楽しみながら強くなれる!田村装備開発(株)の『ガチタマTV』!
2020年02月11日
正しいスナップショット。
銃は向けるだけではなく、狙わなければ命中させられません。
つまり照準を要する事になり、それにはそれなりの時間が必要と思われています。
これを少しでも短縮しようとするのがスナップショットであり、構えるや否や撃つと言う射撃技術です。
スナップショットの重要性に関しましては今までも事ある毎に書いて来ましたが、その手法を我がスクールの生徒や後輩達の動作で見ますと90%以上が間違っておりました。
構えるや否やと言う言葉が適切でなく、正しくは肩に銃が着く前に撃つ射撃術だったのです。
ケンさんも昔は肩に付けてからと思っていたのですから余り偉そうな事は言えませんが、間違った手法はまず銃を精密に肩に付け(これが間違いの1番目)、それから頭が前進して(これが間違いの2番目)ショットガンならリブ線、ライフルならスコープのクロスを通して照準を始めると言った手法でした。
肩付けを最重要視しており、それには慣れが必要、従って相当量の訓練が必要としています。
1.正しいスナップショットの手法。
発砲の決断と共に全身は最終射撃フォームに1行程で移ります。
勿論頭はショットガンならリブ線、ライフルならスコープクロスを通して目標を照準出来る位置に、頭が銃より先に移動し、そこで待機しているのです。これが1番重要なポイントです。
そしてライフルでもショットガンでも全く共通ですが、腕を伸ばして銃身で正しく目標を指向します。
これが2番目の重要ポイントです。そして銃はホッペをかすめる様にして真っ直ぐ肩に引き寄せます。
すると頭はすでに先にその位置にありますから、チークピースが正しく調整されていれば、銃が肩に着く前から照準が開始でき、銃の方向が合っていれば肩に着く前に撃っても十分命中します。
この時に最も重要な事は肩付けの精度ではなくチークピースの調整です。
銃に対する慣れや練習量の問題ではなく、チークピースが正しく調整されていれば、銃の指向の練習は多少必要ですが、肩付けの練習は不要とすら言えます。チークピースの必要精度はmm単位です。チークピースさえ完璧であれば銃を目標に指向する事は自然であり、ホッペをかすめて銃を肩に引き寄せる事を含めて極めて自然に行われ、特別な訓練と言う程の物は何もありません。
これで引き止まり対策さえ完璧であれば、射撃技術としては完璧と言えます。
この様に全ての銃に対し、最も重要なのはチークピースの調整です。
高級散弾銃の世界では重要視されていましたが、特にライフル銃では全く軽視されていました。
スコープ専用銃にStdサイズのスコープを取付ければ、概ねチークピースの調整は済んでいます。
銃の実用化が始まって以来500年以上が過ぎ、各種発火方式、元込め式、金属薬莢式、連発式、無煙火薬、等々の数々の画期的な発明により、1900年代の前半には現在使われている全ての銃が完成しました。
1990年前後から始まったスコープ専用ライフル銃と言う考え方は、銃の歴史の中でも最大の発明だとケンさんは思っています。
2.オープンサイト付のライフル銃。
こちらは1998~2006年まで愛用したライフル銃のH&Kオートの308です。
ヨーロッパではスコープ専用銃と言う考えは普及しておらず、銃のスコープマウントは純正の着脱式ですが、ストックのセッティングはオープンサイト用のまま、これではスコープに正しく目の位置を合わせられません。
そこで取り付けたのがストックの上の黒い自作部品、これが新設されたチークピースです。
このお陰で肩に銃が着く前に撃つ完全なスナップショットとスナップスイングショットが可能となりました。
3.スコープ専用ライフル銃。
こちらの写真は2006~2018年まで愛用したサコー75バーミンター改の308の手動5連発です。
チークピースは無調整ですが、スコープ専用の本銃はチークピースの位置が完全にスコープに合わせ済みでした。本銃はH&Kで可能となったランニング射撃の初期が更に大幅に磨かれ、総合4倍の大幅パフォーマンスアップを、しかもオートより速い連射を達成すると言った快挙となりました。
また150m先を走る鹿の5発5中を3度記録出来ました。
4.ショットガン。

こちらの写真は2017年のNZのパラダイスダックで使った現地レンタル銃です。
レミントン11-87の28インチ銃身のStd銃ですが、ストックにガムテープ重ね張りし約2mmでホッペの当たりを調整しています。その結果、2日目は85発から47羽、1.8発で1羽と言う我ながら信じ難い超高撃墜率が出せました。因みにケンさんのカモ撃ちプロ時代でも1羽捕獲には3~5発を要し、巷では25発撃って1羽捕獲なら上出来と言われておりました。チークピースの効果はこれ程までに凄いのです。
またケンさんは1993年からスコープ専用ライフル銃ルガー77のボルトの308を運用開始しました。
元々ショットガンのスナップショットをすでにマスター、スコープ付ライフル銃でもすぐにスナップショットは使える様になり、最初の捕獲は森の中の50m先を走るエゾ鹿の中型オスに対するスナップスイングでした。
5.スナップショットは安全。
ある時スナップショットを実戦で披露した所、リーダーの目には安全確認無視の危険な乱射に見えたらしく、ちゃんと当たったから良かった物の、その様な危険な撃ち方は2度とするなと酷く叱られました。ケンさんは反論せずに黙って聞き流しましたが、勿論方向や矢先等々の安全が十分に確保され、決意実行したスナップショットである事は言うまでもありません。
そしてヒットも決してマグレではなく、ちゃんと狙ったのですから当然の結果として命中したのです。
その後、速射5連射から2頭捕獲を複数回成功させるとやっとリーダーから認められましたが、自称走る鹿の連射名人であったリーダーには自分より速い速射や連射で走る鹿にも命中させられる射手がいる事が信じられなかった様です。そのリーダーのランニング射撃は何と肩付けのままボルト操作、最大射程100mの固定待ち射法でした。それでも撃てば殆どがヒット、しかし回収率はケンさんのスイングショットに比べて大きく劣る30~40%程度でした。リーダーはその後まもなく営林署の仕事で倒木に挟まれ事故死しました。
スナップショットは銃を構える直前に方向が安全である事だけを確認しますが、実は常時から今ならここまでは発砲可能、ここからは撃たないを確認して決めておき、いざ発砲の時はその安全範囲にある事と、直接の獲物の奥だけを再確認し発砲します。従ってスナップショットの方が安全度は1桁以上安全度が高くなります。通常射撃では速めに構えて照準しますので視野狭窄症に陥り、特に鹿が移動していると照準追尾している内に危険範囲に入った事に気が付かず、獲物を目にすれば発砲したくなり危険発砲をしてしまいます。
つまり照準を要する事になり、それにはそれなりの時間が必要と思われています。
これを少しでも短縮しようとするのがスナップショットであり、構えるや否や撃つと言う射撃技術です。
スナップショットの重要性に関しましては今までも事ある毎に書いて来ましたが、その手法を我がスクールの生徒や後輩達の動作で見ますと90%以上が間違っておりました。
構えるや否やと言う言葉が適切でなく、正しくは肩に銃が着く前に撃つ射撃術だったのです。
ケンさんも昔は肩に付けてからと思っていたのですから余り偉そうな事は言えませんが、間違った手法はまず銃を精密に肩に付け(これが間違いの1番目)、それから頭が前進して(これが間違いの2番目)ショットガンならリブ線、ライフルならスコープのクロスを通して照準を始めると言った手法でした。
肩付けを最重要視しており、それには慣れが必要、従って相当量の訓練が必要としています。
1.正しいスナップショットの手法。
発砲の決断と共に全身は最終射撃フォームに1行程で移ります。
勿論頭はショットガンならリブ線、ライフルならスコープクロスを通して目標を照準出来る位置に、頭が銃より先に移動し、そこで待機しているのです。これが1番重要なポイントです。
そしてライフルでもショットガンでも全く共通ですが、腕を伸ばして銃身で正しく目標を指向します。
これが2番目の重要ポイントです。そして銃はホッペをかすめる様にして真っ直ぐ肩に引き寄せます。
すると頭はすでに先にその位置にありますから、チークピースが正しく調整されていれば、銃が肩に着く前から照準が開始でき、銃の方向が合っていれば肩に着く前に撃っても十分命中します。
この時に最も重要な事は肩付けの精度ではなくチークピースの調整です。
銃に対する慣れや練習量の問題ではなく、チークピースが正しく調整されていれば、銃の指向の練習は多少必要ですが、肩付けの練習は不要とすら言えます。チークピースの必要精度はmm単位です。チークピースさえ完璧であれば銃を目標に指向する事は自然であり、ホッペをかすめて銃を肩に引き寄せる事を含めて極めて自然に行われ、特別な訓練と言う程の物は何もありません。
これで引き止まり対策さえ完璧であれば、射撃技術としては完璧と言えます。
この様に全ての銃に対し、最も重要なのはチークピースの調整です。
高級散弾銃の世界では重要視されていましたが、特にライフル銃では全く軽視されていました。
スコープ専用銃にStdサイズのスコープを取付ければ、概ねチークピースの調整は済んでいます。
銃の実用化が始まって以来500年以上が過ぎ、各種発火方式、元込め式、金属薬莢式、連発式、無煙火薬、等々の数々の画期的な発明により、1900年代の前半には現在使われている全ての銃が完成しました。
1990年前後から始まったスコープ専用ライフル銃と言う考え方は、銃の歴史の中でも最大の発明だとケンさんは思っています。
2.オープンサイト付のライフル銃。

こちらは1998~2006年まで愛用したライフル銃のH&Kオートの308です。
ヨーロッパではスコープ専用銃と言う考えは普及しておらず、銃のスコープマウントは純正の着脱式ですが、ストックのセッティングはオープンサイト用のまま、これではスコープに正しく目の位置を合わせられません。
そこで取り付けたのがストックの上の黒い自作部品、これが新設されたチークピースです。
このお陰で肩に銃が着く前に撃つ完全なスナップショットとスナップスイングショットが可能となりました。
3.スコープ専用ライフル銃。
こちらの写真は2006~2018年まで愛用したサコー75バーミンター改の308の手動5連発です。
チークピースは無調整ですが、スコープ専用の本銃はチークピースの位置が完全にスコープに合わせ済みでした。本銃はH&Kで可能となったランニング射撃の初期が更に大幅に磨かれ、総合4倍の大幅パフォーマンスアップを、しかもオートより速い連射を達成すると言った快挙となりました。
また150m先を走る鹿の5発5中を3度記録出来ました。
4.ショットガン。
こちらの写真は2017年のNZのパラダイスダックで使った現地レンタル銃です。
レミントン11-87の28インチ銃身のStd銃ですが、ストックにガムテープ重ね張りし約2mmでホッペの当たりを調整しています。その結果、2日目は85発から47羽、1.8発で1羽と言う我ながら信じ難い超高撃墜率が出せました。因みにケンさんのカモ撃ちプロ時代でも1羽捕獲には3~5発を要し、巷では25発撃って1羽捕獲なら上出来と言われておりました。チークピースの効果はこれ程までに凄いのです。
またケンさんは1993年からスコープ専用ライフル銃ルガー77のボルトの308を運用開始しました。
元々ショットガンのスナップショットをすでにマスター、スコープ付ライフル銃でもすぐにスナップショットは使える様になり、最初の捕獲は森の中の50m先を走るエゾ鹿の中型オスに対するスナップスイングでした。
5.スナップショットは安全。
ある時スナップショットを実戦で披露した所、リーダーの目には安全確認無視の危険な乱射に見えたらしく、ちゃんと当たったから良かった物の、その様な危険な撃ち方は2度とするなと酷く叱られました。ケンさんは反論せずに黙って聞き流しましたが、勿論方向や矢先等々の安全が十分に確保され、決意実行したスナップショットである事は言うまでもありません。
そしてヒットも決してマグレではなく、ちゃんと狙ったのですから当然の結果として命中したのです。
その後、速射5連射から2頭捕獲を複数回成功させるとやっとリーダーから認められましたが、自称走る鹿の連射名人であったリーダーには自分より速い速射や連射で走る鹿にも命中させられる射手がいる事が信じられなかった様です。そのリーダーのランニング射撃は何と肩付けのままボルト操作、最大射程100mの固定待ち射法でした。それでも撃てば殆どがヒット、しかし回収率はケンさんのスイングショットに比べて大きく劣る30~40%程度でした。リーダーはその後まもなく営林署の仕事で倒木に挟まれ事故死しました。
スナップショットは銃を構える直前に方向が安全である事だけを確認しますが、実は常時から今ならここまでは発砲可能、ここからは撃たないを確認して決めておき、いざ発砲の時はその安全範囲にある事と、直接の獲物の奥だけを再確認し発砲します。従ってスナップショットの方が安全度は1桁以上安全度が高くなります。通常射撃では速めに構えて照準しますので視野狭窄症に陥り、特に鹿が移動していると照準追尾している内に危険範囲に入った事に気が付かず、獲物を目にすれば発砲したくなり危険発砲をしてしまいます。