2020年12月27日

激動の新技術ラッシュ。

激動の新技術ラッシュ。
銃は1500年頃からゆっくり改良が続いていました。わが日本は蚊帳の外となりましたが、1750年頃からコークスによる鉄鉱石から鉄を大量に生産し、蒸気機関の発明による動力革命により、加工面では画期的な進歩を遂げました。しかし1807年の雷汞の発明により、急に面白くなって来ました。

  激動の新技術ラッシュ
1850年頃からの50年間は新技術ラッシュでした。まずは9項の雨の日でも撃てるパーカッション式発火装置、1849年の弾丸型のミニエー弾とライフリングで射程2倍、1849年のリムファイアー弾と連発銃、1864年の センターファイアー弾、1873年の初のセンターファイアー弾による連発銃のウインチェスターとコルトのコンビ、1884年の無煙火薬により弾速2倍以上と画期的に高性能となりました。
激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。
         ミニエー弾、   リムファイアー弾、    センターファイアー弾。
激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。
  リムファイアーのスペンサーカービン1860、  リムファイアーのS&WのNo.2モデル1862.。
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    センターファイアーのウインちぇすたーとコルトピースメーカーの1873コンビ。
ウインチェスターとコルトのコンビは共に1873年にデビュー、初のセンターファイアーの連発銃で、1500年からの夢が全て叶った究極の銃に見えましたが、僅か11年後の無煙火薬発明によってひっくり返されました。そして1900年前後には現用の銃と弾薬が出揃い、モーゼルは1898年(下写真)、アメリカの30-06弾は1906年です。
激動の新技術ラッシュ。
機関銃等も少し遅れて制定され、更にもう少し遅れて1933年に制定のブローニングM2の12.7㎜重機関銃(写真下)は銃も弾も30-06を拡大した急増版でしたが、今も世界中の最新式の戦車の砲塔に採用され続けています。
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         ブローニング重機関銃M2 1933

無煙火薬弾は究極版となり、100年以上前の30-06弾は100m先の急所が狙える様になり、今もアメリカのハンター愛用弾のNo.1は30-06です。しかし新銃の№.1は何時しか308に換わりました。

その後の銃の改良は1970年頃から丈夫な合金鋼がデビュー、そしてNC加工が進み、基本原理は変わり ませんが、コールドハンマー式の銃身や両者を前提とした新設計の銃に置き換わり精度も良くなりました。ライフルスコープ付が一般化し、精度の良い銃は300mの遠射も夢ではなくなりました。


  憧れの自動銃の出現
激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。
連射連発は1500年頃からの夢、それが形となった狩猟用の使えそうなオートライフルが1960~1970年にデビューしました。レミントン740-1960(写真左)、ウィンチェスター100-1960(写真右)、国産のホーワカービン-1960(写真右下)等々です。

前2者共30-06や308口径であり、パワー的には全く遜色のないモデルでしたが、後者は30カービンで970ft-lbfと本州鹿限定でした。命中精度は200mが困難と劣り、稀に回転不良を起こす問題がありました。
激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。
ブローニングオート1966(写真左)はそれらより命中率良好で200mも対応可能、且つ回転性能も良好、更にはその頃から流行し始めたマグナム弾にも対応しており、究極の銃はこれかと1時期は良く売れました。しかし後述の様に違いました。
激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。
狩猟用オートの始まりはもう少し古く、レミントン8-1906(写真左)、ウィンチェスター1907(写真右)がありました。
待ちに待った待望のオートと言う事でそれなりに売れましたが、レミントンは35レミントンの1930ft-lbfとややパワー不足、ウインチェスターは351ウインと言う口径で1370ft-lbfと更にパワー不足、射程100mが限界とかなり不満の残る銃でした。
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更には殆んどアメリカだけでしたが、もう少し前からのレバーアクション銃も連射を目的としており、同類と言えました。ウィンチェスター88-1955(写真左)は年代もかなり新しく、前項ウィン100オートの兄弟モデルで口径は308でした。

サベージ1895(写真右)は改良された1899から300サベージと言う口径で308に近い2500ft-lbfのパワーがあり、確かな回転性能と共に、パワーも精度この時代のライバルオートを抜きん出ており、1970年代まで長期間のベストセラー銃となりました。
激動の新技術ラッシュ。激動の新技術ラッシュ。
連発銃本家のウイン1873は黒色火薬のピストル弾で弱パワーでした。45-70が撃てる大型化した1876も強度不足でした。そこで完全対策したウイン1886と言うモデルを出し、45-70を遥かに超える50-110まで撃てる様にしました。これを小型化したのが1892、ここまでは黒色火薬でした。

無煙火薬対応のウイン1894(写真左)は小型ながらライフル弾(30-30、1900ft-lbf)が撃てる、モデルのデビューとなりましたが、スコープ取付け対応やハイパワーモデルが遅れた事を含み、マーリン336-1948(写真右)と共にサベージ1895には大きく至りませんでした。

  難度が高い動的射撃
ライフル銃はよく狙って弾を発射しなければ命中せず、特に100m超えを狙う時には銃を安定させ、きっちり狙う必要があります。散弾銃の連射は反動を力で抑える部分もありますが、ライフル銃射撃では銃だけに撃たせるのがその秘訣と言えますが、撃てば反動で目標は消えてしまい、1度見失った標的を再度キッチリ捉える事は、止まっている目標であっても予想を遥かに超える難度でした。

一方で動的は銃のスイングを止めずに精密に狙わなければならず、銃を止めた通常の精密照準とは全く異質の物になります。ライフル銃の動的スイング射撃はケンさんが実用化しているのですから、決して不可能ではない筈ですが、多くの生徒に教えても誰1人出来ない事から、アバウト照準連射のショットガンの連射と違って、絶望的高難度の様でした。

連射は当たらない、当てられないのであれば、自動銃は役に立たない銃の代表格と言う事になり、マグナムは更にその傾向が強くなります。

そう言う事からライフル射撃は初弾命中に賭ける以外に事実上対策方法はなく、ならば精度の良いボルト銃に限られます。それが分かって来た人達は自動銃からボルトに帰って来ました。

現在の銃は長い間の夢だった150mの1ホール射撃や、300mの遠射が可能ですが、何故かこれを出せる人は非常に僅かです。原因はフリンチング処理が不完全である事、そして射撃時に心の平静度が不足している事の2つだけです。問題点はたった2つだけなら、しぶとく頑張れば必ず誰もが達成出来ます。






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Posted by little-ken  at 16:50 │銃と弾