類の捕獲を必要とする――の三つのケースで認められる。

この内③に付いて、ハーフライフル銃に限り、新たな通達で特例を定める。例えば、北海道が「事業被害防止の為、ハーフライフル銃でエゾ鹿を捕獲する必要がある」と警察庁等を通じて全国の警察に通知。

ハンターが「北海道でエゾ鹿を捕獲する」と居住する都道府県警に申告すれば、これまで猟銃を所持していなくても、許可を得て1年目からハーフライフル銃を所持出来る。

許可した警察は年1回程度、都道府県や本人等に捕獲活動をしているか確認し、実態がなければ許可を取り消す。

③を巡っては、これまでのライフル銃に関する通達で、自治体から委託された民間事業者の捕獲従事者らが市町村の推薦を受ければ、猟銃の継続所持期間が10年未満でも使用が認められる。

ただ、活動する市町村毎に推薦を受ける必要があり、この規定を利用する人は少ないと言う。

この通達もハーフライフル銃に限って改め、市町村の推薦に加え、都道府県が事業被害防止に該当する事を確認すれば、最大でその都道府県全域で使用出来る様にする。

改正案が成立しても、施行前にハーフライフル銃の所持許可を受けている人には改正前の規定が適用され、影響はないと言う。

今回のハーフライフル銃の規制強化は、23年5月に長野県中野市で4人が殺害された事件で逮捕・起訴された男性被告が、射程の長いハーフライフル銃を持って自宅に長時間立てこもり、警察が対応に苦慮したことが背景にある。

被告は15年以降、狩猟と標的射撃を理由にハーフライフル銃等の所持許可を受けていたが、警察幹部は「長野事件の被告の様な人物は許可を受けられなくなる」と法改正の意義を強調する。

改正案には、インターネット上で銃の製造方法を示して不法所持を呼び掛ける投稿に1年以下の懲役等の罰則を設ける事や、発射罪や所持罪の厳罰化も盛り込まれた。

ネット上の動画を見て手作りした銃が使われたとされる安倍晋三元首相の銃撃事件(22年)を受けた措置。磁力で弾丸を発射する「電磁石銃(コイルガン)」も新たに所持禁止の対象とする。

改正案が成立した場合、不法所持を呼び掛けるネット上の投稿規制と発射罪や所持罪の厳罰化に付いては、公布から1カ月後に施行される。

北海道の担当者は「警察庁等と特例所持の協議を続けており、鳥獣対策に影響が出ない様にしたい。現在示されている方向性は、道の要望が受け入れられた物と捉えている」とした。

道猟友会の斉藤哲嗣専務理事は「警察庁に北海道の自然環境や狩猟の役割をよく理解して戴き、法律と運用を使い分ける柔軟な対応が可能になりそうだ。一安心している」と話した。
【松本惇、石川勝義】
                https://www.msn.com/ja-jp/news/national/


「ケンさん加筆」
まだ予断を許しませんが、取り敢えずは初心者ハンターでもエゾ鹿猟への道が残されそうな雰囲気で良かったと思います。

ただ内容を見ると、北海道でエゾ鹿を捕獲したいと言う申告に対する特別許可ですから、北海道に行かなくなればサボットスラグ銃の所持許可は失効する様で、このチェックは毎年行われる様です。

通りの良い理由があれば、1~2年は北海道に行かなくても取消しを免れますが、3年行けなかったら、もうどうしようもありません。

北海道狩猟登録証のコピーや、北海道出猟を証明する各種の資料や、出猟日記等々をしっかり管理しておかなくてはなりません。

捕獲写真も北海道で獲れたエゾ鹿である事が分かる、映り込みがあった方が有利と言えます。
ガイド猟であれば、ガイドの車と共に撮影するとか、ガイドと共に撮影が良いと思います。
捕獲が無い場合も地名等が分かる標識を入れた写真が良いと思われます。

完全施行にはまだ時間が掛かりますから、従来通りのエゾ鹿でない実績でも通り易い、現行制度の内の駆け込み申請もありかと思われますが、警察当局は余り受けたがらないと思います。

お手持銃のオートやスライド銃にハーフライフル替銃身の追加記載と言う方法ですと、手続きが後刻の記載追加だけですからこちらは非常に簡単です。


  


Posted by little-ken  at 05:20銃と弾ライフル所持

2023年04月27日

M1カービン と ホーワカービンM300 と 実銃所持。

  M1カービン。
アメリカの補助兵器として1941年に採用され、性能はライフルと、ピストルの中間で、多弾数と連射性能を求めており、試作型はフルオート機能を持っていましたが、量産型はセミオートのみとなりました。使用する30カービン弾は30-06比73%の110grの弾頭を同68.5%の弾速610m/sで飛ばし、エネルギーは同34.3%の967ft-lbfでした。

命中率はアメリカの射撃場で何丁か見た範囲では、良く当たるとは言えない状態でした。
50m先の空き缶を時に外す程度、AR-15もミニ14も類似、AK-47はもっと酷い命中率でした。そんな中、驚いたのは中国製SKSカービンです。50m先の空き缶を絶対外さないのです。

M1カービンは当初は後方勤務者や警備、士官や下士官用として使われましたが、1942年後半のダルカナルから主力兵器として使われ始め、1945年の硫黄島や沖縄では完全に主力となっていました。

この頃から威力不足が叫ばれ、30連マガジンとフルオートのM2カービンが追加採用され、M1カービンも多くがM2カービンに改修され、フルオートセレクターが追加されましたが、これが後刻ホーワカービンでは大問題となりました。

1968年、ホーワカービンの初期型に30連マガジンを付けた銃とダイナマイトで、在日韓国人「金嬉老」が静岡寸又峡温泉に88時間立て籠りました。ここでの死傷者はありませんが、金嬉老は立て籠り前に金銭 トラブルから暴力団員2名を射殺しています。銃やダイナマイトの入手先は不明ですが、恐らく非合法です。ボルトハンドルの左側に小さな丸頭のレバーがそれです。「金嬉老」の銃にこれが付いていたかは不明です。

その後間もなく1972年、あさま山荘事件が起こりました。学生運動から発展した連合赤軍のメンバーの5人が起こした事件で浅間山荘の管理人の妻(当時31歳)を人質に10日間に渡って立て籠りました。この事件で持ち込まれた銃器は、全て銃砲店等から奪った物でした。

22口径ライフル1丁、38口径短銃1丁、12番上下2連銃3丁、同半自動銃1丁、実包700発とされ 104発が使用され、死者3名(機動隊員2名、民間人1名)、重軽傷者27名(機動隊員26名、民間人1名)を出しました。

死亡者は全て22口径スモールボアライフルによる物で、負傷者の多くは鉄パイプ爆弾による物でした。その後人質は無事保護され立て籠り犯5人は全員逮捕されました。 

こうして一般の銃所持者には無縁な世界の犯罪ながら、当局はライフル銃の対応に困り、各県警に狙撃銃が備え付けられました。また22ロングライフル銃は予想外のパワーがあるとして1975年には所持中の銃を含め、22口径銃(射撃専用銃を除く)は所持が全て禁止されました。

明らかに 憲法違反と言えます。SBは全量強制提出になりましたが、大口径ライフルLBは据え置かれました。その後全てのライフル銃は装薬銃10年の経験が必要となり、現在に至ります。

ケンさんがライフル銃を所持したのは1990年ですが、当時はまだ趣味の射撃目的が可能でした。この頃射撃場で軍用銃愛好会や、火縄銃愛好会が月例会をしており、M1カービンだけでなく、38式、モーゼル98、FAL、G3、ガーランドを見ました。

その後、所持ライフル銃の目的は狩猟のみに限定され、軍用銃は多弾数マガジンやフルオート改造問題から新規禁止、運用中の銃も当代限りとなり、やがて所有者が高齢となり、昨今では射撃場で見る事も皆無となりました。

ケンさんがかつて所有の150m12㎜ワンホールのH&Kオートも、中古で売りに出した2006年はまだ良かったのですが、新所有者はその時点で経験年数5年、5年間銃砲店預かりの期間中に新規許可が降りない軍用銃に指定され、ケンさんから15万円で購入した物の、所持する事は出来ずに、2束3文で売却すると言う気の毒な事になりました。


  ホーワカービンM300
誕生の経緯は自衛隊が1950年に設立されると、アメリカから無償貸与でM1カービンとM1ライフル多数が支給されました。M1カービンの供与は約8万丁に及び、豊和工業がメンテナンスを請け負いました。

その後USAでは新規製造だけではなく、補充部品の製造も終え、1時期の豊和工業は世界中のM1カービンに部品を供給する事になりました。

豊和はその後1955年頃、自衛隊に5000丁のM1カービン新銃を製造し納入しました。1960年、国内は狩猟ブーム中であり、同じ部品で5連発マガジンにした狩猟銃のホーワカービンM300がデビューしました。

その頃、豊和はタイ国にホーワカービンを10000丁輸出、日本の憲法では兵器M1カービンを輸出する事は出来ず、ひょっとすると海外に合法輸出する為に、スポーツ用の猟銃を作りたかったのかも知れません。

何は共あれ、本州鹿猟や日本猪猟に最適と言う謳い文句で国内デビュー、当時のStdライフルの30-06は本州猟には確かに強力過ぎ、インプシリンダーから撃つバックショットでは30mと短射程過ぎ、スラグ弾も30m越では命中精度が悪過ぎました。これらは一応正解です。

当時は初心者講習を受ければ、誰でもSBやLBのライフル銃が買え、当時7.5万円でかなりの数のホーワカービンが売れ、巷の銃砲店にも中古はチラホラありました。

ライフル所持は今も昔もハンターの憧れです。1970年ケンさんが装薬銃申請をしました。
当時ライフル銃に丸印を付ければ、SBやLBのライフル銃の許可も普通に降りました。

ただ何丁も銃を買うお金が無かった事と、ライフル銃を買っても弾が高く、撃つ物も無かったので見送りました。ではホーワカービンの実用性に付きましては、どの程度の物だったのでしょう。

射撃場で見たホーワカービンはアメリカで見たM1カービンと同様、50m急所ヒットが何とかレベルであり、100mの実用性は?でした。

初期型ホーワカービンの照準器はM1カービンのピープサイトからオープンサイトに変更されましたが、指向性が全くなく、本州猟巻狩りでは猪が10m、鹿が20m、しかも動的ですから、ライフル銃は完全に不向きと言えました。ただ誰もが憧れるライフル銃で獲れば、一段と本格派に見られる、単にそんな程度でした。

オープンサイトのライフル銃は視野が広く、スナップショットやランニング射撃も慣れれば比較的 得意そうに見えますが、実際は不得意処か概ね対応不能と言えました。

それはホーワカービンの照準器を見ても分かります。M1カービンではアッパーハンドガードの中央凹みと照星で概ね銃を指向させ、その後にピープサイトで精密照準が出来ましたが、豊和には 狩猟をする人がいなかったのか、ホーワカービンにはその凹みは省略されました。

ホーワカービン初期型の特徴はアッパーハンドガードが鉄で出来ており、オープンサイトであり、意味があるとはとても思えませんが、銃口近くにマズルブレーキ穴が開いていました。

オープンサイトはそもそも指向性ゼロの欠陥サイトですから、本銃の運用により、捕獲率が上がる事は多分無かったと思われます。散弾用リブ無しバレルでスラグを撃った方がまだマシと言えました。

1968年には改良され、ニューホーワカービンとなりました。特徴はアッパーハンドガードが木製になった事(但し凹みは再現されず)、マズルブレーキ穴が無くなり、照門はミリタリー調ピープサイトになった事でした。

これにより射撃精度は多少上がりましたが、元々M1カービンを含めて、構造的に機関部が固定されておらず、30カービン弾も精度不足、それ程の命中精度は期待出来ません。

またピープサイトの穴は1㎜未満、射撃精度上では多少有利になりますが、照門の小穴から照星を経由して獲物を瞬時に見る事は一段と高難度なりました。勿論動的を見る事も同様であり、照準器が改良されたから捕獲率が上がると言う事は全く無く、その反対だったと思います。

さて、時期は不明ながら、使い難かったピープサイトが、後期型では再びオープンサイトに改められました。これを見ますと、ピープサイトは使い難かった事が良く分かります。豊和の製造が終わった1990年代以降はアメリカ製M1カービン型のアイバ―ジョンソンカービンが国内販売されました。

軍用銃としては数量的にまた運用期間的に見ても、十分功作だったM1カービンですが、猟銃と してのホーワカービンは精度不足で射程距離が生かせない、使い物にならない銃でした。

国内デビュー時の謳い文句は本州猟には調度良いパワーであり(一応正解)、短く軽量(これも一応正解)で最も使い易い(?)とされていますが、実際は指向性のない欠陥照準器は目標に素速く  向けられず、初弾命中はマグレのみ、動的の連射は全くのダメ元射撃だった筈です。

そもそも本州猟の猪猟は10m、鹿猟は20m射程の動的ですから、静止オンリーの能力しかない、単弾の銃で捕獲しようとする考えが間違っています。ではエゾ鹿猟ではどうでしょう。

この時代サボットスラグ銃と言うのはまだデビューしておらず、バックショットやスラグ銃では明らかに射程距離不足と言えました。ホーワカービンは弾速600m/sですから120mまで直撃出来、150mまで微少落差補正で使えそうですが、100m以遠の急所狙いには精度不足、結局はエゾ鹿猟に使えない銃でした。

と言う事で、急所狙いの狩猟銃としてみれば、ライフル銃でありながら、ライフルのメリットを精度不足で出し切れない、それがホーワカービンの結論でした。只、標的が人間の胴体と言う前提なら、200mまでは運用可能であり、初期の軍用目的は概ね達成と言えます。

実際の本州猟は50m以内ばかりであり、且つ動的が殆どである事から、適しているのは単弾を撃つ銃ではなく、4号バックショット27粒弾でした。

リブ銃身で射撃距離に合わせたチョークから撃てば、動的対応を含め20~50mまでベストでバッチリカバー出来ます。3粒ヒット即倒のショットガン効果が使える、小粒バックショットのみが本州猟で使える手法でした。

ミリタリークラブのホーワカービンは射撃場で合計5丁見ましたが、内4丁にはフルオートセレクターが付いていました。マガジンは15連発も30連発もミリタリーショップで幾らでも売っており、フルオート用の部品も当時はミリタリーショップで入手可能でした。

また猟場で見たホーワカービンは2丁ですが、2丁共15連マガジンを装着しており、本来の猟銃と言うより、ミリタリーオタクが好む銃と言え、軍用部品がそのまま使えてしまう事が、本銃の寿命を縮めたと言えました。

実際はライフル銃で動的射撃は不可能ではありませんが、絶望的に来難度であり、ライフル銃に連射機能は不要と言えました。後刻2007年に」ケンさんはサコーボルトで憧れだった5発5中を達成しましたが、かいしゅうとかいたいがたいへんで以後はまとめ捕獲を控えました。

そんな事から、狩猟用ライフル銃にマガジンは不要は言い過ぎとしても、15発や30発が必要な理由は何処にもありません。





  


Posted by little-ken  at 15:02銃と弾ライフル所持

2023年04月21日

ガンマニアとモデルガン。

  M1カービンとガンマニア
1970年頃はM1カービンはM1ガーランドを含め、多数のアメリカからの無償貸し与銃がありました。無償貸し与ですから不要になれば、お返しするのが筋となります。

アメリカとしてもわざわざ返してもらっても無価値ですから、そちらで処分して下さいとなりました。自衛隊初期の戦闘機等も同様でした。

そこで国内業者は高速グラインダーで機関部を真2つに切断して、それからスクラップにしました。処がミリタリーマニアは、これの先側長目と元側長目の物を使って溶接復元し、そんな復元銃が、1970年頃のミリタリーショップ裏メニューで販売されていました。


給料3万円の時代にM1カービン20万円、ガーランド30万円と高価、欲しくても買えず、トンプソンサブマシンガンや戦闘機の86セーバーやT33シューティングスターは手が届かない高額でした。

この復元銃は精度や強度や耐久性には疑問がありますが、完全な発射能力がありました。しかしWW2以前は銃刀法もイイ加減で、1950年頃まで町の銃砲店でも多数製造された村田銃は殆どが無登録で運用され、また戦地で分捕りした米軍の銃や将校の私物の拳銃の持ち帰り例も多数あり、これらも未登録銃でした。

空気銃も今に比べ遥かに低威力且つ低精度でしたが、登録不要で1960年代は少年雑誌の通信販売でも購入出来、今も多数が未登録で残っています。

  モデルガン
1960年前後はガンブーム&狩猟ブーム、実銃実猟の世界では水平2連銃がバカ売れ、ハンターは10年間で3倍以上となり、ピーク時50万人に達しました。1962年にはGUNと言う月刊誌が創刊、モデルガンの製造も同年から始まり、こちらもブームとなりました。

1967年、ケンさんは部活で修学旅行に行けなくて、その積立金でモデルガンのMGCのルガーP08とCMCのワルサーP38を購入しました。MGCは実銃とは多少違う点もありましたが、快調に動作し、CMCは本物通りのメカに拘り、多くの部品に実銃と互換性がありました。

初期には鉄製の物も若干ありましたが、多くは亜鉛製又はプラスチック製です。初期の改造防止規制前のモデルは改造によって、22ロングライフル弾程度の発射可能になるモデルが少数ありました。

1970年以前は狩猟用の22LRは合法で、その弾は巷で簡単に入手出来ました。無垢の弾頭は空気銃に比べ、精度よく100m以遠まで安定して飛び、使える狩猟銃でした。

その後、モデルガンは改造防止の為に銃口は塞がれ、銃身やシリンダーにセラミックが鋳込まれ、貫通加工が不可能となり、短銃には白又は黄色に着色されました。

やがてモデルガンはプラ製が多くなりましたが、長物は改造防止措置を施された黒い亜鉛製の物が今も流通しています。現在販売されている俗にモデルガンと言われている物は、下記の分類に分けられます。

  1.モデルガンとは:弾は出る構造にないが、外観や動作は実銃に近い構造です。
  2.エアーソフトガンとは:玩具銃としてプラスチック弾が出る事を目的とし、
    似ているのは外観だけ、メカは全く別物です。
  3.文鎮モデル:外観だけで、全く動作しないモデルです。

  4.実物廃銃:本物の銃を復元不可能にした銃であり、初期の物は動作する物も
    若干ありましたが、中期の物は銃口を溶接で塞ぎ、見えない部分は大幅カットされ、
    全く作動出来ない様に全溶接されましたが、銃口以外の外観は100%保っています。
    後期型はボルトが中間で溶接され、実銃ではあり得ないボルトの位置となりました。
  5.展示銃:長年愛用した愛銃の合法実物部品を多用し、在りし日の姿のみを再現しようと
    した物で、不足する部品は玩具銃の部品で補っています。
  


Posted by little-ken  at 11:50銃と弾ライフル所持

2023年04月17日

実銃の世界と役に立たないカスタムライフル。

  実銃の世界
現在も講習と試験を受け、且つ生まれた時まで遡った身辺調査が行われ、家族の同意が必要になり、近隣の住民の評判調査が行われますが、合格すれば実銃を使った 射撃(射撃競技に特化)、実銃を使った狩猟、その練習の為の射撃が可能となります。

従って所持目的は「射撃」「狩猟」「有害鳥獣駆除」の3種のみとなり、自衛やコレクションは含まれません。有害鳥獣駆除は狩猟実績を積み上げ、駆除従事者に推薦を受けた人だけとなります。

許可対象の銃として、射撃はその競技に特化した所定の銃種だけが対象となり、狩猟も同様に狩猟に特化した銃種だけとなります。ミリタリーやポリス関係者の銃や短銃の類は対象外です。

射撃競技としての短銃射撃は射撃協会の特別推薦を受けた有限の選手だけが対象となります。すぐに始められるのは18才からの空気銃射撃と20歳からのクレー射撃と、空気銃と散弾銃を使う狩猟が20歳から可能となります。

ライフル射撃競技は空気銃から始まり、所定の成績で、射撃協会の推薦状が得られ、22口径リムファイアーのスモールボア(SB)ライフル射撃が可能となり、ここで更に所定の成績を上げると、同様にラージボア(LB)ライフルの射撃が可能となります。LBに達するまで最短でも3年以上を要しますが、射撃用のSBやLBで狩猟は出来ませんし、狙撃銃の類は射撃銃となりません。

狩猟は狩猟免許を持ち、狩猟銃を所持し、各県単位狩猟登録をすれば、鳥類26種と獣類20種の狩猟が可能となりますが、各々に捕獲可能な期間と、1日当りの捕獲定数の指定があります。 

銃種的には空気銃(5連発)と散弾銃(3連発)の狩猟は初心者から可能ですが、野性鳥獣の五感は人間の3桁以上も優れており、人間的感覚は一切通用せず、捕獲定数を満足する所か、真面に射程内で出会う事すら不可能で、特別な手法を学ぶ必要があり、甘い物ではありません。

3桁以上の五感の差に付きましては、我が家の番犬を例に上げましょう。名前は「ゴン」と言います。ゴンは5㎞も手前からケンさんの車が帰って来る事が分かり、騒ぎ始めます。

またゴンはケンさんの愛車と同型式&同年式&同色の車であっても、他の人の車の判別が可能でした。番犬を超える超々敏感な野性鳥獣と勝負するのですから、それなりの手法の取得が必要です。

射撃技術面でも相当心して掛からないと、射撃は当たらず、狩猟は獲れない所か、出会いを得る事すら不可能で、やがて出撃の腰が重くなり、実績不足から3年以内に不名誉な銃の辞め方を する事になり、そうなる確率は80%以上、これが通常の姿です。従って射撃や狩猟が心から好きでなければ、実銃は手を出さない方が無難と言えます。

ライフル銃(5連発)は男なら、ハンターならば、ガンマニアであれば、誰もが憧れます。150mで弾痕が1つに重なる程の高精度があり、300m以遠の鹿等を即倒させられる能力があるのですから、憧れるのも当然です。このライフル銃所持までには装薬銃10年以上の経験が必要です。

                ルガー77
ライフル銃の用途は法律で熊・鹿・猪の大物猟に限定されており、10年は不要ですが大物猟の経験が必要です。ライフル銃の狩猟まで最低でも10年以上を要します。

         サベージ210 サボットスラグ銃
エゾ鹿猟は国内最高の狩猟ですが、2000年以前ですと10年未満者はエゾ鹿猟の100m以遠に使う銃が無く、射程80m&精度不足のスラグ銃を我慢して使いましたが、現在ではライフル銃に 準じた精度のサボットスラグ銃があり、急所直撃射程120m、落差補正で150mの射撃能力があります。鹿は100~150mに多く、射程能力外の可能性が僅かにありますが、十分に使える銃です。

国内の銃所持の最大の問題点は、使用実績が3年無いと、所持許可の更新が認められず、返納しなくてはならなくなる事です。射撃目的なら年に1度以上の練習射撃と公式大会出場が必要となり、狩猟目的も同様です。狩猟はガイドレス単独出猟の捕獲ゼロでも問題ありませんが、行った証明としてチケットやレシート類の控え等々、本当に行った証明となる物が必要です。

銃所持数の制限は特にありませんが、合法目的の数に制限され、小鳥猟用の空気銃、鳥猟用の散弾銃、大物猟用のライフル銃又はサボットスラグ銃、競技用空気銃、トラップ射撃銃、スキート射撃銃、等々6丁程度までは十分可能性はありますが、自衛用やコレクション目的は認められず、また各銃各々毎に合法的な使用実績報告書が必要になります。

実際問題として、ケンさんは各種鳥猟、若干のクレー射撃、本州鹿&エゾ鹿猟及び海外の猟を行いましたが、ショットガン及びライフル銃各1丁で全ての猟に使えました。射撃は絶妙なバランスの上に成立しており、各々の目的毎に銃を換えるよりも、1丁の銃をどんな場面でも使える様に  練習した方が得策です。尚、プロハンターやプロ射撃選手の場合はスペア銃所持が可能です。

狭い日本は狩猟に向いていない様にも思えますが、狩猟が盛んな欧米から見れば、日本は稀に見る程の獲物が豊富であり、特に鹿類、中でもエゾ鹿は世界ダントツの生息猟です。

狩猟は3桁以上五感能力が高い野性鳥獣が相手となりますが、人間にはそれを上廻る高度な頭脳があり、高難度な出会いを得る事も、過去の出会いデータを分析すれば、容易な事でした。

野性鳥獣に隠密接近する場合も、待ち場で至近距離まで引き寄せる事も、簡単ではありませんが、全てそれなりの手法があり、初期数年を辛抱すれば、やがて対戦は十分可能になります。この初期数年が我慢出来ない人は有料ガイド等を上手く使って、経験を積むと良いと思います。

さて長年愛用した銃も使用目的に沿った運用が出来なくなれば、何時かは返納しなければなりません。下写真は45年使用した愛銃の手元に残せる合法部品に、玩具銃マルゼン1100の部品を組込んで作った記念展示銃です。


こちらのライフル銃は合計800頭以上を捕獲した元愛銃の合法部品に、玩具銃マルイVSR10の部品を組込んだ展示銃です。本銃ではエゾ鹿750頭以上、ヒグマ6頭、海外大物64頭を捕獲、近は15mの出会い頭のヒグマ、遠はナミビアのクドゥの 380m、大はナミビアのエランド940㎏でした。走るエゾ鹿の5発5中と言う記録もありました。

エゾ鹿猟を始めた頃はマグナムが不可欠と言われておりましたが、決してその様な事は無く、308は500㎏を大幅に超えるアフリカの大型動物にも十分通用しました。また多数のエゾ鹿捕獲を真近かで見ましたが、マグナム効果は皆無でした。

それらはアフリカ猟を含め、銃砲店が新銃を追加購入させ様とした陰謀でした。ライフル銃の命中精度は非常に重要であり、精度こそ命と言えますが、市販銃精度が十分上がり、後述の様にカスタムライフルも射撃技術と平静な心が揃わなければ、全くの無意味でした。


  カスタムライフル
写真は国産最高級のカスタムライフル「キングクラフトカスタム」です。その精度は300mで1ホール崩れを立会実射で実証してから引き渡すと言う拘り精度の銃でした。

しかし1995年頃、根室でアフリカ猟用に作ったキングクラフトカスタムを使う歯科医をガイドしましたが、100mの鹿は全く当たらず、50mの胴体が精一杯と言う結果でした。

また同じ頃ですが、射撃場でよく見るハンターがいました。何時も高級カスタムライフル「ダコタ」を手元に置いているだけで、1度も撃たない人でした。話を聞くと嬉しそうにアフリカで大物をダコタの遠射で倒したと言う話をしてくれました。

そんな彼を見たのは2012年の旧技能講習が始まった時が最後でした。ケンさんも同目的の練習でしたが、ダコタは50mで16㎝の的にヒットさせられず、前項キングクラフトも含め、ライフル銃の更新は全体の70%以上が出来なかった様でした。

我が校にもそんなカスタムライフル生徒が来ました。マクミランにマーチスコープ、合計すれば120万円位。憧れの大物エゾ鹿も150mで出会いが4回もあり、その他200~100mのチャンスが20回ありましたが、捕獲は80mの小物だけ、結果は僅か10万円のサベージボルト中古で新人デビューした、生徒の初捕獲と類似結果でした。

エゾ鹿猟は100~150mにおり、50m射場が多い為、多くは未体験の長距離射撃距離となり、また射手よりエゾ鹿は体格が大きく、対戦する以前に迫力負けしてしまいます。

その為に新人が捕獲成功する為には失敗10回の経験が必要となり、初捕獲はこの10回を卒業後100m以下で余り迫力の無い小物又は中型に出会えた時に達成されます。出会いの多いケンさんのスクールでは3日目でしたが、通常は初捕獲まで実戦5日以上を要します。

500mの遠射が決めたくて、サージャン338ラプアを持ち込んだ生徒の銃はスコープ合計150万円でした。30日以上の実戦出撃をしましたが、250m以遠は1度もヒットせず、400mヒットが1度だけありましたが、照準点からすれば、1.5mもズレた超マグレヒットで両踵の撃ち抜きました。
射撃ではT県ハンティングライフルチャンプらしいのですが、実戦に弱いハンターでした。

サボット時は上手い新人生徒でしたが、ライフルになってからまるでダメになった生徒もいました。ライフルはサコー85ハンターモデルですから悪い筈はありませんが、アンバランスな大きく重く且つ高額スコープのツアイスを載せ、大物100~150mを最高6連続失中、低性能サボット時代の方が遥かに高成績でした。期待のライフル銃は誰が撃っても当たる魔法の銃ではないのです。

但し他の銃種では絶対に不可能な、150mで弾痕が重なるワンホール射撃が可能であり、空気銃より遥かに高精度&高性能です。また200mまで落差無視の直撃照準で即倒させる事が可能です。しかしライフル銃が魔法の銃ではない様に、狩猟はノーハンデ、撃たれてあげても良いと言う野性鳥獣は皆無、それ所かハンターに出逢わない様に巧みに行動、狩猟は決して舐めて掛れません。

LBの現役射撃選手と言う生徒がおり、300mで10㎝(10点圏)以下を豪語していました。何処のカスタムか忘れましたが、150mクラス多数を撃ちましたが全て足が地に着かず失中でした。射撃と実戦は全くの別物、捕獲2頭は共に狙った場所から1m以上ずれたマグレヒットでした。300m10㎝を言わなければイイのに、余計な事を言った為、大恥をかく事になりました。

A県スキート射撃チャンプも来た事があります。狩猟経験は殆どありませんが、ウェザビ―マークVライフルは射撃場で150mの実用精度でした。5日間で20回以上撃ち、胴体ヒットが5回、逃げる鹿をケンさん支援射撃で倒した共同撃墜5頭、内1頭が大物、これが全てでした。

経験もないのにガイドの仕方が悪いと言い出すので即座に首、その後アチコチのガイド猟を10数年行うも、捕獲更新は至らず、彼の最高記録は初回にケツをかすめ、ケンさん支援捕獲の大物に留まりました。

ケンさんのサコ―75バーミンターは2006年、20万円の旧モデル在庫品、最安の2.5万円スコープリューポルドVX1装備、激安弾80円/発を使用、150m3発が11㎜、300m即倒が当たり前でした。

また150m前後を走るエゾ鹿の5発5中を、マグレとは言わせない3度達成、ヒグマ6頭&海外大物含め全体では800頭超の捕獲、350頭以上が走るエゾ鹿でした。僅か23万円(今は2倍強)で最高レベルの銃が手に入るのですから、有難い時代になりました。

ケンさんの様に普及銃、安物スコープ、激安弾でもフリンチング対策と平静な心があれば、十分な記録が出せました。高難度の大物戦の「迫力負け」を含み、不安要素が僅かでもあれば命中率の低下ではなく、カスリもしない失中となりました。高額カスタムライフルや高精度弾も、確かな射撃技術と平静な心が無ければ、全くの無意味その物でした。

迫力負けは本州猟では起こりませんが、エゾ鹿では体格が大きいが故に起こり、3段角対戦から発症、中型、大型、超大型と、20%体格が上がる毎に再発する厄介な物でした。

北海道エゾ鹿猟はそんな身震いする程の巨大な獲物と対戦出来、本州巻狩りでは毎日出撃してもシーズンに1~2頭程度ですが、北海道有料猟区のガイド猟では毎日1~2頭を捕獲出来ます。

銃は1543年に種子島に伝来、初期の銃は雨天ダメ、射程は50m程度、2発目は数十秒後でした。現在の狩猟用散弾銃は秒速3発で個別目標撃墜可能、これは即座入手可能です。

ライフルでは300m即倒が可能、200m以内なら走っていても初弾即倒率70%が可能です。人類の長い間の夢であった超高性能ライフル銃も、今や普及価格となり、装薬銃経験10年で所持が可能です。
  


Posted by little-ken  at 18:50銃と弾ライフル所持

2023年01月05日

男なら1度は達成したい ワンホール射撃。

現在の市販銃は150mで5発が1ホールを出せる精度を持っています。しかし銃には反動があり、この反動を上手く受け様として、発射直前に反射的に体に力が入り、硬くなってしまいます。

その結果、ショットガンでは大切なスイングが止まってしまい、ライフル銃では精密照準がズレ、発射となるのが普通です。これがフリンチングであり、そうなる確率は99%以上です。

ワンホール射撃は銃や弾にはその精度がありますが、反動によるフリンチングを無くさない限り、達成は不可能です。逆に言えば、フリンチング対策さえ出来れば、すぐにでも達成が可能ですが、生体の 自然反応ですから、長期に渡る特訓をしない限り、達成は不可能です。

  サコ―75ボルトライフル

銃:Sako 75 バーミンター改308。
スコープ:リューポルド3~9x40 6倍セット。
改の内容:銃身カット5㎝、ストック軽量化の為の再成形。
銃は25万円のノーマル、スコープは3万円の廉価仕様。
運用:2006~2018年


弾着精度:テーブル撃ち、3発が11㎜。
銃:Sako 75 バーミンター改 。
スコープ:リューポルド3~9x40 6倍セット。
弾:ロシア製酷評弾80円/発+バーンズ初期型銅弾頭20円/発。
射撃条件:150mテーブル撃ち。
場所:愛知県下山総合射撃場2011年。


銃:Sako 75 バーミンター改
スコープ:リューポルド3x9x40 6倍
弾:ロシア製酷評弾80円/発+ロシア製オリジナル鉛弾頭
射撃条件:150mテーブル撃ち
場所:愛知県下山総合射撃場2018年

ロシア弾では残念ながら弾の品質が揃わない為、5発ワンホールは1度も出ていません。5発ベストはワンホール崩れの18㎜でした。

またケンさんの腕前は調子が良い時に時々、ワンホール級の射撃が出る程度です。普段は150mテーブル撃ちで、50~100㎜程度に全弾着弾の程度です。

では前頁の11㎜や13㎜はマグレかと言えば、そうでもありません。仮に直径100㎜の円に均等に散布した射撃では、11㎜以内に着弾する可能性は100発に1発以下となり、3発がそうなる可能性は1000000(100万回)に1回となります。

一方銃身寿命は1万初程度ですから、3発が10㎜台の射撃はマグレだけでは到底達成出来る物ではありません。

  H&K SL7セミオートライフル
Sakoの前はH&K SL7オートを運用しました。

銃:H&K SL7 308。
スコープ:タスコ4x40 4倍固定。
銃は35万円のノーマル、スコープは2万円の廉価仕様。
運用:1998~2006年。

2000年に北海道の交通事故で死に損ない、約2年間実射練習が出来ず、弾を入れない空撃ちのドライファイアーを繰り返しました。

それはフリンチング対策のつもりでは無かったのですが、結果的には実射が出来ずにいた事が、銃の発射には反動を 伴わないと体を騙す事に成功、回復後の初射撃時に、5発1ホール12㎜を出す事が出来ました。

H&Kオート弾着結果:テーブル撃ち5発が12㎜。
銃:H&K SL7 308。
スコープ:タスコ4x40 4倍固定。
弾:ウインチェスター FMJ安売り練習弾120円/発。
射撃条件:150mテーブル撃ち。
場所:愛知県下山総合射撃場2002年。


1ホール射撃(フリンチング対策)達成の4年後、ライフル銃の憧れの全ての項目(50mスナップショット、150mアバウト早撃ち、300mの遠射、スナップスイング射撃で200mまでのランニング射撃では確率70%で初弾急所命中&5発5中)を達成出来、特筆はオートではなく、全てボルトのサコー75スコープ専用銃で達成されました。

スコープは視野が狭いのが最大の欠点でしたが、スコープ専用銃のストックを体格に合わせれば、スナップショットや動的対応は、むしろ得意項目の1つとなりました。

ケンさんは自動銃派であり、動的連射は自動銃の得意項目だと思っていましたが、完全に間違っていました。結果的にボルト銃の再肩付けのスナップスイング射撃の連射は、自動銃より速く、且つ遥かに正確である事が分かり、自動銃のオープンサイトが1番役に立たない銃である事が分かりました。

  3.最強の銃(50m以遠)。
静的&動的を問わず、ボルトアクションライフルのスコープ専用銃が最強です。口径は12㎜の鉄板を撃ち抜く308で十分です。オープンサイトは遠射には精度不足であり、近射や動的には指向性が無く、完全に不向きです。

まだマグナム弾は急所を多少ズレた時に有効である事を謳っていますが、実際はその効果は殆どゼロに等しく、反動の大きなマグナムは、総合的に不利以外の何物でもありません。Max.150m以内であれば、手続きが簡単なサボットスラグ銃と言う手もあります。

  4.ショットガン効果。
撃墜する為の方法は急所に弾をヒットさせる、又はショットガン効果を利用し、上半身に3粒以上の被弾をさせる事であり、後者時は1粒のパワーに対しては概ね無関係と言えました。

もしショットガン効果が使えなければ、狩猟用の散弾銃と言うのは、かなり非力な銃となってしまいます。実はショットガン効果の発見は、ライフルのランニング射撃時でした。

初期のランニング射撃は射程50m程度、そしてその近距離にも拘らず急所直撃が狙えず、上半身を狙っていました。そしてある時、何故か3発目被弾と同時にひっくり返る事を発見しました。思いを全ての猟に巡らせますと、散弾でも3粒被弾で即死させ撃墜している事に結び付きました。

当初はこれを複数被弾副次効果と名付けており、3粒被弾は1粒の3倍ではなく、2乗の9倍と言う考えであり、だから3粒以上でショック死すると見ていましたが、そしてその後に考え方が発展しました。

古くから海外で知られているショットガン効果がそれに該当し、撃墜必要要件は3粒以上の被弾だけで、被弾は同時でも連射でも良く、1粒のエネルギーには概ね無関係である事が分かりました。

リブバレルから撃つ散弾は秒速3発の連射が可能であり、この高速連射技術とショットガン効果の 組合せは50m以内であれば、他の全ての銃種を大幅に圧倒す事が出来ます。

ただ50mを超えますと、非力な小粒散弾は弾速低下で無効弾となり、同時にショットガン効果に必要な3粒保持も困難となり、副次で無効化しますが、これは小粒バックショットの流れ弾が、ある意味で大粒バックショットに比べ、かなり安全である事を意味します。

  5.鳥猟最強の銃(50m以内)
小粒弾3粒被弾のショットガン効果が使える、小粒弾を高密度でバラ撒き、高指向性のリブバレルにインナーチョークの銃です。

2.4㎜が400粒のクレー射撃用7.5号32g装弾を使うフルチョ-クの銃はMax.50mの射程があり、対象はハトクラスからカモクラスまで、国内全ての狩猟鳥に対応出来ます。ハトクラス以下を撃つなら弾は2㎜粒が650粒のスキート射撃用9号装弾がベストとなります。

本州大物猟では、最強は6㎜粒が27個入った小粒の4号バックショットであり、これを射撃距離に合ったチョークのリブバレルから撃ちます。

20mはスキート、30mはインプシリンダー、50mはフルチョークとなります。鳥も獣も3粒被弾のショットガン効果を使える条件内で撃つ事により最強となります。

  6.フリンチング対策後のショットガン射撃。
フリンチング対策を達成し、2002年ワンホールを出し、2006年にはライフル銃の憧れだったテーマを全て達成出来ました。ライフルでは精度や遠射性能に於いて、抜群の効果を発揮しました。

同様にライフルのランニング射撃でも、追い越した時に引き金を引く、ショットガンも共通のスイング射撃ではリード合わせが自動化され、2007年にはエゾ鹿の平均150mランニング射撃70発で50頭を捕獲、念願だった5発5中も3度記録され、1.4発/頭を達成、初弾急所ヒット率は約70%でした。

ショットガン射撃方面でも通常99%は反動を受け様とした時、スイングが止まってしまう引き止まり射撃となり、引き止まり分の毎回大きく異なるリード追加を要し、その為リード合わせは不可能となり、用途は近距離&低速時に限定されます。

フリンチング克服により、ライフル同様安定したスイング射撃となり、近距離&低速限定は解除され、リード合わせは自動化され、更にショットガン効果の3粒被弾撃墜の利用が可能となり、必然的に1桁以上の大幅成果増となります。

2008年のカルガモ駆除では50発で32羽を捕獲、1.6発/羽を達成、ショットガン射撃も初弾撃墜率は70%に迫りました。当初は全くの別物と思えたライフル射撃とショットガン射撃でしたが、共通の敵は反動によるフリンチングを含め、意外にも多数の共通点がありました。


  


Posted by little-ken  at 09:46銃と弾ライフル所持

2019年10月05日

憧れの連発銃。

   ウインチェスターM100 と シャープCO₂-5

                       ウインチェスターM100

前作ウインチェスターM88は1955年レバーアクション銃でデビュー、デビューしたばかりの308を使用するスコープ対応の意欲作でしたが、同じ1955年デビューしたレミントン740の30-06オートには敵わずでした。しかし1960年にオートになってM100としてデビューするや否やライバルレミントンを蹴散らし、ウインM100がベストセラーとなりました。外観上の相違は装填レバーがオート型のボルトハンドルに変わった程度です。

基本的にオート派のケンさんは、何時の日にか、このカッコ良いウイン100を所持しよう心にと決めました。このカッコ良さを受け継いだ空気銃がありました。シャープ-CO₂-5と言う5連発の炭酸ガスを使う空気銃でした。18歳なるのを待ってこのシャープ-CO₂-5を購入しようとしたのですが、銃砲店のアドバイスで5連発も実際は1発で全ての獲物が逃げるので役に立たず、炭酸ガス銃は元々弾速が速くない事に加え、冬場は炭酸ガスの活性が低下して、更に弾速が下がりガッカリするから辞めなさい、と言う事で見送りました。

代わって購入したのは単発アンダーレバーポンプ式の絶版久しい兵林館ASと言う空気銃でした。
1発毎にアンダーレバーを3回圧縮する単発銃でした。精度もパワーも現在にもそのまま通用するレベルで、30m先の雀の頭を外さない精度と70m先のキジバトを貫通するパワーを持ち合わせていました。しかし散弾自動銃の5連射3羽撃墜を見せ付けられ、心はもう連発のショットガンに移り、連射こそ狩猟最大の醍醐味と思う様になり、この時からケンさんは完璧にオート派になっていました。

そして早々に中古のSKB1900オートを入手し、ケンさんも5連発を存分に謳歌したと言いたいのですが、 実実用化に数年を要しその間に5連初時代は終わり、謳歌出来たのは4連発時代、更に数年後には3連発になってしまいました。しかし高速3連射等々の新射法の開発に成功し、また撃墜率のベストは7.5号装弾の小粒弾にある事を発見し、毎朝定数の8羽を捕獲し夕方に売却、カモ撃ちのアルバイトで本業以上の高収入を得ておりました。

オートによる連射で鹿の群れの中から3段角大物をバッタバッタと倒す、或いは逃げるビッグトロフィー大物を連射でカバーする、これはハンターたる者の永遠の夢であります。勿論ケンさんも同じでした。
しかし散弾のバラ撒きショットガン効果を期待する連射は容易でしたが、ショットガン効果が全く期待出来 ないスラグ弾の連射で急所を撃ち抜くとなりますと、それは絶望的な高嶺に咲く花の様に見えました。しかしその手法は必ずある筈だと思い、何時の日にか、そこまで辿り着きたいと思いました。

   レミントン1100ディアーガン

       上:レミントン742ライフル銃  下:レミントン1100ディイアーガン20番

将来はライフル銃で走る鹿をバッタバッタが夢なのですから、ライフル銃レミントン742と類似のレミントン1100ディアーガン(写真下)のスラグ専用銃を最初の銃として選びました。そして走る鹿を想定したトレーニングを 繰り返したのですが、いざいざ初戦の現場ではバッタバッタ処か、見事な全弾失中に終わりました。

失中の原因はその時は分かりませんでしたが、後刻照準器の欠陥である事が分かりました。オープンサイトは古くから使われている照準器ですが、照門と照星と獲物の3つを同時に見通さなければなりません。指向性を追求したリブ銃身に比べ、指向性が殆どゼロですから、照門を通して照星を見損なうと、どちらにどれだけズレているのか、全く分からなくなってしまう欠陥がありました。ライフル銃であるレミントン742も使いましたが、同じ照準器の欠陥に加えて、精度も回転性能も思った程良くなく、本銃は失格となりました。

憧れだったウインチェスター100に代替えも検討したのですが、撃針が折れると暴発をすると言うリコールがあった事、やはり設計年代が古く、使用弾は同じ308でも100m程度の実用性しかない事が分かり、同様に15連発のM1カービンもカッコ良いと思いましたが、30カービン弾は100m以遠の精度不足とパワー不足でエゾ鹿猟には使えない事が分かり、見送られました。この頃からエゾ鹿猟も視野に入っていたのです。

   ルガー77スコープボルトアクション専用銃

                     ルガー77スコープ専用銃308

結局次に使ったのは精度と回転性能がもう少しまともである事を願ってボルトアクション銃を購入しました。仕様は今までの経験から撃つ機会も少ないだろうと見て軽量型を選択しましたが、これは大失敗でした。成功したのはデビューしたばかりのスコープ専用銃を選択した事、そしてプラ銃床のステンレスモデルを選択した事でした。そして最初のエゾ鹿は踏み出しで50m先の森の中を走る中型エゾ鹿でした。特に走る鹿を撃つつもりも無かったのですが、結果的には意図も簡単に命中しました。

当時のスコープは100m以遠にはそれなりの価値があるが、近距離の動的は絶対に適さないと思われていました。先のオープンサイトの欠陥を考えますと、スコープ専用銃としてストックの調整が合っていれば、近距離の動的を捉える事は少なくともオープンサイトに比べれば遥かに簡単で圧倒的に優れていました。従来スコープが動的を捉えられなかったのは、スコープを後付けし、ストックがそのままであった為、眼の位置が定まらず、動的を捉えられなかったのが原因だったのです。
残念ながら意外と多くのハンターが未だこれを理解出来ていない様です。

   オートの夢が捨てられず、再びオートにチャレンジ
さて前項までの事実から、オープンサイトのライフル銃は使い物にならないが、スコープ専用のライフル銃は静的にも動的にも十分に使える事が分かりました。
実はルガー77は軽量モデルを選んだ事もあって余り命中精度に優れず、そこでデビューしたばかりの並のボルト銃以上の命中精度を謳うH&Kオートを購入し、遠射とランニング射撃に挑戦する事にしました。尚、本州鹿用対策としましては、12番21インチのリブ銃付短銃身のバックショット専用銃で対処しました。

                       H&K SL7 オート308                    

1998年、初の実射をしますと謳い文句に偽りはなく、数年後には150m5発のテーブル撃ちが12mmに纏まりました。H&Kは5発のグルーピングはよく纏まっても、その繰り返しは今一つ安定しない欠点がありました。不安定と言っても最大で±5cm程度、300m遠射でもボデーには十分にヒット出来る筈でした。

しかし射撃時の心の不安が反映され、300mの遠射は只の1度も成功した事が無い処かボデーにヒットした事もありませんでした。命中率が劣らないのであれば、銃はオートが絶対に有利、本銃選択は大正解に見えましたが、実はこの次項のサコー75によって、全くそうではない事が完璧に証明されてしまいました。

そう言う欠点はありましたが、3年間に90日の出撃から3000発を走る鹿に向けて撃ち、ランニング射撃のスイングショットを完成させる事が出来ました。その性能は次の通りでした。最大射程距離は100m弱程度、平均5発強で1頭捕獲と言う程度で、本銃では約350頭を捕獲、内150頭以上が走る鹿でした。ランニング射撃は完成したかに見えましたが、実はまだまだ未完成、これも次項サコーによって完璧に証明されました。

   サコー75改ボルトアクション銃

                      サコー75 バーミンター改 308

まだ未達成の300mの遠射を成功させるにはやはりボルト銃しかないのかと思い、精度の良さそうなサコー75バーミンターを2006年に購入しました。H&K時代には高精度のラプア150円/発を使っていましたが、超ユーロ高で250円/発となった為、アメリカ製のウインチェスター安売り弾の120円/発に変更、その為にサコーのベストグルーピングは150mの5発が19mmに留まりました。

しかしその安売り弾の弾頭をバーンズトリプルXにすげ替えた弾は、苦も無く初回から連続で300m遠射に成功、また全依託射撃では540mでも2連続即死、以後300mはサコーのお陰で外し様の無いイージーな射撃と思える様になりました。

一方でボルトにすればH&Kオートに比べ、ランニング射撃性能は半減以下になる事を覚悟しましたが、いざ撃ってみますと驚いた事に、初端からH&Kオートよりも遥かに良く命中しました。
データを取って見ますとH&Kの射程が100m以下であったのに対して、150mが楽勝になったばかりか、200mでも十分に全く問題なく、射程距離が驚きの2倍に伸びました。距離が2倍になったにも拘らず、命中率は2.7発/頭とこれも約2倍になりましたから本当に驚きました。

銃を交換直後に300m遠射とランニング射撃の総合効率4倍の大記録を早々と立ててしまったのですから、サコーボルト選択は大正解と言えます。そしてランニング射撃はその後も進化し、同じ狩猟年度の2007年1月、朝夕各々5頭ずつを5日連続捕獲 計50頭の大記録となりました。その間に5発5中を3度記録、3度再現出来ればもうマグレではありません。以後は回収が大変なまとめ捕獲は控え、最大でも2頭までに留めました。

更に驚きはこれに留まらず、連射速度に於いてもH&Kオートよりも少し速い連射速度である事を発見しました。ケンさんの射撃方法は発射後に肩から銃を降ろし、再装填しながらのスナップスイング射撃です。オートは発射するとスコープから目標が消えてしまい、再捜索の後にランニング射撃の再開となり、ここに時間ロスと心の焦りが生じますが、再肩付け射撃では射手の体は追尾を継続しており、スナップスイング射撃でいきなり再開出来るので、連射速度も速く、且つ見失っていない事で命中率も高かったのです。

       左:ウインチェスター1873             右:サベージ1899

連発銃の歴史は概ね西部開拓史の時代にウインチェスター1873によって始まりました。しかしウイン1873は連発数が多くても、コルトピースメーカー用の拳銃弾では用途が自衛用や近距離の鹿程度に限られました。

本格的連射ハンティングライフルはレバーアクションのサベージ1895、全く新しい無煙火薬の新弾薬303サベージで デビュー、30-30のウイン1894とベストセラー争いを続けましたが、サベージ改良型1899は308級の新弾薬300サベージの追加やスコープ運用が可能となりやがてベストセラー、対するウインはスコープ対応が大幅に遅れました。ここにスコープは登場しましたが、専用銃のアイデアはまだもう少し後の事になります。

西暦1500年頃に銃が実用化されて以来、世界中の多くのハンターが ずっとずっと夢にまで憧れた 連射 ですが、連射を得意とする最新型オートが何時の日にか当然の様に達成すると思われていました。しかし達成は連射が最も不得意に見えた旧型のボルトアクション銃の再肩付け射撃によってなされました。

最も貢献したのは1990年頃からのスコープ専用銃のアイデアであり、専用銃が故に可能になったスナップスイング射撃だったのです。同時に分かった事として、期待の星だったオートライフルはスコープ専用化してもそれ程は役に立たず、オープンサイトのオートライフルはその存在意味さえが全くないと言う事でした。

尚、スコープの倍率は結局6倍ニ落ち着、出会い頭15mのヒグマに対しスナップショット1発、またヒグマ5頭は森の中の50m以内を走っていましたが、しかし6倍のサコーボルトは当然の様に命中しました。森の中のド至近距離から300m超の遠射まで、また200m級のランニング射撃5発5中の成功はスコープ専用化したボルトアクションライフル銃と自らが開発したスナップスイングショットのお蔭と言えます。オート派のケンさんがこれを証明してしまったのも何かの腐れ縁と言えます。

ケンさんは2006年度中にライフルハンターの憧れる項目の概ねを達成出来ました。内容は半委託150m5発が19mmのワンホール、肩に銃が着く前に撃てるスナップショット、鹿が逃げる前に撃てる150mアバウト早撃ち、直撃300m遠射法の発見、5発5中のランニングショット、5日間でエゾ鹿50頭の捕獲、超大物エゾ鹿の迫力負けの克服、猛獣ヒグマに対する恐怖負けを克服、等々があります。

サコー中盤以後は悪評のロシア製弾に初期型バーンズ弾頭と言う超悪評コンビ弾、それでも実戦での不満は皆無、射撃は銃や弾の精度よりも、射手の心が1番影響し、心の不安が最大の失中要因である事が改めてよく分りました。

おかげ様で2016年には庶民の手の届く大物猟の全てを達成、2018年にはライフル銃を無事に卒業出来ました。この過程をまとめた物が狩猟大全集です。そのPDF版を読めば、連発銃が始まった150年前から世界中のハンターが憧れた連射が、読者なら手が届く位置になりました。
ランニング射撃の理論は難解ですが、やるべき事は非常に簡単、スイングで追い越す時に引き金を引くだけなのです。イメージトレーニング1万回で正しく再現出来れば必ず誰でも命中します。

まずは出来る様になられては如何でしょう。
手法はスコープ専用化したボルト銃の再肩付けスナップスイング射撃です。


  


2019年07月13日

古老の話。

今や古老の入り口となったケンさんですが、今からの話は1970年前後にケンさんが古老から聞いた話です。まずは戦前の話、銃刀法は非常に大らかで銃は非常に高額、所持者は特権階級に限られていました。

そう言う意味では貴族による特権階級のヨーロッパに似ていました。軍の将校も特権階級側、好きな拳銃を銃砲店から私物として購入出来ました。
敗戦後武装解除となりましたが、それは兵のレベルであり、将校の私物はその対象外となり、多くは実家に持ち帰られ、タンス等に保管されました。

WW2後日本の法律として再開された銃刀法は1958年、驚く事に12番の口径制限も無く船に積むカモ撃ち砲が存在しました。1発で50羽捕獲したとか、そんな勇ましい時代でした。強力な8番水平2連銃と言うのもありました。

    写真左より1番銃、4番銃、8番2連銃、12番2連銃。
8番銃は口径約21mm、散弾量56~76g、4番銃は口径約26mm、散弾量90~125gと当時のデータにありました。2連銃は8番までが限界で、4番銃より大きな口径は人間が扱える規模ではなくなり、全て単銃身の固定銃でした。1番銃は口径約43mm、散弾量が400~500gと推定されます。12番を超える銃が所持出来なくなったのは資料が不足してよく分からないのですが、昭和32年(1957)の猟銃射撃辞典にはまだ大口径砲が紹介されています。

大口径カモ撃ち砲はあまり絞ってなかった様ですが、上手く大きな群に接近出来ると1発でドンゴロス(南京袋:麻袋で米の場合は60kg入る)に一杯獲れたとか、撃っても情けない位しか獲れなかったとか、要は射距離と粒の大きさの問題と思われます。
写真の1番銃や4番銃は先込めですが、ベレッタの本社では50mmクラスの元込め式のカモ撃ち砲が展示されていました。また象撃ち用として4番の元折れ単発銃は存在しました。

  上の写真の銃ではないが1番銃と4番銃を装備した当時の強力なカモ撃ち船。

空気銃は銃ではなく玩具とされており、少年漫画雑誌の通販で購入出来ましたが、精度的に10m先の雀がまともに墜とせるか疑問でした。田舎には銃自体も将校の私物以外にも多数の無籍の猟銃が多数存在し、代表者数名が登録銃を持ち、その他のハンターは無籍銃を運用しておりました。

この頃にはライフル銃を用いた犯罪が多発し、1968年には在日韓国人の金嬉老が暴力団員2名を殺害後、寸又峡に立てこもった事件があり、ホーワカービンに30発弾倉を取り付け、銃を乱射し手こずらせました。

また1972年には赤軍派が銃砲店から奪った銃で浅間山荘に立て篭もり、3名が22LR弾で殺害されました。
やがて1973年になって、狩猟用として22LRが全面禁止され、ライフル銃は装薬銃10年の経験を要するとか、散弾銃が4連発を短期間経由して今と同じ3連発に制限され、概ね今の法律になりました。つまりケンさんが銃を所持した1970年ならライフル銃をいきなり所持する事が出来たのです。

日本の銃の普及は1960年にガンブームが起こって、全てのハンターにもれなく12番の水平2連銃の新銃が行き渡る程に良く売れまくりました。それだけではなくハンターはその10年間で3倍に増え50万人となりました。
そして1970年代のハンター数は高安定、新銃の自動銃が全てのハンターに行き渡る程の再び売れまくりました。

所が工場製の装弾の量産と販売は何と1965年からと相当遅くなりました。その間はと言えば、銃砲店はハンドロードの資材を売っていましたが、自らも労働代行の家内工業で弾を作り売っていたのです。

ではそのガンブーム以前の弾はどうだったのか?
無籍銃の話はしましたが、それらは黒色火薬を使う小口径の30番前後の物が主流でした。何故30番かと言えば、それは銃の出所が明治13年式及び18年式の口径11mmの村田軍用銃であった為でした。新式の38式等の普及で村田軍用銃は不要となり散弾銃として改造され民間に払い下げられました。

村田銃は従来の火縄銃を改造した銃を使っていたハンターからは超好評を泊し、払い下げ以外にも新銃の村田式が各種口径でたくさん新造されました。オリジナル村田銃が30番だった事もありますが、この時代は高価な火薬の消費の少ない小口径が好まれ、Minは7.6mmと言う小口径でした。

但し黒色火薬と言うのが酷い曲者で強吸湿性があり超湿気易く、また撃てば硫酸が生成され、錆びる程度では なく強腐食性でした。また雷管も高価な為に凹みを叩き直し紙火薬を挟んで再生しました。防水性を向上させる為に蝋で封印したりしていましたが、それも完璧ではありませんでした。

気難しい弾を完璧に製造そして管理、何時如何なる時も確実に弾の出る状態を保つ事は非常に大変な事でした。我が国最大のヒグマ事件と言われる北海道苫前郡の三毛別ヒグマ事件に於いても初期の討伐隊に集まった銃5丁は無籍銃も多かったと聞きますが、発射成功は僅か1丁だけ、他は不発だったそうです。

そして発砲した銃も失中に終わったとの事ですが、プロのマタギでも不発は時に避けられない時代でした。錆びない吸湿性のない現在の銃や弾と違い、完全な機能状態を保つ事が非常に難しかった時代だったのです。


 さて次は射撃の命中率のお話です。
ガンブームの12番の水平2連銃以前は30番前後の火薬消費の少ない銃に人気が集中していました。その理由は飛鳥を撃たなかったからです。20m前後から木に止まっている鳥を撃つならそれ程のパワーは不要です。ならばと火薬の少ない小口径に人気が集まったのです。

稀には飛立ちのキジを撃つハンターもおりましたが、当時のキジは高度5mで1度止まり、それからゆっくり水平飛行をする習性でした。筆者もそう言うキジを2度だけ撃った記録がありますが、これは飛鳥と言うより空中静止的、スナップショットの練習でイージー射撃になりました。

ガンブームの初期は12番の水平2連銃が大流行しました。目的は兼ねてより憧れの飛鳥射撃でした。2連銃の片方はチョーク無のシリンダーで、もう片方はフルチョーク、2つの銃身は簡単に使う分けられる様に初期の物は引き金が2本でした。従来の30番からすれば2倍以上のパワーで2回撃てる事は相当な魅力に見えました。それが水平2連銃の大流行の理由でした。

しかしこの連射が使いこなせる様になるには相当数の場数を踏むか、クレー射撃を練習しなければなりませんが、当時のクレー射撃は金持ちの趣味では非常に高価でした。そんな事から多くのハンターは連射技術を全く持たず、2連銃は単なる飾りに過ぎませんでした。ケンさんは猟犬頼みの普通のハンターの限界をここに見た気がしました。

鹿や猪を撃つ時は丸弾スラグ弾を使いました。特にロケット噴射する訳ではありませんがロケット弾と呼ばれて いました。フルチョークからでも安全に撃てる様にスカスカ弾頭でしたから実用射程距離は20~30m程度でした。動的射撃の技術は持ち合わせませんから、当時は獣道に銃を向けたまま待ち場で待機し、来たら十分に引寄せて引き金を引くと言う撃ち方でした。
古老からは「銃は技術ではなく肝で撃て」と何度も事ある毎に教わりました。ここまでは古老の話ですが、ここからは時代が変わりケンサンの話です。

ケンさんが初めて本州鹿を捕獲したのは鹿猟を始めてから9年目の出撃70余日目でした。その時は自動銃、3頭の群が目前を横切りました。スナップスイングの秒速3発で先頭が倒れそうになりました。そしてすぐに2発込め、残る2頭に1発ずつ撃ち込み、全所要時間2秒強の程度でした。
追加2発も命中した感触はありましたが、急所では無く走り去られました。
結局1頭は近くに倒れ、2頭目は隣の待ち場で倒され、もう3頭目は元来た方向に引き返したので勢子が倒しました。

この速射5発を聞いてリーダーの古老は目を丸くしました。連射の速さも然る事ながらその速度でも3頭共に被弾させた事が分かったからでした。以来古老は古式射撃術の話を2度としなくなりました。

ケンさんは1970年代の後半にはにはすでに豊富なカモ猟のバイト射撃を通して、秒速3発で別個の目標を撃破出来るほぼ最高級の連射能力を得ており、1秒程度で更に2発を補充し速射を続ける能力を持っていました。
新しい実戦射撃は肝も場数も必要ですが、新しい射撃技術も非常に有効なのでした。
 
ショットガンでの飛鳥射撃自体はそれ程難しくはありませんが、それでも5発5中の達成は数回のみでした。
一方で永らく150m先の15cmの急所を撃つ事はそれほど簡単ではありませんが、狩猟人生の末期の2007年にはライフル銃で150m先を走る鹿に対し5発5中を3度記録する事が出来ました。

連射で複数を倒す或いは墜とす事はハンターの古くからの夢ですが、現実にはショットガンによる30m射撃でも中々難しい技術なのです。ライフル銃による150m以遠の射撃は目標が止まっていてもかなり難しいのですが、 ケンさんは走る鹿の急所に5発5中させられる様になりましたから、人間の能力には無限の可能性がある様に思えます。
しかもそれが結果的に自動銃より速い連射になっていましたから、これには我ながら驚きました。

走る鹿に対しましては技術の問題ではなく、考え方を改めなければなりません。
それが全く新しい射撃術になります。
それは肉眼で見えているのは古い虚像であり、それを見て撃てば実態はそこに無いのですから命中する筈がありません。肉眼には見えない目標ですが、1秒以内のほんの僅か前にはそこを通過した事実は完璧にあり、スイングで追い越した時点で、見えないその未来位置に銃口方向が達する可能性は十分にあります。従って見ないままで思い切り良く引金を引けば胴体位ならば必ず命中します。
それでなければ5発5中が達成される筈がありません。


  


Posted by little-ken  at 16:05ハンティング銃と弾ライフル所持

2019年04月28日

射手の心が伴なわなければライフル銃は効果を発揮しない。

  1.銃だけ良くても技術と心が伴わなければ効果はゼロです。
国産カスタムライフルメーカーのキングクラフトカスタムは1丁が400万円以上の超高価格銃でした。
価格も凄いのですが性能も半端ではなく、300m射撃の3発がワンホール崩れを射撃場の立会い実射で実証の上での引き渡しでした。そんなにも良く当たるライフル銃なら誰が撃ってもよく獲れるのか? 残念ながらその様な事は全くなく、2000年頃にキングクラフトカスタムを持つ歯科医グループを案内した事がありますが、100mの鹿に1度も当たらず、筆者の18万円のルガー77にすら全く及ばない銃でした。

  2.射撃技術が伴っていてもまだ効果は殆んど期待出来ません。
また300m射撃の現役LB射撃選手を案内した事もあります。
300mのLB標的の10点圏は直径10cm、射撃競技ではこれに当てなければ勝てません。
300mで10cmが狙える事を豪語していましたが、150m射撃で狙ったのは心臓、命中したのは頭でした。鹿の頭は上がった状態でしたから何と1mも弾着誤差を生じた事になり、他の射撃も全て類似結果でした。射撃技術だけで心が伴わなければ150mで1mもずれると言う、超お粗末な射撃に終わります。

この様に銃が良くても、更に射撃技術があっても、心が伴わなければ良い結果は得られないのです。
その心は射撃場の射撃からは育たず、実戦からしか育ちません。
勿論その心はお金では心を買う事も出来ませんし、射撃技術も買う事も出来ません。

  3.心が伴って初めて効果が期待出来ます。
筆者は10年と300日以上の実戦をこなしておかげ様で徐々に心が育ち、射撃は安定して行きましたが、その最後に射撃を完璧なモノに出来たのは「そっと撃つ」と言う呪い(まじない)でした。
まじないが画期的に利く程ですから、射撃は眞に心の持ち方次第と言え、当たると思えば当たるし、不安が少しでもあれば当たらない、それが射撃でした。

「そっと撃つ」にも色々な意味が含まれ、フリンチングを起こさない様に、ガク引きを起こさない様に、心穏やかに、雑念なしに、銃だけにそっと撃たせる、と言う意味が含まれています。
そしてこれを唱える事を忘れなかった時、失中ゼロでしたから効果は甚だ絶大でした。
と言う事で改めて心の平静さが非常に重要である事が分かります。

  4.当たらないのは自信の無い射撃が原因です。
並の腕のライフルハンターがエゾ鹿猟をしますと、基礎射撃能力の不足もありますが、次の様になります。射撃場では100mで10cmをやっと外さない程度の腕前に留まり、実戦では100mの鹿は稀にはその場に倒れますが、過半が上手く行けば回収出来る程度の着弾のバラ付きです。

150mを超えると途端に命中率激減し、200mを超えると鹿の胴体にすら命中しなくなります。まだまだ銃の性能にはまだ相当な余裕がある筈なのに、200mで殆んど命中しなくなり、250m以遠はマグレの可能性すらない程に着弾が乱れますから本当に不思議です。

勿論筆者にもそんな時代があり、その状態から300mを外さない様になれるまでは約10年間の約300日の実戦を要し、その間に実戦経験も相当量増え、徐々にですが200mの捕獲率は向上して行きました。そして並行して射撃場での精度も向上して行きました。
150mでワンホールが出せる様になったのは2002年、ライフル銃を始めてからで言えば12年を要していました。

やがて心も充実し、自信を持って200mは最早外さないと言える様になりましたが、実際の順序は分かりません。150mのワンホールが出来、200mが当たる様になれば、300mとて当たらない筈は無さそうに思えますが、まだ胴体にカスリすらしませんでした。それは落差補正に自信が無かったからでした。

  5.不安要素が無くなった結果、300mも超大物射撃も、イージー射撃となりました。
一方でこの頃には超大物対策も大きなテーマでした。
角長80cm超えは生息数が少なく、やっと稀に会える様になりましたが、何時も「迫力負け」で未回収が続き ました。やがて単に迫力負けだけの問題ではなく、心臓の急所に構造的な問題がある事が分かりました。心臓ポイントはヒットゾーンの面積が多く、命中すれば死亡に至る確率は高いのですが、エゾ鹿は意外と被弾に強い動物で被弾後に最大200mほど走ります。その為に追跡し切れずに未回収となる事が多いのです。筆者も何度泣かされた事か分からない程です。

そこで照準ポイントを即倒率の高いショルダーの急所に変更、この効果は非常に絶大、これで回収率も一気に上がる様になりました。そして同時にこのショルダーの急所は落差誤差に強い事を発見しました。並行して全依託射撃のマスターで照準時のフラ付による不安から解放されました。更に銃を特定の条件で置いて撃つと発射時に銃が適度に跳ね上がり、落差を補正してくれる事を発見しました。これらの相乗効果から300m遠射時の全ての不安から完全に解放されました。

こうして遠射時の不安から完全に解放された結果、筆者は愛銃の300m時の落差は知りませんが長い間不可能だった300m射撃は最早イージー射撃となりました。そして同時にこの頃には超大物の対する迫力負けも、自動的に乗り越えられる回数に達したのか、超大物とて必ずその場に倒れると思える様になりました。それらは2006年の事でライフル銃を始めてから15年が過ぎた頃でした。そして2006~2011年のピークを迎えられました。

  6.射手側の不安要素。
実戦に於ける射手の心には心の平静さを乱す色々な項目がたくさん飛び込んで来ます。
例を上げれば次の様な項目となります。

急げ:鹿は待ってくれません。鹿が逃げる前までに発砲準備動作を終え、素早くスコープに捉えて照準し、大きく揺れる照準ですが、早く引き金を引かなくては逃げられてしまいます。しかし焦りの心の射撃は命中しないのです。

デカい:初期にはデカいと思うだけで戦う前から心が相手の迫力に負け、足が地に着かない射撃に陥ります。その迫力負けを超えてもデカいエゾ鹿には稀にしか会えません。北海道に通う目的はこのデカい鹿を 獲る為ですから、獲りたい-外したくないと思うのは当然ですが、それが心の雑念になってしまいます。雑念射撃では命中する射撃も失中してしまいます。

遠い:大きく揺れる照準から100m以遠を狙うと胴体にすら当たらない様な気がして来ます。
更に遠射であれば落差補正の不安が生じて来ます。心に不安が残る射撃では命中しないのです。

この不安が150mを超えると途端に命中率が激減し、200mを超えると鹿の胴体にすら命中しなかった主原因でした。
つまり焦りと雑念と不安を無くせば当たる様になるのです。
  
  7.筆者の装備は安価な普及品ばかりです。
愛銃は市販サコー75バーミンターを少し短くカット銃で25万円、スコープはリューポルド3万円、弾薬は初期には120円/発の安売り市販弾にバーンズトリプルXの弾頭50円/発をすげ替えた物、後期には激安粗悪弾と 言われるロシア製弾80円/発に、命中しない事と倒れ難い事で悪名の高い初期型バーンズの売れ残り弾頭で20円/発にすげ替えた物を使っていました。そう言う精度の良く無い弾でしたが、それでも当たって当然と思える射撃が出来、そして期待を裏切られた記憶はありません。

結論として、当たる銃と弾は現在の市販品であれば余程の粗悪品でない限り、その条件を満たしており、銃だけに撃たせる技術があれば、残りは全て射手の心の充実度で決まりました。そして心に余裕が出来ますと更に細かな事までが観察出来る様になり、それが心の余裕を更に大きくしてくれました。その結果、筆者には下記の様な記録が生まれました。

最高精度   :150mテーブル撃ち5発が12mm。
最長射程   :半委託380mのクドウ、全依託540mのエゾ鹿。
最短射程 :15mのヒグマ280kg、50mのエルク320kg。
最大の獲物  :エランド940kg、ワイルドオックス700kg、ヒグマ450kg。
大記録達成 :2010年エゾ鹿1000頭の達成、2014年ヒグマ5頭の達成。
まとめ捕獲 :2007年毎朝夕各々5頭ずつ5日で50頭、この時ランニング5発5中を3度記録、
2009年48.5日猟から140頭、2011年ボス争い3頭(79cm,79cm,75cm)をまとめ捕獲。

スナップショット:肩に着く前に撃てる技術。2015年僅か15mの出会い頭で280kgのヒグマ捕獲。
ランニングショット:150m先を走る鹿の捕獲に2.7発/頭、3度の5発5中を達成。
150m早撃ち:150mを近射の早撃ち側にする技術。このおかげで捕獲率は2倍以上となった。
射撃ミス克服:銃を「そっと撃つ」と言うおまじないを開発、これを唱えた後の失中はゼロになりました。
最終捕獲数:エゾ鹿1051、ヒグマ6、本州鹿26、海外鹿猪5、海外大物59、小物81、合計1228頭/28年。

ライフル猟達成:2016年には超高額ゲームを除き、サイズ的に距離的にライフル猟を概ね究める事が出来、もうこれ以上は望めないと、28年間使ったライフル銃ですが2018年に卒業しました。

308とバーンズ銅弾頭の組合せは体重500kg以上まで大丈夫であり、300mの遠射にも問題はなく、抜群の信頼性があります。また銅弾は鉛弾の欠陥をカバーする為に開発された弾頭であり、ド至近距離で撃っても 骨に当たっても四散しないので鉛弾より信頼性は全般的に高いと言え、特にその場に倒れ難いエゾ鹿の場合には肩甲骨や脊髄に強い衝撃を与え、その場に即倒させるショルダーポイントを撃つべきだと言えます。

  8.ライフル銃は射手に更なる高い能力がなければその効果を発揮出来ません。
ライフル銃は300mの遠射からド至近距離のスナップショットまで可能で、200m前後までのランニングショットも可能です。そしてランニング射撃の連射は自動銃の連射より速く、且つ命中率も大幅に高かったのですから 驚きでした。筆者の撃ち方は再肩付けのスナップスイング射撃です。

その素晴らしいライフル銃は10年の装薬銃の実績が無ければ申請資格がありません。以前の場合はスラグ銃しかなく、スラグ銃と言えばフォスタースラグ弾かブレネッキ弾しかなく、射程距離は80m程度した。しかし今ではハーフライフルのサボットスラグ銃が良くなり、最大射程は150m、精度も100mで弾頭の大きさの差額分が増える程度、100m前後なら余りライフル銃と変わらなくなって来たと言っても過言ではありません。

100m強までは直撃照準で問題なく、150m射撃には落差補正が多少必要になりますが、心の不安さえなく 撃てる様になれば、落差誤差に強いナミビアポイント(前足軸線上のショルダーポイント)を狙えば150m射撃も何ら問題はありません。ライフル銃のメリットはこの150mを超える距離でしかその能力を発揮できず、それ以下ではサボットスラグ銃と特に変わりはありません。

多くの生徒はライフル銃に過大な期待を掛け過ぎ、その結果としてサボットスラグ銃の末期に比べると捕獲率が低下する期間が数年以上続きます。その原因は不慣れな銃が故に不安材料が増すからです。ライフル銃はサボットスラグ銃より確かに精度はやや上廻りますが、実戦射撃は射手の心の持ち方次第です から、超高額カスタムライフルの時と同様に、ライフルだけでは効果は出なくて当たり前なのです。

年間出撃3日では技量を昨年並みに戻すのに丸1日を要し、最終日は帰る関係で捕獲制限となり、十分なチャレンジが出来るのは中1日だけ、この中1日がフィーバーに当たれば大物出会いも多くなり、有意義な年になりますが、それは5~6日に1日だけですから5~6年に1回しかありません。
従いまして年に3日の出撃ではこの辺が限界であり、憧れのライフル銃を入手した物の殆んどの生徒はサボット時代の限界100mが落差不安がなくなった為に数年後には150mまでは延長されましたが、直撃可能である筈の200m射撃すらをまともに出来ていない状態です。

これがシーズンに6日の出撃となりますと、この中に大物出会い数の多いフィーバーが必ず含まれ、しかもそれが中4日に含まれる可能性が2/3になります。ライフル銃のメリットを発揮させる為には、更なる高い技術と高い精神力が伴わなければいけないのですが、年に6日出撃なら3日出撃に比べて有効度が4倍となり、更なる 高い技術と精神力に必ず発展すると思いますが、この体制が取れなければ無理してライフル銃を取得する意味は殆どありません。
行き詰れば以後は余り出撃しなくなってしまうからです。

出来れば全員に高い極みまで行けて欲しいのが筆者の願いでありますが、現実的には思い通りに行かないのが世の中です。筆者は仕事をしている時代にあっても年に30日の出猟をしながらも、筆者にしか出来ない合理化能力のお陰で趣味として続けて来れました。そしてこの1桁高い出猟日数のお蔭でこうした高い極みに辿り着けましたが、普通の人がこれをやったら道楽の範囲になってしまい、本当に仕事がなくなってしまいます。

このライフル銃を取得するかしないかは、そう言う意味の今後の狩猟人生の分かれ目の年となります。その判断は10年と言うよりサボットスラグで150m射撃が出来る様になってからにした方が良さそうに思います。
  


Posted by little-ken  at 11:14銃と弾ライフル所持

2018年02月24日

ライフル銃の選択。

ライフル銃には他の銃にない大きなメリットがあり、多くのハンターが憧れます。
実は必ずしも万能ではなく、120m以下ではライフル銃のメリットはなく、50m以下ではデメリットの方が大きい、これがライフル銃の現実です。

ライフル銃のメリットがはっきり出せるのは150m超えの射撃だけなのですが、これを命中させると言う事は特殊な射撃技術を要します。銃と弾には300mの能力がありますが、90%以上のハンターは射撃技術不足でそれを発揮出来ないのが現状なのです。

ライフル銃は一般的に静止している標的専用ですが、走る鹿に当てる事は射撃距離が150m前後までであれば、それ程は難しい物ではありません。しかしそれには肉眼で見えている映像が古い虚像である事を理解出来れば、と言うちょっとした前提が付きます。

筆者は平均150m先を走る鹿に対して、2.7発で倒す事が出来る様になりました。それは3割強がヒットするのではなく、倒すのに複数弾を撃つ事も多いと言う意味でヒットの確率で言えば6割超えになります。しかしこの技術を教えても誰も出来ない所を見ると例外的と考えるべきかも知れません。

  ライフル銃のメリット:150m超だけです。
精度が高く近年の銃は市販弾でも100mで15mm程度に収まり、弾速が速く300mの遠射能力があります。特殊なランニング射撃技術があればですが、弾速が速いお陰で150m程度までは移動的であっても予想外によく当たります。

ライフル銃の精度追及にリロードと言うテクニックはかつては必需でした。しかし狩猟目的の高精度追及の為のリロードは市販弾の精度が画期的に向上した現在ではすでに無用となりました。
安く上げる為のリロードと言う方法は今も有効ですが、落とし穴に注意しなければなりません。

それは作業ミス率が工場製弾に比べて2桁高い事であり、肝心の貴重なチャンスを潰す事が無い様に入念なチェックが必要です。過去そのチェックが不十分で肝心の実戦を台無しにした生徒がかなりの複数に達しました。それらに対し市販弾は絶対的に不良品の無い安定した品質が魅力で、実戦にはこちらが絶対的にお奨め、世界のプロハンターもリロード弾は使いません。

10年の経験を要さないサボットスラグ銃(ハーフライフル)と言うのもありますが、弾速が遅く射程距離は150mに留まり、150m超の射撃はライフル銃の独断場です。
更に弾速の速いマグナムですと射程距離はややの程度で長くなり、魅力は微少ですが増す方向にあります。

  ライフル銃のデメリット:デメリットは意外と多く、近距離程その傾向が強く出ます。
特に通常鉛弾に多いのですが、銃口から出たばかりの弾頭は頭と尻を激しく振った状態にあり、その状態でヒットしたり、或いは弾速が設定以上の過速状態でヒットすると皮膚の表面で弾頭が爆発を起こしてしまい、鉛部分が全飛散してしまいダメージが中まで伝わりません。
その為に弾道&弾速が落ち着く150m以遠がライフル銃の強みを本当に発揮出来る距離となります。

また過速状態でなくても鉛弾頭は骨に命中しますとそこで同様に爆発してしまい、そこで威力を失ってしまい、半矢で逃げられてしまいます。
その弾頭が爆発するデメリットはエゾ鹿猟で有名となった銅弾頭またはA型フレームの上下セパレート構造の弾頭を選択すれば大幅に減少させる事は出来ます。
銅弾頭は鉛弾頭の欠点を対策する為に開発された新型の弾頭なのです。

しかしその最も近代的な銅弾頭であっても木の葉1枚にヒットすると弾頭が開いてしまい、変形した弾頭は行方不明になります。
つまりライフル弾は木の葉1枚をまともに貫通する事が出来ない、これが最大の欠点なのです。

また取得までに10年以上の装薬銃の経験を要し、用途も鹿&猪&熊の狩猟に限られる為、射撃用途で楽しむ事は出来ず、狩猟実績の提出もうるさくなります。
従って射撃距離によっては散弾を使うショットガンの方が有利であったり、サボットスラグ弾を使うハーフライフル銃の方が有利になります。
サボットスラグ銃は50mで20mm程度に収まり、木の葉如きでは弾頭が余り変形しない弾速帯であり、弾道の変化も少ないからです。

  ショットガンを敢えて選択:40m未満なら最強はショットガンです。
ライフル銃にはそう言うデメリットもある為、と言うより射程距離が40m未満であればショットガンこそが最強です。従って射程距離が20m前後の巻狩りではショットガンの方が絶対に有利です。
しかし6粒や9粒弾の大粒バックショットも非常に有効なのですが、猟友会からの間違った指導で禁止されております。

実はあまり知られておりませんが、ショットガンは1粒の威力には余り関係なく、ショットガン効果は被弾粒数にほぼ比例します。6粒や9粒を含めてバックショットは27粒弾が最高のお奨め弾なのです。27粒弾の4号バックショット、こちらは特に禁止されていません。使用機会は大幅に減少しておりますが、北海道でも鉛弾が使えるメリットがあります。

ではこれを発射する銃はどれが良いか?
ショットガンのメリットは散弾をバラ撒く事と更に連射が出来る事です。
従いまして鹿猟には22~24インチリブバレルのフルチョークのセミオートがベストです。
筆者は本州鹿の巻狩りでこれを運用し、連続20頭を失中も未回収も無く捕獲した記録を持ちますが、その要因は腕が半分、装備の良さが半分です。

通常はインプシリンダーで使われますが、実はフルチョークの方がメリットが大きく、27粒弾をフルチョークで運用しますと射程距離は40~45mに及びます。
これを超え100m前後までの機会がもし頻繁にあれば、サボットスラグ銃の方がライフル銃より何かに付けて有利です。

  ライフル銃の選択:業界の思惑に乗せられてはなりません。
ライフル銃のメリットは150mを超えないと発揮されず、ライフル銃は実質エゾ鹿専用銃と言えます。昨今のエゾ鹿は100~150mに多く、大物は150~250mに多くなります。
ではその型式や口径や照準器の選択に付いてお話ししましょう。

1.型式の選択:エゾ鹿に連射は不要、ボルト銃の圧勝です。
ライフル銃にはボルトアクション、セミオート、スライドアクションがあり、150m以内であればどの銃の精度でも問題ありません。しかし止まっている鹿に対して初弾で倒し切れなかった場合、逃げる鹿に次弾以降が命中する筈も無く、通常はエゾ鹿猟に連射は全く不要です。
スクールではマガジンを使わない単発連射ですが1日2頭前後と言う成果を上げており、連発機能は使わなくても成果に変わりはないと言い切れます。

またエゾ鹿猟では時に300m級の遠射もあり、フルフローティングバレルや、偏荷重を発生しないボルトの閉鎖構造等々、精度面から言ってもボルト銃の圧勝となります。
連射が不要で高精度が必要となれば最早答えは決まって来ますが、更にエゾ鹿猟では鹿の目前で無音装填する必要性も高く、その面で言ってもボルトアクション銃に落ち着きます。

また装填や脱砲は急いで行わなければならない事も多く、安全に出来る事が不可欠となります。その意味では安全装置を掛けたまま脱砲出来る事が望ましいのですが、その機能はサコーしか持っていません。ウインチェスターやルガーの様にセーフティーが3ポジションの場合は中央ポジションで概ねこの機能を果たします。

ライフル銃では連射その物が不要ですから、オートやスライドアクションはその存在価値が全く無くなります。連射の特別な事例に属しますが、筆者はオートとボルトの両方でランニング射撃を多数成功させましたが、ある時、気が付くとボルト銃の方がかなり速く連射しておりました。
ランニング射撃の連射でも後述の様にボルト銃の再肩付けの方が速いのです。

2.お試し遠征猟:お試しで捕獲する事は昔と違って難しくなりました。
エゾ鹿猟のお試し遠征を手持ち銃&ノーマルスラグ弾で安価にトライしてみたいと言う考えは誰にも浮かびます。しかしこの考えが通用したのは20年前まで、今では50m前後にいるエゾ鹿は殆どいなくなり、この考え方では捕獲の可能性が殆んど無くなりました。
但しエゾ鹿猟を見物すると言うなら話は別になります。

手持ち銃にハーフライフル替銃身だけ購入してと言う考え方もありますが、昨今のエゾ鹿は100m以遠におり、後述で説明するスコープが不可欠となりました。
更に100m先の急所に命中させる為にはそれなりの気合を入れた射撃技術が不可欠となり、道具さえあればお試し遠征で捕獲と言う考え方は10年前で終わり、こちらも今では全く通用しなくなりました。

そう言う経緯からエゾ鹿猟の捕獲が目的であるならばは、お試しではなく真面目に取り組む必要があります。どうせやるなら角長70cm超の体重120kgの大物エゾ鹿を捕獲しましょう。
それには中古銃でもOKですからスコープ専用銃のボルトアクション式のライフル銃またはハーフライフル銃を購入し、本格的な射撃練習をすれば、講師のスクールならば概ね全員が3日遠征の2年目でこれを捕獲成功しております。

3.照準器の選択:スコープの圧勝です。
照準器には50m以下がメインの昔ながらのオープンサイト、100m以下がメインのドットサイトやホローサイト、そして遠距離を含めて全てにベストなスコープサイトがあります。
昨今のエゾ鹿は100m以遠におり、その急所が狙えるのは最早スコープサイトしかありません。
スコープ専用銃またはチークピースを正しく調整したスコープ銃では走る鹿に対しても至近距離のスナップショットにも筆者の経験から申しますと十分に対処出来ます。
適性倍率は4~6倍です。3~9倍又は4~12倍辺の普及品が適当な選択です。

スナップショット&スイングショットと言いますが、正しく調整された銃を使い所定の練習をこなせば、銃を構えれば目標は瞬時に自動的に捉えられ、近距離なら肩に付く前に射撃可能です。
また連射速度も一見信じられないのですが、自動銃より再肩付けするボルト銃の方が速くなります。筆者は全捕獲の30%以上が走る鹿であり、至近距離のヒグマの出会い頭等にも全く不便は感じておりません。

スコープは走る鹿や至近距離には使えないと従来は思われていましたが、それはチークピースが合わない後付スコープの場合です。
そう言う事から、エゾ鹿猟にはボルト式のスコープ専用銃の選択が不可欠となり、その他の銃の型式や照準器の可能性は全く有り得ません。
ドットサイトやホローサイトは斜めから見ても照準出来る点をメリットとして謳っておりますが、構え方が決まれば必然的に命中する様になりますから、その考え方自体が不要です。

4.口径の選択:マグナムは誤差範囲、308が必然的にベストです。
ライフル銃大手弾薬メーカーの一覧表によれば、口径違い、弾頭の重さ違い、弾頭の潰れ具合の違い、等々で100種近くが並んでいます。
色々な動物を色々な場面で撃って、少しでも可能性を高くしようとした長い間の試行錯誤の結果がこの100種類になりました。

しかし日本で撃てるのは法的に鹿と猪と熊だけとなり、本州猟ではその必要性も全く無く、ヒグマは一般から対象外、用途は実質的にエゾ鹿専用になって来ます。
法的に弾頭は非鉛に限られ、更に法的な口径制限が6.5~9mmと言う事、市販弾薬や資材等の流通性を考えますと、答えは30口径の308に必然的に落ち着きます。

弾頭が鉛の場合はその欠陥を出さない為に、弾頭重量や形状等々の選択が考えられますが、弾頭が銅に限られれば話は150~165grだけとなりどちらも大差なく話は簡単です。
古い選択では30-06か308かと言う事が考えられますが、30-06は1906年制定の軍用カートリッジ、それが1950年代に軍用が更新され今に至るのが308ですから、わざわざ100年以上も前の古い物を好んで使う事はまともに考えても有り得ません。

マグナムかStdかの選択に付きましても、すでに誤差範囲であると言う結果が出ております。
エゾ鹿だけに限らず全ての獲物は直径150mm程の急所に正しくヒットさせないとその場に倒れませんが、マグナムは多少でもその可能性を高める目的で開発されました。
しかしスクールを通して主に300ウインマグと308の残念な未回収を多数見て参りましたが、そのパワー比は約1.4倍、効果も比例すれば良いのですが、実は全くの誤差範囲でした。

  5ナミビアポイント:どんな大物も必ずその場に即倒、この考えなら308で十分です。
その場に倒すヒットポイントもヘッドやネックではなく、もちろん心臓でもありません。その新しいポイントはナミビアのプロハンターから教わりましたのでナミビアポイント(NP)と呼んでおりますが、前足軸線上の背骨の交点である事があらゆる動物の共通点である事が分かりました。
NPは骨を貫くので銅弾でなければ成立しません。
スクールでもNPの考えを取り入れてから生徒の大物捕獲率は約3倍に向上しました。

NPは間違いなくその場に即倒し、最高の捕獲率である事は間違いありませんが、ショック死ポイントですから欠点として約20%が10~30秒後に起き上がります。
そして逃げられたらもう数kmでは止まる事は無く、間違いなく未回収となります。
これに対処として、倒れている内の最初の10秒以内にもう1発撃ち込む事をお奨め致します。

  6理想のライフル銃とは:筆者が思うにサコーバーミンターのライト&ショートモデルです。
筆者の経験からベストライフル銃はエゾ鹿流し猟だけでなく、全てのシチュエーションで最高の成果を発揮します。場所に合わせて銃をチョイスするのは最早古い考え方です。
その万能銃は下記の条件をマスターする銃となります。
    1.ボルトアクション銃。
    2.チークピースの合うスコープ専用銃。
    3.スコープの倍率は6倍の普及品。
    4.口径は308の工場製弾。
    5.使用弾は銅弾頭で弾頭重量は150~165gr。
    6.全長は1050mm前後。
    7.安全装置の操作性に優れる。
    8.スコープマウントが一体式。
    9.マガジンは複列着脱式。

そしてこれを満足する銃として筆者はサコー75バーミンターを選択し、ライト&ショートモデルはありませんから独自に作り上げました。
銃身側で5cmとストック側で2cmカットし、ストックを再整形し軽量化しました。

筆者も未熟時代にはかなり迷わされましたが、市販銃はすでにハンターの腕前以上に精度が良くなり、高額カスタム銃である必要は毛頭なくなり、スコープも普及品で要求精度を十分満たしています。サボットスラグ銃でこれらを完全に満足する銃はありませんが、ライフルと違って一生使う物でもなく、サベージボルト12番が安価で比較的良いと思います。

  7ライフル銃で達成したい項目:男なら前半は絶対に達成、出来れば全部達成しましょう。
    1.テーブル撃ち150m 5発1ホール。
    2.肩に着く前に撃つスナップショット。
    3.遠射300m以上。
    4.角長80cmオーバーの超大物。
    5.超大物ダブル又は累計5頭。
    6.ランニング射撃150m。
    7.ランニング5発5中。
    8.捕獲100頭超え。
    9.国内唯一の猛獣ヒグマ。
   10.巨大なエルク又はムース。
   11.アフリカの巨大アンテロープ類。




  


Posted by little-ken  at 18:23ハンティング銃と弾ライフル所持

2016年12月30日

憧れのライフル銃。

ライフル銃は200mまで落差無視の直撃射撃が出来、300mの実用射程を持つ超高性能の
夢の銃です。ショットガンで撃つバックショットやスラグ弾が50m前後の実力しかない事、
サボットスラグ銃でも150m程度の実力しかない事、エゾ鹿の大物が近年は150m前後に多い
事等々を考えますと、エゾ鹿大物猟にはやはりライフル銃が必需と言えます。

1.ライフル銃は当たるのか?:
  銃は十分な当たる精度を持っていても普通の人が撃てば当たりません。
  射撃技術のある人が撃てば当てられます。当たるのではなく技術で当てるのです。

2.その精度は?:
  市販銃と市販弾の組合せでも100mで20mm程度に当てられます。
  スラグ銃には圧勝出来る精度です。
  但し、サボットスラグ銃は射程が100m程度であれば精度は50mm程度ですから圧勝
  出来ません。実用的には100m以内なら特に差は無いと言えます。
  エゾ鹿も大物を除けば100m前後に多く、ライフルは必ずしも必需とは言えません。

  サボットは120mを超えると落差補正が必要となり、150m程度の射程距離しかありません。
  その点でライフルは200mまで落差修正不要射撃が可能で、150m以遠の射撃のみに
  初めてその威力を発揮します。もちろんそれなりの技術が必要です。
  エゾ鹿大物と勝負する場合には必需となります。

3.欠点は?:
  但し、ライフル銃には重大な欠点があります。
  弾頭がマッハ2.5以上で飛ぶ為、非常にハイパワーで12mmの生鉄板を撃ち抜く物凄い
  パワーがありながら、木の葉1枚を上手く撃ち抜く事が出来ません。
  木の葉に命中した時に弾頭が潰れて、以後はヘロヘロ弾になり、行先不明になります。
  特に高速鉛弾を近距離で運用する場合はこの傾向がより顕著になります。


以上の様にライフル銃は素晴らしい銃なのですが、決して魔法の銃ではなく、150m以内では
サボットスラグ銃に負ける事はありませんが、勝つ事も出来ません。

多くの人が命中しないのは精度に不足があると考えますがそれは間違いです。
失中はその場面に於いて必要な心の準備が不足する事から起こります。つまり当たって当然
と思って撃った弾だけが命中し、そうでない弾はかすりもしないのが普通です。

筆者が初めて撃ったライフル銃は使い慣れたサボット銃ではなくノーマルスラグ銃と同等でした。
もちろんその後に練習を重ね、数年後にはライフル銃らしくなり、10年後には150mで5発が
1ホールの12mmと言う結果を得る事も出来ましたが、当初はそんな程度です。

スクールに於きましてはこの2年で3名のライフル1年生が誕生しました。
3名共ライフル銃には相当過大な期待を掛けての出猟でしたが、結果的には2名はサボット
スラグ時代に満たない成果しか上げられませんでした。

残る1名はそれなりの成果だけは上がりましたが、命中精度的には上記2名以上にお粗末で
サボット時代より大幅に劣る精度でした。心臓狙ったら1m離れた大物鹿の頭に当たったり、
狙った隣の鹿がパッタリ倒れたりの程度で結果だけがラッキーだったと言う事でした。


4.魔法の銃はあるのか?:
  まだ未完成ですが、実はあります。
  トラッキングポイント云うシステムでレミントンからも銃とセットで1時期発売されましたが、
  安定性に欠けると言う事で中断している様です。

  やり方は目標をスコープで見てヒットポイントを電子的にマーキングします。
  その後に引き金を引いたまま銃を向けていると、軸線が合った時に自動的に弾が出る
  と言う物です。落差は自ら測定した距離で自動補正、横風等は手動で別入力します。

  将来的には搭載コンピューター自らがヒットポイントを自動認識したり、或いはハンティング
  ガイドが別の銃でマーキング出来る様になれば、ハンターは銃を向けている内に軸線が
  合って自動的に弾が出て命中する事になります。
  誰が撃っても必ず命中したら、ハンティングの面白さは無くなってしまうかも知れませんですね。

  大自然は厳しく野生鳥獣には多くの天敵がいます。その為に野生鳥獣の五感は驚く程に
  高く、通常では十分な狙撃条件を満たす出会いを得る事も絶望的です。
  また更に射撃技術も難易度が高く命中させるにそれなりの高度な技術が必要です。

  狩猟は「不可能に挑戦するロマン」ではないかと筆者は考えております。
  高度な修行を積み上級テクを身に付け、あなたはそれを駆使し、野生鳥獣の上を行く
  行動で出会いを可能とし、難易度の高い射撃を命中させる、これが狩猟の醍醐味では
  ないかと思います。




  


Posted by little-ken  at 11:30銃と弾ライフル所持

2016年07月03日

ライフルK生徒順調な仕上がりです。


念願のライフル銃を取得し燃えているK生徒、100m 5発のテーブル撃ちが15mmになりました。

昨今の大物は射撃距離も遠くなり、更に立ち止まらない又はその時間が少なくなりました。
昨シーズンの筆者捕獲の大物8頭も200m以遠の射撃ばかり、更に内6頭が止まっておらず、
4頭がウォーキング、2頭がランニングでした。

そう言う背景から、今やエゾ鹿大物狙いにはウォーキング対策が不可欠になりました。
K生徒にも精度的には100mで15mmで十分、早撃ちとウォーキング対策に重点を置く様に
指示しました。

  


Posted by little-ken  at 16:19銃と弾ライフル所持

2016年05月20日

ライフル銃は魔法の道具ではありません。

10年間待ちに待った憧れのライフル銃の取得、これで道具的にはもうバッチリです。
しかしライフル銃は魔法の銃ではなく射撃技術(腕)が伴わなければこれを生かす事は出来ません。憧れや尊敬の対象になるのはライフル銃を使いこなしたその腕であり、ライフル銃ではないのです。

旧技能講習で70%が不合格になったのもその1つの証明、使えないライフル銃が尊敬の対象になる筈がありません。筆者も多くの平均的ライフルハンターの腕前がかなりお粗末である事は知っていたつもりですが、それは100mの実戦能力が怪しげ程度に思っていました。
しかし旧技能講習の結果は70%のライフルハンターが50mの実戦能力すら持っていない事が証明され、まさかこれほどまでに酷いとは思ってもいませんでした。

筆者もその30年ほど昔ですが、初めてライフル銃を所持し実射した時、従来から使っているノーマルスラグ銃と精度的に殆ど変わらないを実感し、びっくりした事があります。
しかし後年になって、腕が向上した暁にはノーマルスラグとは比較にならない精度を発揮する事が出来ました。

昨シーズンのR生徒もお粗末の見本その物です。
R生徒はサコー85バーミンターですから、道具的には筆者と全く同じです。ところが結果は更にその前年のサボットスラグの時と何ら変わらない結果、相変わらず殆どを外しまくり、僅かに捕獲成功した3頭のエゾ鹿もクリーンヒットには程遠い物ばかりでした。

考えれば腕が変わらなければ結果が変わらないのも当たり前の事なのです。
サボットスラグ銃とライフル銃の精度の違いはほんの僅か、100m程度の精度差を半径で言えば、弾頭の直径である約15mm分が大きくなった程度です。

R生徒は一昨年の失敗の殆どが自らの射撃技術に欠陥があるとは思っておらず、ライフル銃を入手するだけで解決出来ると思っていたのですからお粗末です。
筆者の教えから一体何を学んで来たのでしょう。空しくなります。

  R生徒より半年遅れてK生徒も憧れのライフル銃を取得、こちらはハンターモデルです。

  こちらは順調な仕上がりで、100m 5発が17mmにまとまり、100mでこの位上にして
  おけば200m強までは直撃可能、最近は200m越の出現が多くなった超大物との勝負も
  大丈夫です。また憧れの300mも落差僅かで当てられ、これらがライフルの醍醐味です。


ライフル銃の精度を発揮させる為には、まず射手が関与せず銃だけに撃たせる射撃技術をマスターしなくてはなりません。サコーは100ヤード(90m)で1/2インチ(13mm)が出せますから、K生徒の射撃結果よりも更にもう少し期待できます。

そして動物は動く物と書くのですから、止まっている時しか撃てない通常射撃であれば、早く撃たなければ逃げられてしまいます。その為には発砲準備動作を並列進行させなければなりません。

また最終的な憧れの超大物は射手より体格が2倍以上ありますから、迫力負けする事なく撃てる様にならなければなりません。これには失中が高額有料である海外猟の体験が早道かも知れません。

更に遠射で遠いなあと不安に思う事なく、また落差補正はこれで万全だろうかの不安なく、当たって当然と言う信念で撃たなければ当たりません。心にそう言う不安や捕獲とか当てようとかの邪念が残っていては当たる射撃も外れてしまいます。

つまり結果的に言えば、力を抜いてそっと撃つ、発砲準備の時間を目標1/10に短縮する、獲物のサイズに圧倒される事なく平常心で撃つ、心に邪念を持たずに撃つ、これらの集合体がライフル銃を魔法の銃に替え、成功を自動的に引き寄せてくれると言う事になります。

その為には多くの実戦を体験する事が1番の対策法です。
筆者もその昔は獲れないハンターの側で悩んでいたのですが、皆さんより2桁ほど多くの実戦経験に恵まれ、そこからたくさんの失敗をして多くを勉ぶ事が出来、その結果が累計1200頭余、角長80cm越え30頭、ヒグマ6頭、ランニング射撃300頭越と言う成果になりました。

まずは実戦経験量を一桁アップしてみましょう。必ずそこから新しい道が開けます。
スクールの角長80cm越えの超大物捕獲成功は迫力負けに先天性の免疫を持つS生徒を除き、誰1人として複数成功しておらず、成功3例はまだマグレレベルに留まっております。

そのマグレが起こるまでの確率は年数で2~7年、実戦累計で6~27日、平均すると5.5年と19.3日で達成、つまり20日の実戦出撃さえすればきっとそこから何かを得られる事になります。
数回に分けて20日を1年ですれば2年目にはきっと何かに開眼される事でしょう。

その辺でヨシとするハンティングも勿論アリですが、男に生まれたのですから出来れば超大物5頭捕獲の本物のエース、更にはヒグマ捕獲もマグレの1頭位はしてみたいものですが、それらの全てはたった20日の実戦出撃から生まれます。



  


Posted by little-ken  at 11:13ハンティングライフル所持

2016年04月13日

ライフル銃のベスト照準器:スコープサイト。

5~10mの空中の空缶撃ち(国内で行うと違法です)の様な至近スナップ射撃に於いてもライフル銃はスコープ付の方が遥かに撃ち易いです。この結果からもスコープ付ライフル銃は近距離のスナップショットに向いていないと言うのは完全に間違いです。

拙者の経験からスコープ付銃はド至近距離から遠射まで全ての距離で絶対に1番優れていると思います。もしこれと違う結論或いは考え方をお持ちだとすれば、拙者に比べてかなり低い経験と且つ偏った考えしかお持ちでない事になります。

ライフル銃の最も優れた照準器はもちろんスコープであり、それを生かす最大のポイントはチークピースの調整です。そして最も命中精度の高い銃は構造的にボルトアクション銃であり、最も連射速度の速いのも拙者の経験から言えばボルトアクション銃であり、セミオート銃は不要と言う結論になりました。

ただ50m以内の複数標的を瞬時に当てると言う事になりますと、話は大幅に変わりセミオートの散弾銃には敵いません。向けるだけで狙わずに撃てると言うその速度は秒速3発程度で別個の目標複数をヒットさせる事が可能ですからとんでもない速さが可能なのです。

スコープと似たサイトにドットサイトがありますが、スコープの方が映像も明るく、薄暗い所から明るい所までと全ての距離に於いて見易さはスコープ側の圧勝です。またドットサイトに似た物にホローサイトがありますが、メーカー側の最大の謳いメリットは共に斜めから見ても照準出来る事にあります。

しかしそもそも銃をまともに構えられない様ではすかさず当てられる筈もなく、今も昔も未熟さをカバーする魔法の照準器は世界中の何処にもございません。

オープンサイトは視野が広いメリットはありますが、焦点距離のそれぞれ違う照門と照星と目標の3つを同時に合わせる事は非常に難易度の高い仕事です。拙者はこれを苦労して2年ほど掛けてマスターしましたが、スコープサイトは僅か3か月でマスター出来ました。

オープンサイトの1種で照門が小穴になったピープサイト言うのもありますが、精度はStdのオープンサイトよりも良いのですが、目の位置を小穴に合わせるのは思ったよりも遥かに難しく、スコープの方が容易です。またピープサイトにするとオープンサイトのメリットであった視界の広さはかなり失われてしまいます。

射撃距離が50m以内であるならば単弾でも散弾銃の素早い指向性のあるリブサイトに大きなメリットがあります。それでヨーロッパでは近年バチューサイトと言う照門にリブの働きをする形状を追加した物が流行しています。しかし銃の本場であるヨーロッパでは未だスコープ専用銃の文化が根付いていなく、これは傑作とすら言えます。

なおスコープサイトのもう一つの大きなメリットは落差無修正で撃てる距離が0~200mと非常に幅があり、殆どの実用距離全てを落差無修正の直撃で撃てると言う非常に大きなメリットがあります。

これに対してオープンサイトでは100m以遠の射撃では照準精度に問題があり、更に100mを超えると落差補正が必要になって来ますから実質実用精度は100mまで、これではせっかくのライフル銃のメリットの半分以下しか出せていません。

こうして見ますと正しくチークピースを調整した上で、正しいスナップショットをマスターした、ゼロ~200mまで直撃出来るスコープサイトが超ダントツである事が分かります。

なおチークピースの重要性が分からず、正しいスナップショットが出来ないと言う前提で行けば、ライフル銃は従従来からの世間で言われる通りの欠点を持つ事になります。

    オープンサイトの銃にそのままスコープではそのメリットを引き出せません。

    似た様な銃ですが、こちらはオープンサイトのないスコープ専用モデルです。




  


Posted by little-ken  at 16:14ハンティングライフル所持

2016年04月13日

ライフル銃の欠点-4:要経験10年。

欠点その4は日本の法律にあり続に10年の経験を要する事です。昨年の改正で所持まで5年程度に短縮される事が期待されましたが、駆除等の必要性のある人に限られ、相変わらず一般の趣味ハンターは10年間以上の連続した装薬銃の経験が必要です。


   更にライフル銃の用途は他の銃種と違い狩猟に限られ、ライフル銃の数を増やしたく
   ない当局は狩猟実績の提出にかなり煩いのが現状です。


射撃趣味の場合はライフル協会側の指導によって所持手続きを進める事になります。
この場合は空気銃から入門しスモールボアライフルへと実績の積み上げが必要になりますが、メリットは10年を要しない事です。但しかなり本格的なライフル競技に使える口径と銃種だけに限定され、一般的ハンティングやスナイパー用のモデルは対象外となります。

狩猟用ライフル銃の取得には1部で誠しとやかに10年間以上の大物猟の経験の必要性が言われておりますが、必要なのは大物猟をやりたいと言う気持ち(但しやる気が本物である事を当局に分からせなくてはなりません)だけであり、大物猟10年の経験は一切不要です。

但しライフル銃による狩猟対象は法律で本州鹿及びエゾ鹿、猪、ツキノワグマ及びヒグマの3種に限られます。実際には猪猟には余り適さず、本州鹿の巻狩りにも余り適さず、クマ&ヒグマ猟は一般的な理由になり難いのが現状です。


          サコー85ハンター、グレーウルフ、口径308.

結果として北海道のエゾ鹿猟と1部の広い地域の本州鹿猟に限られ、実質はエゾ鹿専用と言えなくはありません。こう言う背景からエゾ鹿猟をやりたいと言う目的が1番通り易く、やりたい気持ちが本物である事を示す為に、装薬銃8年目頃からハーフライフル銃等でエゾ鹿猟を2~3年行う事が1番スムーズにかつ確実に手続きを進められます。

ただライフル銃は先述の様に狩猟実績の提出を厳しく追及されますから、その覚悟が必要です。そう言う意味では遠射性能は多少劣りますが、後述のハーフライフル銃は難しい手続きは不要で維持もかなり楽ですから、こちらの方がお薦めです。

ライフル銃は今までの説明の様に300mまでの実用射程、近距離スナップ射撃、移動標的にも耐えられる素晴らしい銃でありますが、その素晴らしさは銃側にあるのではなく、射手側の技術にあり、決して未熟な腕をカバー出来る魔法の銃ではありません。

実際には魔法の銃ところかライフル銃を扱うには散弾銃よりも遥かに高度な技術が必要になります。その証拠と言っては何ですが、エゾ鹿猟経験者ほぼ全員100mの実用精度を持ちますが、本州猟ベテランライフルマンの80%は50mの実用精度すら持っていません。

300mの実用精度を出せる人はエゾ鹿猟経験者中の10人に1人程度、近距離スナップ射撃では更に1/10に絞られ、移動標的ではその上で更にまた1/10に絞られ、全て出来る人は1部の天才射手に限られるとまでは言いませんがそれに近くなります。

散弾銃の資格で持てるハーフライフル銃は元々アメリカで野生獣側にハンディを与える為に開発され、アメリカでは散弾銃側に分類されますが、日本ではライフリングがありますからライフル銃に分類されてしまいます。

そこでライフリングの量を元側50%未満にしたのが日本の散弾銃の資格で持てるハーフライフル銃で、その使われる弾種からサボットスラグ銃とも呼ばれます。

実用精度は150m弱、実際の精度はライフル銃よりもやや悪いの程度で、100mで50mm程度、これに対してライフル銃では25mm程度、共に5発撃つと崩れた大穴1つになる程の精度です。

射撃技術があれば0~100m強まで落差無視射撃が出来ます。弾速が遅く150m以遠の遠射には向きませんが、一方でその弾速帯では鉛飛散問題は起こらず、ブッシュの多い猪猟にも使え、意外と手軽で実用性の高い銃です。

もちろんその型式はライフル銃の場合と同様にスコープ付のボルトアクション銃が精度面や安全面から言って1番適しています。
  


Posted by little-ken  at 15:53ハンティングライフル所持

2015年12月17日

ライフル銃取得。


           筆者の愛銃であるサコー75バーミンター改です。

2015年のライフルデビューはR生徒のサコー85バーミンターに留まりましたが、他にもU生徒が先頃取得し、K生徒が2016年春にも取得できる見通しが付きました。

    R生徒はサコー85バーミンター、今はノーマルですが、やがてリトルケン仕様にな事でしょう。

EHG5205では皆さんのライフル取得を応援しています。
ライフル銃取得には装薬銃10年の経験とライフル銃を必要とする理由が必要です。
使用目的は法律で狩猟に限られ、且つ撃てる対象は熊、猪、鹿の3種に限定されています。
この内でイノシシ猟にはライフル銃は明らかに不向きであり実質対象外、熊猟は対象が少な過ぎて全く現実的ではありません。

本州鹿猟も通常の巻き狩りなら明らかにショットガンのバックショットの方が有利です。
従いましてその北海道でエゾ鹿猟をやりたいと言う目的が1番素直に通ります。
今も昔もそして今後もライフル銃を本当に必要とするのは北海道のエゾ鹿猟なのです。


昔は北海道でエゾ鹿猟をやりたいで通してくれましたが、取得した途端に行くのを辞めてしまう人が多く、今ではやる気が本物である事を示さないと書類を通してくれません。

U生徒は経験10年を前に2回北海道に事前通いをしました。R&K生徒の両名は銃を始めてすぐにエゾ鹿猟を始めましたのでそうではありませんが、満10年の2~3年前からエゾシカ猟に通う事がライフル銃の取得の1番の早道です。

ライフル銃取得だけが目的で北海道に通い始めたU生徒ですが、本州では有り得ないサイズの大物が本州より一桁以上多数捕獲出来る北海道に、しっかりとその魅力に取りつかれ、今ではもう北海道通いを辞めるつもりは毛頭なくなりました。

     U生徒はコストでレミントン700を選択しました。308の着脱マガジン式です。

3人目のK生徒の選んだのはサコー85、ハンターモデルです。

     308のステンレス、そしてラミネートストック、通称「グレーウルフ」です。


リトルケンはライフル銃取得を応援しています。

    憧れのライフル銃で大物エゾ鹿の300m遠射をぜひ決めてやって下さい。
    ここを撃てば経験上必ず即座にひっくり返りますが、ここはクリーンキルポイント
    ではなく、20~30%が再び起き上がりますから、速やかに第2弾が必要です。
    またここは下と左右にズレても最も未回収になる確率が少ないのが特徴です。

    筆者もこのナミビアポイント狙いにしてから未回収率が激減しました。拘ってネック
    ショットやヘッドショットで逃がすより、背ロースは少し短くなりますが、大物トロフィー
    ゲットにはこの前足延長上の背骨との交点(ナミビアポイント)が1番です。



    ライフル銃は移動標的に対しても弾速が速くリードが少なくて済みます。
    銃のスイングが乱れなければ、250m以内ならこの感じで撃ってほぼ当ります。







  


Posted by little-ken  at 17:22EHG5205近況ハンティング銃と弾ライフル所持