2023年03月15日

引き止まり射撃。

  13引き止まり射撃:散弾は飛ぶ鳥の速度に比べてあり速くありません。散弾は350m/sとし、射程距離は40mとすれば、弾の飛行時間は0.11秒となります。鳥の飛行速度を50㎞/hとすれば、14m/sとなり鳥はその間に1.5m前進し、ならば1.5m前を狙えば、散弾は鳥を撃墜してくれます。この1.5m前を撃つ事をリードと言います。

所が銃には反動があり、射手はこの反動を上手く受け様として、発射直前に体中に力が入ります。
その結果、目標を追尾していた銃のスイングが止まってしまいます。これを引止り射撃と言います。
その為、引止り分の約0.2秒分のリードを追加しなくては命中しない事になります。
つまりリードを約3倍,3m以上前を撃たなければ命中しない事になります。

ケンさんも例外に漏れず、初期の頃は引止り射撃でした。リードが必要である事は分かっていても、引止り分を考えなかったので、50㎝前も1m前も、更には2mや3m前を撃っても命中せずでした。幾ら何でも余りにおかしいと思いました。ある時、遠射で思い切ってとんでもない程前の、5m以上前を撃ってみましたら、撃墜出来ました。こんなに前だったとは夢にも思いませんでした。

その為、ケンさんのショットガンもその頃は例外に漏れず、近距離&低速限定版でした。
そこでその原因を考えますと、引止り射撃である事に結論付けられました。

引き止まりを無くせば、リードは1/3となり、単純に考えて命中率は3倍となり、命中領域と言われるパターン中心部の濃い ±0.3m大幅に入り易くなります。この状態を保ってスイングを止めないで撃つ事がリード射撃です。家では素振りの練習をする様にしました。そのお陰でリードは随分減収しました。

この練習を進めていると、更にスイング射撃と言う言葉を知りました。移動目標を追尾し、そこからスイングを加速し、目標を追い越した時に引き金を引くと言う射撃方法です。実際の弾が出るまではもう少し時間が掛かり、これがオーバースイング量となり、これがリードとなります。このリードは非常に上手い事に、目標の速度の正比例し、且つ、射撃距離にも正比例しました。

つまり追い越して撃つまでを一定リズムで撃てば、リードは何時も自動調性されると言うのですから、目標の速度や距離を全く考えずに済む、有り難い射撃となります。スナップショットとこのスイング射撃をマスター後は射程距離内であれば、撃墜出来ない筈がないと言える程、撃墜率が向上しました。また同時に従来の引止り射撃は低速&近距離限定版だったのですが、スイング射撃は近から遠まで、そして低速から高速までの全てに対応可能になりました。

  14ライフル銃のスナップショットとランニング射撃:ライフル銃を使った狩猟にも近距離で出会い頭があります。また射程内を走って逃げる鹿に出会う事も多数がありました。

現在の照準器はスコープのお陰で見易く、且つ正確な物になりましたが、スコープの視野は非常に 狭いのが欠点であり、目標をスコープに捉えるのが困難で、そんな出会いがあってもスコープに捉えられずに逃がしてしまい、残念な思いをしました。ケンさんにもそんな思い出はたくさんあります。

ライフルには古くからの照門&照星を使う照準器や、照門の代わりに小さな穴から覗くピープサイトと言う物がありましたが、共に指向性が全く無く、目標をで捉えるにはかなりの高い技術が必要でした。と言う事でライフル銃のスナップショットは通常的には出来ないと言われていました。

またライフル銃を撃つ為には非常に安定した状態で銃を保持し、且つ精密な長時間照準を必要と するので、ライフル銃は静止専門であり、且つ肩着け~照準完了までには、それなりの長い時間が必要とされ、移動目標を撃つ事も不可能と言われておりました。
引き止まり射撃。
所が1990年頃からオープンサイトを略した、スコープ専用銃と言う物が主流になりました。
ケンさんも1993年のルガー77からそれを運用しました。結論から言えば、このスコープ専用銃は従来のライフル銃の欠点と言うか、弱点をバッチリカバーしてくれました。エゾ鹿第1号は民宿巻狩りの待ち場の配置に付く過程で踏み出し、森の中50m先を走る中型エゾ鹿でした。
引き止まり射撃。引き止まり射撃。
木々の存在を無視し、撃ち捲くりました。初弾スナップショットは気に喰われ、続くランニング2発目も 木に喰われましたが、3発目は木に喰われる事なく、鹿をヒット、捕獲に成功しました。またそれから 5年後、根室で角長88㎝の超大物鹿に出会った時も、50mのランニング射撃1発で捕獲出来ました。スコープ専用銃はスナップショットやランニング射撃の十分な可能性をケンさんに教えてくれました。

ライフル銃のスナップショットも基本的にはショットガンと変わらず、銃身で鹿を指向し、そのまま肩に 真直ぐ引き寄せます。すると肩に銃が着く少し前から、スコープを通して獲物の急所付近の映像が 目に入り、ズレが少なければ肩に銃が着く前に撃つ事が出来ます。早撃ちが楽勝で出来るのです。

更に驚いたのはランニング射撃です。手法は基本的にはショットガンと同じでした。
H&Kオートで、すでにその入り口は開拓済であったとは言え、静止状態でも難度が増してくる200m射撃ですら命中精度は低下せず、リードは自動調整ですから、初弾急所ヒット率は何と70%に達し、夢だった5発5中も達成出来ました。スイング中の銃はジャイロ効果で安定しているので、200mまで距離による命中率低下は殆ど無く、安定した命中率が得られました。

ケンさんは高精度自動ライフル銃こそが、究極の銃だと永い間ずっと思い続けておりましたが、それは間違いでした。ショットガンのオートは、連射による反動を押さえ付けた高速連射が可能であり、秒速3発高速連射で、個別目標の瞬時複数撃墜すらが可能であり、オートは最強の銃と言えました。

しかしライフル銃の場合は完璧に銃だけに撃たせなければ命中せず、反動で1度失った目標再捜索は予想外に時間を要し、連射速度は思う様に上がらず、この間に焦りが生じる事から低命中率に留まる事が分かりました。

肩着けのまま連射が最大のメリットと思われた、オートは究極の銃では無く、再肩付射撃ボルト銃が最速最強でした。旧式ボルトライフル銃はスコープ専用銃の新しいアイデアと、スナップショットとランニング射撃の新射撃術でボルト銃は人類の夢だった最強の狩猟銃となりました。
再肩付け射撃は予想よりも遥かに速く、且つよく当たりました。

  15遠射300mとアバウト150m早撃ち:フリンチング対策が上手く達成出来、ワンホール 射撃が達成出来ました。その後14項のランニング射撃が達成され、更に300m遠射と150mアバウト早撃ちが達成出来、これで近から遠まで、そして静止であっても走っていても、全てに対応出来る様になりました。また超大物鹿を即倒させるには、かなり手古摺りましたが、前足軸線と背骨の交点のナミビアポイントを撃つ事により、概ね100%即倒させられる様になりました。

思い起こせば、最初の10年間は猟犬を使った巻狩り、捕獲出来たのは9年目の1頭の本州鹿だけ、高難度を感じました。次の10年間はエゾ鹿のポイント猟がメインとなり、100頭捕獲が出来ました。更に次の10年間では、ポイント猟の冴えと、新しい射撃方法や連射による複数捕獲が加わり、何と1000頭の捕獲が可能となりました。小さなアイデアの集合体は恐ろしい程の効果を上げてくれました。
引き止まり射撃。
ランニング射撃も未熟な内はマガジンを取り換え10連射し、10発で3頭が最高値でした。
末期には5連射で5頭捕獲が高確率で可能となり、スペアマガジンの出番は全く無くなりました。
引き止まり射撃。
5発5中はマグレで無い事を証明する為に3回達成しましたが、実際5頭を捕獲すると、回収と解体が大変で、以後は多数捕獲を控える様になりました。遠射も達成までは積極的に撃ちましたが、マグレで無い事を証明出来た以後は、余程の大物でない限り遠射も控える様になりました。

  16世界最速で2発撃てる銃は何か?:答えは西部劇時代のシングルアクション銃でした。まずホルスターから抜く際にシングルアクションで撃鉄を起こし、目標に向けると同時に引き金を引き、1発目を発射し、同時に引き金を引いたまま左手で撃鉄を煽り、やがて左手は撃鉄から離れ、撃鉄は雷管を叩き2発目の発射となります。名人が行うこの2連射は銃声が1発に聞こえますが、タダ撃つだけではなく、5m先の風船2個をヒットさせていました。
引き止まり射撃。
水平2連銃も初期の物は引き金が2本付いており、2本指で引き金を引けば、同時発射は可能でした。しかし元々軽量銃で反動が強かったのですが、2発同時発射は耐え難い反動だったと思われます。
引き止まり射撃。
実猟散弾銃で2発追加射撃最速は自動銃です。ホールドオープンの俳莢口に1発を放り込み、ラッチボタンを押すと共に下からマガジンに2発目を押し込みます。レミントンのラッチボタンはリフター根元に付いており、ラッチボタンを押しながら同時に給弾が出来る構造となっており、これが最速です。秒速3発ドドドンと連射後、ポイ-ガシャズコ、ドドン、以後ポイ-ガシャズコ、ドドンを繰り返します。

機関銃で1番速いのは分速6000発(秒速100発)の20㎜バルカン砲です。マガジン容量は1000発程度ですから、ケチケチ連射で10回、並の連射では5回で弾が終わります。308版もある様です。AC130と言う4発プロペラ輸送機をベースにした攻撃機は、20㎜と7.6㎜のバルカン砲各4丁を左側のみに搭載、秒速800発の弾の雨を上空から降らせる事が出来ました。元々上空からでは隠れる所はありませんが、更に20㎜では隠れても無駄でした。




同じカテゴリー(ハンティング)の記事画像
エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その3:ボウハンティングは高効率。
エゾ鹿のボウハンティング。その2:アメリカの現状と射程距離の変化。
エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その1:ハーフライフル。
皆さんに伝えたい事。その14と15:ライフルと散弾の特殊効果。
皆さんに伝えたい事。その12と13:エゾ鹿の習性、ナンバーランキングのオス。
皆さんに伝えたい事。その11,難しいエゾ鹿猟。
同じカテゴリー(ハンティング)の記事
 エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その3:ボウハンティングは高効率。 (2025-03-02 13:22)
 エゾ鹿のボウハンティング。その2:アメリカの現状と射程距離の変化。 (2025-02-27 15:08)
 エゾ鹿ボウハンティングの可能性。その1:ハーフライフル。 (2025-02-25 16:12)
 皆さんに伝えたい事。その14と15:ライフルと散弾の特殊効果。 (2024-11-14 10:56)
 皆さんに伝えたい事。その12と13:エゾ鹿の習性、ナンバーランキングのオス。 (2024-11-10 09:06)
 皆さんに伝えたい事。その11,難しいエゾ鹿猟。 (2024-11-08 09:51)

Posted by little-ken  at 15:41 │ハンティング銃と弾