2024年11月16日

皆さんに伝えたい事。その16:一見本格派。

  16一見本格派。
弘法は筆を選ばなかったそうですが、良い仕事には普及品以上の道具が必要ですが、弘法の言葉の様にやたら高額商品を選ぶ必要はありません。

良い仕事には良い道具なのですが、一方で良さの違いが分からないのに、必要以上に良い道具を持っていても、何の役にも立ちません。

このパターンをハンターに当て嵌めますと、かつては新式銃或いは高級銃を持っていると本格派に見られました。古くは単発銃時代の2連銃がそうでした。

5連発銃なら更に超本格派に見られた時期もありました。銃は新式或いは高級銃であっても、自動的に命中する事は無く、射撃技術が無ければ命中しません。
そして同様に連発銃は連射技術が無ければ無駄弾の乱射に終わります。

高級散弾銃代表は貴族用の「ジェームスパーディー」「ホーランド&ホーランド」「ボス」です。
皆さんに伝えたい事。その16:一見本格派。ジェームスパーディーペアガン
皆さんに伝えたい事。その16:一見本格派。ホーランド&ホーランド2連銃
ホーランド&ホーランドはダブルライフルメーカーとして有名ですが、2000万円以上の超1流の散弾銃メーカーとしても有名でした。

ペアガンは貴族の狩猟用で、従者が弾込めした銃と取換え、連続射撃する為の同仕様の銃でした。今なら銃の交換よりも自動銃の2発瞬時装填の方が速いと思われます。

2000万円の銃は30万円の銃より良く当たるのか?  
ストックの寸法がフルオーダーで本人の体格に合わせてあり、命中させ易いと言えばそうなりますが、銃本体には決してその様な事はありません。

そう言う事が言えたのは、市販ライフル銃の精度が悪かった時代のカスタムライフル銃だけでした。古くはそうでしたが、ずっとそのそうであり、今も変わらないとケンさんも思わされていました。

アフリカ猟はハンターの憧れその物であり、アフリカ用のカスタム銃と聞けば持っているだけで周りが憧れました。
皆さんに伝えたい事。その16:一見本格派。
2000年頃アフリカ猟にも行ったと言う、東京の歯科医が2000年当時600万円の300mワンホール崩れのキングクラフトカスタムを携え根室エゾ鹿猟に来ました。

前夜にはキングクラフトカスタムで、大物をバッタバッタ遠射の自慢話も飛び出しました。所がエゾ鹿猟実戦は前夜の話とはまるで違い、遠射処か50mのエゾ鹿に命中しない酷い腕前でした。

野性物のアフリカ猟はその後ケンさんも3度行きましたが、エゾ鹿猟よりもかなり難しい物でした。
人気のクドウは2度チャレンジ、300mと380mでした。

歯科医が勝負したのは野性物では無かった様です。養殖動物を放牧して撃つランチ猟なら50m射撃が可能となりますが、あの腕前からするとそれも難しそうです。

そうなりますと狩猟とは言えない、檻の中で撃って外で記念撮影の、「カン詰猟」だったかなと思われます。折角のアフリカ猟もこれでは余りにも気の毒と言えます。

キングクラフト歯科医は、その後数年は見掛けましたが、旧技能講習に合格出来なかった様で、見掛けなくなりました。
皆さんに伝えたい事。その16:一見本格派。皆さんに伝えたい事。その16:一見本格派。
射撃場でよく見掛けた、象とライオンの金象嵌のアフリカンカスタム銃を脇に置き、アフリカ猟の自慢話が生き甲斐だった爺さんもその口で、旧技能講習を合格出来なかった様でした。

アフリカ猟にはそんなイカサマ話が多かった様ですが、1990~2000頃のエゾ鹿用マグナムライフル銃も同様でした。ライフル銃は難しい所持資格で、308比1.4倍300ウインマグは所持しているだけで本格的ハンターに見られました。しかし実はその殆どがライフル銃を全く使えない技量でした。

2012~2015年に行われた旧技能講習は、50mから直径16㎝の的を撃ち、20発40点が合格ラインでしたが、本州では受検した70%以上が不合格でした。

100m以遠の大型動物急所を撃つライフル銃からすれば、50mの40点は実戦能力50mがあれば、合格出来る設定でしたが、現実には余りの難度に受検しなかった人も多く、90%以上がライフル銃を更新出来ずとなりました。

ライフルブームの初期にはアフリカ猟前提で、現在では所持不可能大口径アフリカンホットマグナムも所持可能でした。 

日本でも成金が購入する様で、超高額ダブルライフルや象撃ち600ニトロエクスプレス弾(15㎜口径)も1990年頃まで銃砲年鑑に載っていました。

しかし90%以上は単に300m遠射能力や超大物動物を即倒出来るホットパワーに憧れ、そう言う憧れの銃を所持する「ステータス」だけが目的だったのです。

エゾ鹿の特徴は被弾強く急所ヒットで即倒させないと、未回収率が非常に高い事でした。
ケンさんは308で行けると信じていましたが、大物未回収が続くと、信念がグラ付きました。

300ウィンマグ生徒も多数いましたが、結局は急所ズレの即倒困難、或いは回収苦労はマグナムでも全く同じでした。

差哀愁的には骨を砕く銅弾で、前足軸線上の背骨との交点(ナミビアポイント)を撃つ事で、2006年 308で100%近い即倒率が得られる事を立証しました。

ケンさん最長遠射記録はボス争いの540m、銃口で2800ft-lbfのエネルギーも残18%前後となり ますが、308市販銃サコー75改と市販弾は540m先の急所に2発連続ヒット、2頭連続即倒でした。

ライフル銃には古くからのバイブルで、高命中率にはカスタム、大物にはマグナム、それがライフル銃の常識でした。

300m先に命中は要カスタム銃、大物即倒には要マグナム銃とされていました。
しかしケンさん実績から、市販銃と市販弾には「540mで2発連続急所ヒット」の精度があり、「急所ヒットはパワーに無関係」、これが「カスタム銃&マグナム銃不要」の結論でした。

また愛用のライフル銃を高性能にする為には、精密リロードにより「モア精度」「モアパワー」でベストな弾を求め自作すると言うのが、「ライフルのベスト運用」とされてました。

その常識とされていた手法も完全に無意味でした。
1960年頃から市販普及銃の精度は大幅に向上し、2000年以降に製造された銃では市販普及銃+相性の良い市販弾で100mワンホールが可能となりました。

精度が出せなかったのは、銃や弾のせいではなく、全て銃の反動が主原因の「フリンチング」であり、この対策をすれば、「ワンホール射撃は自然に可能」となり、ライフル銃射撃の全てのテーマはその後自然に達成され、倒れなかったのは急所ヒットで無かったからでした。

銃には大きな反動があり、 反動を体が上手く受け様として、発射直前に体が硬くなり、それにより照準がズレて発射となります。

99%これに陥るのが普通です。程度は人によってかなり違いますが、全く未対策の最悪状態ならばノーライフル丸弾時代と変わらず、急所ヒットは10m以内から撃つ必要がありました。

猟犬ハンターの久保俊治氏の狩猟は、足止めされた獲物を10mから撃つだけでしたから、最悪の可能性はあります。

久保氏も愛銃の精度や連射を目指した時期もあった様ですが、成果に全く触れておらず、多分最悪グループに近い、旧技能講習ギリギリ組であり、結果的に10mから撃たなければならなかったのかも知れません。

猟犬派でないケンさんは50m先の的紙にヒットせず、射撃精度の向上をずっと模索しました。
射撃場通いの練習で50m急所ヒット能力を得るのに5年を要しました。

更に銃だけに撃たせる様に手法を開拓し5年、やっと100mの実戦能力を得る事が出来、更にフリンチングを重ね、ワンホール達成をするのは10年を要しました。

一方大物エゾ鹿に「迫力負け」する事無く、冷静に射撃出来る様になるのも10年余を要し、「射撃技術不足」や「狩猟経験不足」を高級装備でカバーする事は出来ない、これが結論でした。

ケンさんは子供の頃、運動神経は超鈍く、且つ運動音痴、上半身発達障害でした。
小学校の徒競走では全員がスタ―ト数m行った時やっとスタート、全員がゴールした時、ケンさんはまだ中程でした。 

運動は大嫌いであり、中学では当時最もマイナーだったバレーボール部に名前だけ所属していました。それが運命の悪戯なのか、高校は名門バレーボール部に間違って入部、インターハイにも行き、人生の全てが変わり、結果から言える事は、運動音痴も運動神経もスポーツには無関係だった事でした。

物事には全て重要ポイントがあり、それをマスターする事が上達への近道である事が分かりました。それを「基礎から学ぶ」と言います。

バレーボールのオーバーハンドパスは、ボールを弾く様に見えますが、10本の指でボールを掴み、全身で押し出します。

最重要ポイントはボールのコースを正しく読み、オデコの真上にボールが正しく来る様に、体を持って行く事で、これはアタックも同じでした。

手を辞めれば、ボールはオデコに当たり、当初予定通りのコースに跳ねますが、飛距離は半分程に留まります。反射神経的に小手先で上手く対処がスポーツでは無かったのです。

従ってバレーのパスはバスケのスリーポイントシュート並精度で飛ばす事が可能でした。
ケンさんのパスもバスケセンターサークルからゴールまで15mほど飛行、殆どがゴールリングに当たり、稀に入りました。

サーブも誤差1㎝以下の無回転の正確なトスが最重要でした。ボールの重心はヘソで片寄っており 飛ぶ方向が違い、ボールの手に当てる位置も予め決めていました。

往年当時はバスケリングサイズ程度の目標にサーブもアタックも狙えました。
先日57年ぶり75歳で5mからアンダーハンドサーブを10本打って、2本はゴールに入り、2本はリングヒット、嬉しい事に基本はまだ生き続けていました。

銃も小手先照準で撃つのではなく、全身(腰から上は何時も一定)で目標に向けて撃つ事が基本です。斜め照準は有り得ません。

上半身が一定故に、西部劇並瞬時撃ちで動的にも命中しました。
基本の2番目は反動から来るフリンチングを起こさなくする事、また特に有効だったのは「3秒以内の早撃ち」の練習でした。

超大物エゾ鹿は早ければ3~5秒で逃げ、焦り射撃は命中しないからです。

獲物が射手よりデカイと「迫力負け」で足が地に着かない射撃となり、ヒグマは「恐怖負け」で全く動けなくなってしまいます。

ケンさんは「迫力&恐怖負け」共通のイメージトレーニング対策の結果、肝が据りヒグマもエゾ鹿超大物もある時に開眼、以後獲れる様になりました。

最後の「迫力負け&恐怖負け対策」のイメージトレーニングで肝を据らせる事が、総べてだったのかも知れません。








Posted by little-ken  at 14:52