2024年03月19日

全ての射撃のベースとなる正しい「スナップショット」

スナップショットは「西部劇並の早撃ち」ながら、確実に急所を撃ち抜く「新射法」です。

銃を素速く正確に撃てる事は、如何なる場面に於いても有利であり、全ての射撃の基本と言え、ケンさんは銃を扱う事が出来ると言う事は、「スナップショットが出来る」と言う言葉に置き換えられると思っています。

またボルト銃の「スナップショット」は「装填」と「安全装置解除」を入れても、殆ど時間は変わらずに操作出来、これをマスターすれば、銃は画期的に「安全」な物になり、且つ最強の狩猟道具となります。


  スナップショットのやり方。
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 1.スナップショットは発砲決断と同時に体を前傾させ中写真の様な「発砲直前状態」に移行します。
 
 2.同時に銃身或いはスコープの延長が、目の高さで、目標を正しく指で指す様に指向します。
   この時の指向精度が照準精度になりますから、練習を繰り返します。
   右写真の状態で構えてもスコープからは何も見えませんが、
   すでに目標への志向は完了し、命中要件は概ね揃っています。

 3.ホッペをかすめる様に銃を肩に引き寄せながら、至近距離で撃てば目標の急所に命中します。
   50m以内であり、心に予めそのつもりがあれば、銃が肩に着くより少し手前から
   スコープを通して、やや不完全ながら下写真の様な映像が目に飛び込んで来ます。
全ての射撃のベースとなる正しい「スナップショット」
急所の直径は15㎝程度であり、そのド真ん中にヒットさせる必要はなく、要件を満たしていれば、そのまま撃ち、満たしていなければその時点から修正を加え、間もなく正照準になるタイミングで発砲します。射程50m以内であれば、そのタイミングは銃が肩に着く前になります。
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 4.次頁左写真は銃が肩に着いた直後ですが、上段左写真の発砲決断直後から
   次頁左写真まで、上半身は全く動いておらず、2枚はピッタリ重なります。
   これがスナップショットの秘訣です。通常はこの写真のタイミング以前にすでに発砲は
   終わっています。銃が肩に着くと、その衝撃で照準がズレ、絶対的ではありませんが、
   銃が肩に着く前に撃った方がやや有利と言えます。


発砲決断直後と、本当の発砲直前の2枚を重ねた写真は、上半身を動かさず、銃を下から滑り込ませた感じを受けますが、実際は前方に突き出して指向してから、ホッペをかすめて銃を肩に引き寄せながら、肩に銃が着く前に発砲する、これが本当のスナップショットであり、装填・安全解除まで入れても1秒弱程度で、必ず命中します。

これが出来れば獲物に逃げられる可能性は激減、もし走り出したら銃をその方向にスイングし、目標を追越すタイミングで撃てば「ムービングスタート射撃」となり、命中します。
それが「スナップスイング射撃」その物であり、その延長上に「ランニングショット」があります。

  
  ランニングショットと連射。
発砲決断時、すでに目標が走っていた時は次の様に対処します。
体が発砲直前状態に移行しますが、体全体で移動目標を追尾します。

銃を指向しますが、移動目標を追尾しながらの指向となり、肩に銃を引寄せながらスイングを加速し、追越した時点で発砲します。勿論肩に銃が着くまで待つ必要はありません。

1発撃ったら、銃が肩に着く前に、銃を肩から降ろし、再装填しながら再肩付けするスナップスイング射撃を行います。

肩から銃が降りている間も体全体で目標を追尾しますので、スイング中の銃で目標を指向しながら、スイングを加速しながら肩に引き寄せ、目標を追越すタイミングで引き金を引きます。

以下、これを繰り返します。サコーはマガジン容量が5発、5連射が可能です。
薬室装填してから改めてマガジン満タンにすれば6連発となりますが、実用的には無意味です。

スイングの引止まりが無く、習熟すれば連射は1秒強毎となり、自動銃よりやや速い回転速度となります。有効射程は200m、150mを走る鹿の急所に70%が直撃し、鹿の胴体から失中する事は概ねありません。

3発被弾すれば、ショットガン効果で3発被弾直後に即倒しますから、ケンさんの連射から逃げられる可能性はかなり薄い物となります。

連射は獲物ばかり見ていると、何時しか危険領域に入った事に気が付かず、危険な発砲になってしまいます。

スナップスイング射撃であれば、危険領域の手前までに完了させられるかを読めますが、リード射撃は長時間追尾となり、危険領域判断が出来ませんから、実戦狩猟では禁止です。

  前提条件。
全ての射撃は誰にでもやがて何時かは出来る物ですが、幾つかの前提条件があります。
スナップ射撃はストックのチークピースを調整したスコープ専用銃が前提であります。
全ての射撃のベースとなる正しい「スナップショット」全ての射撃のベースとなる正しい「スナップショット」
           スコープ後付け銃                スコープ専用銃

非専用銃で素速い照準は出来ません。スコープ後付け銃と専用銃の違いは僅かの様に見えますが、結果はまるで違う物になります。スコープ専用銃は偉大なる大発明です。

またスナップスイング射撃は引き止まりをしない事が前提ですから、ワンホール射撃或いはそれに準ずる、フリンチングを克服した射撃技術が前提です。

フリンチング克服の為には、射撃は反動を 伴わないと体を騙す必要があり、これには長期の実射を絶つ事と、イメージトレーニングが必要です。

  全依託射撃。
遠射は全依託射撃をマスターすれば簡単です。
銃は全く手に持たず。写真はベンチレスト射撃です。
全ての射撃のベースとなる正しい「スナップショット」ベンチレスト射撃

照準はフロント委託台の微調整アジャスターで調整し、ストックエンドもサンドバッグに乗せ、左手は遊んでいますが、実戦時の全依託射撃は下記の様に多少違います。

照準微調整機能のないサンドバッグ等に全依託し、空いた左手はパッドエンドの下に置き、握りの強さや拳の角度で、銃の照準微調整を担当し、パッドは肩に当てず、触れる程度をキープします。

これで発射直前に体が硬くなるフリンチングをイメージトレーニングで無くし、且つ銃がブレない様に、ソッと且つ一気に引き金だけを引けば、遠射とワンホール射撃が可能となります。

引き金だけで銃は殆どブレず、ブレるのは引き金を引く為に右手に握る力が入り、その為に銃がブレます。銃だけに撃たせれば、銃にはワンホール射撃能力があり、射手がそれを阻止しているのです。

物事には全て重要なポイントがあり、その周辺の努力は有効ですが、それ以外の努力は無効になり事が多い様です。

そう言うステップを踏む事を必要な下積みと言い、それらを抜きに物事は出来ません。それらを抜きに上手くなろうとするのがシロートです。
やるべき事をしていないのですから、上手く行く筈がありません。

何処が重要か分からない時は、取敢えず理屈抜きですでに出来ている人の動作をフルコピーします。やっている内に何処が重要な事か、やがて分かって来ます。フルコピーが完成したら、次に自分流を完成させます。

フルコピーが出来る前に自分流を作ろうとすれば、それは次元の低い物になります。

ワンホール射撃、スナップショット、遠射、ランニングショット、誰もが憧れるこれらのライフル射撃は誰にでも出来る物であり、そのスタートラインの初期条件には何の前提も制限もありません。

ひ弱で過保護育ちのケンさんは音痴をたくさん持ち、世間知らずの「オボッチャマン」で、地道な努力が大嫌いでしたが、それでも大記録が達成出来ました。

誰でもやる気を出し、出来るまで続ければ、必ず出来る可能性を満たしており、殆どの人はマイナスハンデが多かったケンさんから見れば、羨ましい程の遥かに優位なスタート位置にすでにおられます。






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Posted by little-ken  at 09:50 │ハンティング銃と弾