2021年06月04日

究極のライフル銃を求めて。

  オートライフル銃。1990~1993年
究極のライフル銃を求めて。
レミントン742、ガスオペレートセミオート5連銃、口径30-06、着脱式4発マガジン。
1時期のベストセラー銃でしたが、お世辞にも良い銃でとは言えず、100m10cm程度と実用的には100m以下の銃でした。本銃は本州鹿第1号捕獲以前に購入した未熟な失敗策、捕獲も僅か3頭に留まります。


時間はまた1990年まで戻り、レミントン自動ライフルを選択した理由は同系のスラグガンと同じ感覚で使える作戦でした。そのレミントン1100スラグ専用銃は当初50mで40㎝角の的紙からはみ出す程でした。

10年後にはやっと50mで10㎝に入る様になりましたが、30mで1㎝の雀の頭を外さない腕前からすれば甚だ不本意でした。主原因はノーライフルのスムーズボアバレルが故と考えていました。しかしそれは間違っていました。

初めて撃ったライフル銃のレミントン742はレミントン1100のスラグ専用銃よりも少し悪い結果に留まりました。それで命中しない原因は、ノーライフルではなく、フリンチングによるモノであった事が解かった次第です。

またオープンサイトと言う照準器は照準精度も低い反面、他の照準器の銃に比べて視野が広く、一見スナップショットや動的に向いている様に思えましたが、それは違っており20年後、最もダメな銃である事が判明しました。

  ボルトアクション。1993~1998年
究極のライフル銃を求めて。
ルガー77、ボルトアクションスコープ専用銃、口径308、固定マガジン5発。
当時デビューしたばかりのスコープ専用銃のステンレスモデルで、軽量タイプを選択しました。

これは間違いで軽量が故に命中精度が低く実用射程は150mでした。操作性も3ポジションのボルトハンドルとセーフティーは非常に良好、思い出に残る約15頭を捕獲し、筆者にライフル銃とは何かを教えてくれました。


この1993年から蝦夷鹿猟を始めました。100~150m級を当てられる様にスコープ付のボルトアクション銃の購入をしました。

当時はまだ銃に詳しいとは言えない状態でしたが、新しく出たオープンサイトの付いていないスコープ専用銃と言うのと、同様に新しく出たステンレス銃を選択、更にスコープマウントが直接レシーバーに付いている、セーフティーが3ポジションになっており、安全装置をしたまま脱砲が出来るルガーを選択しました。

1つだけ選択をミスったのはそれまでの経験の延長で、銃は担ぐだけで余り多数を撃つ物では無いと思い、軽量モデルを選んだ事でした。エゾ鹿も巻き狩り時まではその通りでしたが、3年後から自前単独猟を始めると発砲回数は当初っていたよりも遥かに多弾数となりました。

更に山奥で車の脱輪をプロガイドに助けられ、そのお礼 がてらガイド猟を体験すると出会い回数は毎日5回を軽く超え、20発/日の大量消費になりました。

エゾ鹿第1号は巻き狩りの配置場所に向かう途上で踏み出した中型のエゾ鹿で、50m先の森の中を走る鹿でした。驚いた事に購入後まだ1ヶ月しか練習を積んでいなかったにも拘らず、鹿はスコープに極めて簡単に捉えられ、リードゼロのままスイングを止めないで撃った処、2発は木に喰われましたが、3発目で見事にひっくり返りました。

この射撃でスコープ専用銃の素晴らしさを見せ付けられました。またこれとの比較で、オープンサイトの銃は有効な用途の無い本当に使えないダメな銃であると思いました。

ルガーではエゾ鹿ガイド猟2年目、角長88㎝の超大物を仕留めました。これも50m先の牧草地を走る超大物エゾ鹿でした。更に数日後、300mのエゾ鹿に、マグレでヒット、80㎝には少々至りませんでしたが、中々の大物でした。

その頃のエゾ鹿は50~100mにおり、特別な射撃技術が無くても獲れましたが、数年すると距離は同じですが、走る鹿は更に多くなり、これを当ててやろうと本格的に思い立ちました。
走る鹿には連射になるだろう、連射ならオートが良い、再び自動銃を購入する事にしました。

  究極の銃は高精度自動銃だったのか? 1998~2006年
究極のライフル銃を求めて。
H&K SL7、口径308、着脱5発マガジン、セミオート銃。
ライフリングはポリゴナルライフル、ローラーロッキングボルトのディレードブローバックと言う斬新な機構の銃であり、本当にボルト銃並によく当たり、150mで5発のテーブル撃ちが12㎜、究極の銃の様に思えました。

実戦90日と3000発を要し、走る鹿用のスイング射法を確立、実用射程50m、命中率5発強で1頭、本銃による捕獲は約350頭、内100頭以上が走る鹿、しかし本銃が究極の銃ではなかった事はサコーを運用してよく分かりました。


ケンさんは元々自動銃派、命中率が良ければ、銃は絶対に自動銃が良いと思う盲目的信者であり、5発5中が夢でした。ボルト銃並の圧倒的な命中率と言うのがH&Kの謳い文句でした。

残念な事にヨーロッパではスコープ 専用銃が殆んど普及しておらず、H&Kもオープンサイト付スコープ後付け銃、故にチークピースを自作しました。

こうして本銃でスナップスイング(ランニング)射撃の基礎が出来上がりましたが、射程は50m程度、100mは大幅命中率低下、命中率は5発強/頭でした。

50mでも急所に当て切れず、3発被弾のショットガン効果による捕獲が多かった様です。命中率の良さは150mからの5発が1ホ-ル12㎜と言うのを達成出来ました。150mの5発が5㎝強までは独自に練習を重ね達成出来ましたが、1ホール達成は偶然の産物でした。

2000年末に交通事故に巻込まれ、骨折7ケ所と眼が動かなくなりました。復帰には2年を要したのですが、この間1発も実射出来ず、行えたのはイメージトレーニングとドライファイアだけでした。

偶然の産物で射撃には反動が伴わないと体を騙す事に成功し、実射再開の初日に憧れの1ホール射撃が達成されました。結果から実射しないイメージトレーニングは実射練習よりも遥かに効果の高い事が実証されました。

高精度謳いは嘘ではない事は証明されましたが、H&Kは銃口を出た後のスパイラルが大きく毎回5~10㎝違う所に高精度でまとまりました。

それでもその精度からすれば300mでも胴体にヒットしてよい筈でしたが、射撃時の不安から300mは1度もヒットせず、それで再度ボルト銃で300m達成にチャレンジする事にしました。
実戦射撃は僅かでも心に不安があると命中率低下ではなく、カスリもしなくなってしまう不思議なモノでした。

  10再度ボルトアクション銃のチャレンジ。2005年
究極のライフル銃を求めて。
レミントン700、口径308、固定マガジン5発。
H&Kオートの限界を感じ、再びボルトを検討しようと本銃を1年のみ試験運用しました。
本銃による捕獲は50頭程度、結果はボルト銃の安定性能を再認識、十分なメリットがある事は分かりました。レミントンは装填時にジャムを起こし易い欠陥である事が分かり、購入したのは次項のサコー75となりました。


ちょうど手頃なボルト中古銃があり、それを試す事にしました。おかげ様で300m遠射も確率30%程度でしたが、3度成功し、一応マグレではない事だけは証明出来ました。しかし装填時のジャムには恐れ入りました。

世界1売れている銃が酷い欠陥銃である事に驚き、またこんな欠陥銃をレミントン社はよく恥ずかしくもなく、売り出していると思っていましたら、やはり2018年に経営破綻しました。妥当な結果だと思います。

  11究極のライフル銃。2006~2018年
究極のライフル銃を求めて。
サコー75 バーミンター改、口径308、着脱マガジン5発。
グルーピングは150mで18mmとH&Kに僅に及びませんが、射撃安定性も操作性も抜群、3ポジションのボルトやボルトオプナーを装備した安全装置等々安全性もバッチリでした。本銃は銃身5㎝、ストック2㎝をカットし、ストックを再成型&軽量化し重量バランスを整え、究極の銃となりました。

本銃により合計約750頭、内300頭以上が走る鹿でした。300mの遠射も導入したその年に複数達成、その他にもランニング射撃5発5中等々、永年の憧れであったテーマは本銃によって2006年度中に一気に達成されました。2016年にはライフル銃及びこれを使った狩猟を究める事が出来ましたので、2018年にライフル銃を卒業しました


本命に選んだのがサコー75バーミンターでした。理由は命中率の高さと、ルガー時と同様、スコープのマウントベースをレシーバーに直接取り付け出来る構造と、ボルトオプナーが付いており、安全装置を掛けたまま脱砲が出来る構造に加えてもう少しありました。それは複列式着脱マガジン式であった事、そしてマガジン内で弾が位置決めされ、弾の先端が潰れない事でした。

運用開始は2006年、メインテーマの300m遠射も初回から当然の様に決まり、もはや外れる筈がないと思える程になり、回収が大変ですから撃たなくなりました。更にスナップショットも従来の銃より遥かに決め易いと思いました。

しかしランニングショットではH&Kの半分以下の成果になる事を覚悟していましたが、これは完全に良い方ですが、期待を裏切られました。何とサコーボルトの連射はH&Kオートより速く、有効射程は200mと4倍も長くなり、それでいながら命中率は2.7発/頭と約2倍に向上、更に急所にヒットする率が格段に高くなりました。

H&Kオートは肩に着けたままの連射ですが、発射の跳ね上がりでスコープから目標の映像は消し飛んでしまいます。そしてこれを再捜索の後にスイング射撃が再開されますが、この時間は予想よりも遥かに長く、速く再捜索しなければと言う処に焦りの心が発生し、その為に命中率が大幅に低下していたのです。

サコーボルトは再装填しながらの再肩付けのスナップスイング射撃ですが、肩から銃が離れている時間も体全体が追尾を続けて見失っていない、これが非常に大きな分かれ目となりました。

体全体が追尾を続けてくれている為に、銃が肩に着く直前から捜索無しにスイング射撃を再開する事が出来、思ったよりも速い連射となり、更に心に不安が無かった事で高命中率が可能になったのだと思います。
最も時間を要すると思われていた再肩付け時間は予想より遥かに短く、自動銃のメリットと言うのは存在しなかったのです。

またこの頃からエゾ鹿の超大物に対しても、予め用意したカードの行動がすぐに取れる様になり、粗点をナミビアポイントに変更した効果もあり、あれ程の難度であった超大物エゾ鹿対戦も、即倒が当り前になりました。

これによりエゾ鹿大物に対しても、マグナムが不要である事も完全に証明出来ました。
同時に対ヒグマ戦にも用意したカードの行動が取れる様になり、捜索時のヒグマのオーラも感じ取れる様にもなり、銃をサコーに換えた2006年にはヒグマ捕獲にも成功しました。

念願の5発5中も2006年度中に達成出来ました。これはシカ肉の大量注文が入り、出来るだけの数を獲ってくれとの依頼が入った事から可能になりました。ちょうど来たビッグフィーバーと その時期はバッチリ重なり、5日間朝夕各々5頭ずつ、5日間で捕獲合計50頭、この過程で3回の5発5中が記録されました。

こうしてケンさんは究極のライフル銃のサコー75に到達しました。
永年の夢は2006年度中にアフリカ猟を除く全てが達成されました。(アフリカ猟達成だけは少し遅れて2009年)銃を変えたその年に憧れの全てが達成されたのですから、サコーボルトが優れた銃であった事は明らかです。

但しサコーさえあれば誰でもスグに達成出来るのかと言えば、その答えはノーになります。
下積技術の積み上げが必要なのです。

ケンさんの場合はここまでに本州鹿猟開始から35年の月日を要しました。しかし廻り道が多かったのも事実、上手く立ち廻れば半分の期間で達成出来た可能性があるのも事実です。一方ケンさんの実戦参加日は735日、これも廻り道が多かったのですから、半分で済ませられる可能性は十分にあります。

実戦訓練は単独猟が好ましいと思いますが、最初から単独猟では出会い数が1桁以上少なく、余りにも非効率です。ケンさんの考えでは初期100日間までは、出会い効率の高いガイド猟が良いと思います。

このガイド料7万円/日と遠征日程を如何に捻り出すか、これが成功への分かれ道となります。
ケンさんは年間60日以上を狩猟で仕事をサボりましたが、仕事の質も量でも決して誰にも負けない自信がありました。

しかし一般のアマチュアのハンターの様なシーズンに僅か3日の出猟では、技量達成まで半分の368日で済むとしても122年を要し、これでは絶望的に不可能です。
その場合は高望みをせず、シーズン数日の出猟を目一杯楽しんで下さい。





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Posted by little-ken  at 09:51 │ハンティング銃と弾