2024年04月27日

50年で分かった事、その2:市販銃はワンホールの能力があった。4

  市販銃はワンホール射撃能力があった。
  安物スコープは十分な実用性があった。
  激安弾は十分な実用性能があった。

2~4に付きましても先回の説明ですでに十分カバーされていると思いますが、もう少し追加します。ケンさんの使用弾は1発80円のロシア製の「当たらない事」「銃が痛む事」で「酷評だった激安弾」であった事は素手に書きました。

実戦用の弾は、これまた「命中しない事」「命中しても貫通するだけで倒れない事」で「酷評」だった初期型のバーンズ銅弾頭に挿げ替えた「酷評コンビ弾」でした。

ケンさんはこの「酷評コンビ弾」で1051頭のエゾ鹿の70%以上、6頭のヒグマ、海外大物の60余頭の殆ど全てを倒しました。それで精度が落ちる事も含め、他のトラブルも一切皆無と言えました。

巷の常識と言われていた事は全て嘘だったと言えました。これらの「風評も酷評も全て嘘」でした。

銃だけではなく、スコープも安売り品で十分でした。ケンさんが使ったのは、H&Kオート時代は「タスコの固定4倍の2万円」、「サコー75になってからはリューポルドの3~9ズームの3万円」でした。

これでワンホールも遠射もOKなのですから、「高級銃や高級スコープと不要」と言い切れました。

市販銃と市販弾で十分な精度が出せるのですから、高額なカスタム銃等は一切不要であり、命中 精度を良くする事を謳ったアフターパーツ類も全て同様でした。

それらは「カスタム銃を代表にユーザーから金を巻き上げ様とする銃砲店の陰謀その物」でした。

  クリーニングは概ね不要だった。
更にそれだけではなく、実はケンさんの銃は概ねクリーニングレスでした。最初からそうだったのではありませんが、クリーニングしても命中精度が向上しないので、命中率が低下するまでクリーニング期間を伸ばして来ました。

その結果、狩猟の実戦レベルでは「クリーニング不要」でした。最終的にはシーズンが終わって愛銃が長期冬眠するその時まで、クリ―ニングを行わずでした。

サコ―75で手を入れたのは10年程運用で、雷管の固いロシア激安弾で稀に不発が起こる様になり、撃針バネだけを交換したかったのですが、バネだけの部品設定が無いと言う事で撃針も交換しました。

それ以外は全くノントラブルの銃でした。
  


Posted by little-ken  at 17:59

2024年04月22日

50年間で分かった事、その1。

ライフリングの発明は射程が数倍になりました。ライフルスコープも取付高を利用し微少上向き発射のお陰で、射程が2倍になり、2つの組合せはライフルの長射程の実用性を著しく向上させましたが、 スコープは「視野が狭くスナップショットは不得意」でした。所がスコープ専用銃のアイデアと銃を指向、肩に着く前に撃つと言う新射撃方法の組合せにより、「不得意項目は得意項目」に換わりました。

更にこの流れの延長は遠くを走る鹿さえもイージーターゲットとなり、これも「得意項目に換えました。」それらは過去の大発明に匹敵する素晴らしい発明と言えました。一方従来からその方面の常識と  されていたライフル銃のバイブルがありました。「パワーと精度は狩猟成果に正比例、高額で強力な銃程、よく当たり、良く倒れる」と言う物でした。実際は以降の説明の様に「真っ赤な嘘」でした。

  ライフル銃のバイブルは嘘だった
銃身は真直ぐですが、ストックは肩に着ける為に下方に曲がっています。銃には反動があり、過渡的には反動で銃身が下に曲がり、それを戻そうとする為に銃身が振動を起こします。

振動は基本的に正弦波ですから、上下には安定期があり、この安定時期に弾が出れば、安定飛行すると言うのがライフル銃のバイブル的な考えでした。これ自体は間違ってはいないだろうと思います。

その為には2つの方法がありました。1つ目は火薬の量を微調整して弾速を変え、銃身の振動安定期に弾を通過させると言う物であり、これが王道とされていました。

自分の銃に合う弾を作る為に、火薬量を微調整した弾を多数作り、試射を繰り返し、モアパワーとモア精度を兼ねたベストポイントを求めると言う物でした。

 ベンチレスト射撃大会と言う物もあり、ベスト記録は100mで5発が1.08㎜であり、300mで9.82㎜射撃結果は、当然ワンホールの素晴らしい射撃となりました。

またパワー面では最大Stdカートリッジの20%増しに迫り、こう言うベストな弾を持ってエゾ鹿猟に行き、エゾ鹿の超大物を倒す事が彼らの目標と言えました。  

2つ目は弾薬側の条件を固定しておき、銃身先端に反動軽減を兼ねたマズルブレーキを装着、その取付位置を微調整する事で、銃身振動定数を調整し、その安定期に弾を通過させると言う考え方でした。

ブローニング系とウインチェスター系の銃に1時期Bossシステムとして設定がありました。
理論は間違っていないとは言え、効果が無かった為か、比較的短期に立消えとなりました。

王道と言われた1つ目の火薬微調整手法も、同様に効果はかなり疑問でした。

ケンさんも試しにやって見ましたが、実験計測のプロであるケンさんがやっても安売り市販弾超えの精度の物が作れず、以後は市販弾をそのまま使いました。この時「ライフル銃のバイブル」に1回目の疑問を持ちました。

バイブルでは「市販銃と市販弾薬ではワンホール射撃は出せる可能性が無い」と言われておりました。確かのベンチレスト競技では凄いと言える結果が出ていますが、それはベンチレスト競技に特化した重装備の専用銃から出た結果でした。その特別な装備とは次の様な物でした。
ストールパンダ6㎜PPC

   1.ベンチレスト専用銃+超極太銃身。 
   2.特別製の軽いトリガー。
   3.高倍率50~80倍のスコープ。 
   4.銃の前後ともレストに載せた全依託射撃。

   等々の実戦狩猟には決して使えない装備の数々でした。

ケンさんは1997年から根室でエゾ鹿猟をする様になりましたが、走る鹿が多く、これに命中させてやろうと思いました。弾の飛行精度は静止目標に向け発射した時と変わりない筈です。

照準合わせには至難が伴うであろうが、少なくとも比較的近くの50m、100m位までなら、何か手法があるだろうと思い、取り敢えず下記の手法に辿り着きました。

それでH&K SL7と言う高精度が謳い文句の自動銃を1998年に購入しました。そして3シーズンに 2000~3000発を走る鹿に向け発射、実用距離50mながら、5発強で1頭捕獲の「スイングショット」の入口に到達しました。当時はそれで「ランニングショット」を克服したつもりになっていました。

「高精度ワンホール射撃」も「ランニング射撃」も「遠射」も全て反動を恐れる「フリンチングが大きく絡んでいる」事にはすでに気が付いていました。

そんな時、交通事故に巻込れ、2年間弱実射が出来ませんでした。
そして1年強は弾を入れないドライファイアを繰り返しました。

その結果、射撃には反動を伴わないと体を騙す事が出来、2002年射撃再開したその日に、150mテーブル撃ち5発が精度だけで言えば5発で9㎜が出ました。
的の中心寄りでも12㎜と言うワンホール射撃が達成されてしまいました。

銃はH&Kオート、もちろん市販ドノーマル銃、スコープは最も安売りのタスコ固定4倍、弾薬は比較的高精度の安売り市販弾と言われたラプア狩猟弾、射法は普通のテーブル撃ちでした。市販銃と市販弾でワンホール射撃が達成されたのは事実でした。

上位ベンチレストには至りませんが、「ライフル銃のバイブル」に2回目の疑問を持ちました。

その後300m遠射を達成する為に銃をサコー75改に換えました。

150m射撃は弾を安売り弾にグレードを下げた為、5発1ホールは出せず、ベスト18㎜のワンホール崩れでしたが、この時も3発なら10.0㎜、以後も3発なら13㎜・11㎜ワンホール直前が出ました。

この時「ライフル銃のバイブル」に3回目の疑問を持ちました。3回続くと言う事は最早動かし難い新しい事実が立証されたと言えました。

ライフル銃のバイブルは全て嘘だった」だから「安売り弾の精度を超える弾を作れなかった」のであり、市販銃と市販弾で「ワンホール級射撃が可能」だったのです。

ランフル銃の最も中心的な考えが嘘だったのですから、以後も続々その立証が続きます。

  


Posted by little-ken  at 17:19射撃ハンティング銃と弾

2024年04月20日

50年間で分かった事。

1.ライフル銃のバイブルは嘘だった。
2.市販銃はワンホール射撃能力があった。
3.安物スコープは十分な実用性があった。
4.激安弾は十分な実用性能があった。
5.クリーニングは概ね不要だった。

6.捕獲技術はお金で買う事は出来なかった。
7.即倒面でマグナム効果は無かった。
8.遠射面でもマグナム効果は無かった。
9.銅弾は良く命中し、良く倒れた。
10.即倒率100%の実用的な急所はあった。

11.急所ヒットすれば概ねパワーには無関係で即倒した。
12.ショットガン効果はパワー無関係の3粒被弾で撃墜。
13.銃で指向する「スナップショット」は画期的技術だった。
14.スコープ専用銃は画期的な発明だった。
15.ストックの調整はチークピースの調整だけだった。

17.実射練習からフリンチング対策が出来、射撃が上達する事は無かった。
18.フリンチング対策をしなければ射程20m、射撃場通いで100m弱が限界だった。
19.失中の原因「迫力負け」等の心の不安にあった。

20.休猟区明け解禁開けフィーバーは僅か10分間だった。
21.エゾ鹿はフィーバー日(概ね6日サイクルの悪天候明け)に一斉に行動する。
22.フィーバー日以外は鹿に出会えない3流ガイド。
23.繁殖期のエゾ鹿は広い場所で順番に自己の存在をアピールする。
24.紋別のエゾ鹿のベストシーズンは10月下旬からの4週間だった。
25.根室のエゾ鹿のベストシーズンは12月中旬からの4週間だった

26.全依託射撃が出来れば300mは外れない。
27.ワンホールが出来ると150mアバウト早撃ちが出来る。
28.肉眼で見える「映像」は0.4秒程古い「虚像」であり、「実体は別の所」にあった。
30.リード自動調整の「スイングショット」は、散弾銃もライフル銃にも使えた。

31.散弾銃の引き止まり、ライフルの照準ブレ、原因は全て「フリンチング」だった。
32.「狩猟ブーム」は銃業界がWW2後不況対策で興し、日本に1955年頃伝わった。
33.「マグナム銃」と「カスタム銃」も同様目的であったが、「銃業界の陰謀」だった。
34.1990年頃日本の銃販売業界が「エゾ鹿猟」と「ライフル銃」のブームを起こした。
35.本州鹿巻狩りは射撃勝負ではなく、気配先取り勝負だった。

36.丸見えの場所で見張りを辞め、微動もしないで待つ「禅の心作戦」が有効だった。
37.本州鹿は季節的な移動をしないが、流し猟が可能だった。
38.エゾ鹿猟は桁違いの良い環境だった。                           
39.ドッグレスは最高の猟であった。

以下順番に次回から詳細説明に入ります。
  


Posted by little-ken  at 17:31ハンティング銃と弾

2024年04月14日

白糠のメス特別解禁。1994年。

  メス鹿が特別解禁1994年1月16日~31日、
永らく禁猟であったメス鹿が特別解禁されました。解禁の前日までのメスは本当に道端にゴロゴロおり、メスなら幾らでも獲れると思った人も多いと思います。

メス解禁前は朝7時頃林道を走りますと、カーブを10~20回程曲がれば、撃たれないメス鹿の群れがいました。またカーブを10~20回ほど曲がりますと次の群れがいます。

こんな光景が毎日約一時間続きます。夕方でもその半分位を見る事が出来ました。元GUN誌のW編集長の狩猟能力は驚く程に酷いのですが、それでもメス解禁に白糠のメスなら「オレでも獲り放題」と、鹿肉の注文をたくさん集めて来ました。

当時メス鹿はこれ程いたので、メスが撃てるとあらば、獲り放題誰もがそう思いました。

初のメス解禁の日には記録破りの驚く程の人出となりました。実際に林道のメインストリ-トは100mに1台程の車がウジャウジャおりました。どの車にも2~3人が乗っております。あれ程たくさん居た筈のメス鹿はすでに1頭も見えません。

余りの車の量に鹿の動きが全く止まってしまった様でした。
ケンさんはこれでは鹿に出会う事が難しいと感じ、すぐさまマイナー林道に入りました。

やがて解禁の時間と共に、銃声が連続十数秒続きました。如何にハンターが多かったのか想像が付きます。

間もなくケンさん達もメス3頭の群れに50m強で出会いましたが、編集長は心が定まっておらず失中、ケンさんはダブル捕獲でした。その後ケンさんは更にもう1頭を捕獲しました。

午前中の出会いはそれで終わりましたが、その日の夕方も、2日目も朝夕、更にその翌日も、あれ程居たメス鹿は1頭も見る事がなくなりました。

4日目の少し遅目の朝に1度だけ鹿が急に動き出しまし、またそこで1頭を頂く事が出来、ケンさんはその翌日帰りました。

しかし編集長はその後更に1週間猟をしましたが、あれ程たくさん道端に居たメス鹿は、その後遂に1頭も見る事がなかったそうです。全く見事なメス鹿群れの豹変でした。

メインの林道の道端には鹿捕獲の痕跡が約1㎞毎にありましたが、あの100mに1台の膨大な車の量からすれば、獲れたのは10台に1台程度、獲れなかったガッカリ組が殆どではなかったかと思います。

オスも猟期前半はメスに惹かれて動きますので、従来はオスも多少姿を見る事が出来たのですが、メスがハンターに追われた以降は、オスの出会いも激減しました。

その翌年、ケンさんは白糠山奥で脱輪させ、回収は来春を覚悟しましたが、Hプロに助けられました。休猟明けから数年、特にメス特別解禁の後の白糠は、出会いが極端に少なくなりました。

それ故にHプロも来年から休猟明けとなる根室に移ろうと思っており、ガイドも出来るので良かったら来ないかとの誘いを受けました。車を助けてもらったお礼を兼ね、ガイド猟を試す事にしました。

  白糠エゾ鹿の単独流し猟。1996年。
花巻合同の白糠民宿巻狩りは何年やっても獲れないので解散、ケンさんは単独流し猟を計画しました。そこで北大駐在のボロパジェロを白糠まで回送してくれるように依頼しました。

日頃諸経費全てをこちら持ちで何年も無料運行しているのですから、それに応じて当然と言えました。また状況が変わり、車を引き上げる事になっても、言うべき言葉は「永らく無料で使わさせて頂き、ありがとうございました」になる筈です。

しかしW編集長の長男はグズグズ言って逃れ様とし、車をゴネ得しようとしました。何時の間にか原則を忘れ、人の褌でイイカッコするのが、当たり前になってしまったのでした。

それで頭に来まして、北大の寮まで取りに行きました。
勿論日時は事前に連絡してありますが、予想通り居留守でした。

車を預けておく方法は上手く行かない事が判りました。

駐車場で車を探し出し、寮の管理人に車を引き上げる旨の連絡を残し、持参のスペアキーで持ち帰りました。1996年からケンさんは白糠の単独流し猟を行い、概ね1日1頭を捕獲が可能となりました。

さてケンさんは概ね1日1頭が獲れた流し猟ですが、誰でも獲れるのか? 

ケンさんの地元からも「狩猟界」流し猟成功記事に刺激された有志3組が、ガイドレス自前流し猟に挑戦しましたが、実戦1週間ずつ3年通っても、残念ながら全て撃沈でした。

また白糠同宿の流し猟6組も連日捕獲ゼロが続いていました。エゾ鹿猟は誰でも獲れる程甘くはないのです。多くのハンターは「銃業界」と「狩猟界」合同の陰謀により、無駄な出費と努力を強いられました。

  


Posted by little-ken  at 08:46ハンティング

2024年03月28日

新射撃法のメリット。

  「新スナップショット」と「スナップスイングショット」
1秒早く撃てる事は射程の短い散弾銃猟では発砲チャンスが大幅増、且つ濃い散弾に依り「撃墜率大幅向上」の効果がありました。

移動目標の場合は体全体で目標追尾しながら、指向スイング中の銃を肩に引き寄せながら、更にスイングを加速しながら、一定リズムで追い越した時点で、引き金を引きます。肩に銃が着くのを待つ必要は無く、この考え方はライフル射撃の200m以内にもそのまま使えます。

この時に引止まり射撃に陥らない事が最重要ですが、ショットガン射撃に通用する程度であれば、この追越して引き金を引く、イメージトレーニングと素振りのトレーニングで、確立出来ると思われます。

これが「スナップスイング射撃」と言う射撃方法になり、ショットガン猟で最も多用する、リード自動調整の高撃墜率の射撃方法となります。但しこの射撃方法を出来る人は巷には殆どいません。

  スイングショット。
追い越す時に引き金を引く「スイング射撃」により、リードが何時も自動調整され、従来射法の「近距離&低速専用限定」は解除、本項単独で「撃墜率数倍向上」がありました。

一般射法ではリードは射撃距離や飛行速度により大きく変動しますが、これが自動調整される事は非常に有意義でした。

追い越した時に引き金を引く決断をしても、実際に弾の出るのは神経の反応遅れ等により、この間も加速したスイングは進行し、これがオーバースイングとなり、それがリードとなります。

一定リズムで追い越す様に心掛けますと、このオーバースイング量は目標の速度に正比例し、また 同時にそのスイング角度の開いた先は大きくなり、自動的に距離にも比例する事になります。

つまり弾速が一定とすれば、一定リズムで追い越す時に撃てば、リードの調整は完全に自動化され、高確率な自動命中が可能となります。

実質的に従来射法ではリード合わせが毎回違い、それを合わせる事は困難となり、「近距離&低速に限定」ですが、スイング射法であれば、その低い次元の限定から解放され、遠距離まで、そして高速まで、リードは広範囲で自動調整可となります。

しかし実際は小粒弾の弾速は途中低下が大きく、射撃距離により多少のリード追加側の調整を要しますが、その補正の難度は引止まり射撃のリード程の大規模高難度ではなく、容易です。

つまりスイング射撃をマスターすれば、散弾の命中率は最大1桁、格段に上がります。

これが散弾散布域の狭いフルチョーク運用を可能にし、濃い散弾密度を遠方までキープさせられます。そして7.5号の2.4㎜400粒の小粒弾運用と併せますと、50mまで4項の「3粒被弾撃墜」の「ショットガン効果」の運用を可能にし、劇的な撃墜率向上が可能となります。

  高速3連射。
スイング射撃のマスターに依り、ショットガン射撃は従来の引止まり射撃より、遥か遠方の遥かに高速の獲物まで対応可能になりますが、追い風に乗った高速時の遠射までは及びません。

フルチョークの濃い弾幕を、秒速3発の高速連射で散弾パターンを横長弾幕で撃ち出せば、これに鳥を飛び込ませる事が可能となり、遠射高速時までカバー範囲が広がります。

またこの延長で群れに対しパターンを斜め袈裟掛け的に被せると、「複数瞬時撃墜」が可能になりました。

  クレー射撃用7.5号小粒装弾。 
7.5号装弾は狩猟用装弾の半額価格が魅力です。
小粒ですが弾粒数が多く、弾速途中低下分のリードを追加すれば50mまで無効化せず、フルチョーク時には、3粒被弾密度を50mまで送り込む事が可能となり、「ショットガン効果」の恩恵を十分に利用する事が出来ました。

「ショットガン効果」は3粒被弾すれば、「1粒の威力には概ね無関係に撃墜出来る」、ショットガンに取って非常に有難い特殊現象です。

この現象は1970年以降の400m/sのプラ薬莢7.5号弾をフルチョークで運用した時だけ、その恩恵を受けられます。それ以前の古い時代の7.5号装弾は構造的に、弾速は280m/sの低速であり、30mで無効弾となりました。

ケンさんと一般射手は4項の前表の様な違いがあり、その大きな効果は「新スナップショット」+リード自動調整「スイングショット」で命中率が1桁向上します。

それ故に狭い散弾散布の「フルチョーク」の運用が可能となり、「7.5号小粒弾」運用と併せると50mまで「3粒被弾無条件撃墜のショットガン効果」の利用が可能になった事で、また1桁撃墜率が向上しました。

「ショットガン効果」は「フルチョーク+7.5号装弾」時だけで得られ、1粒のパワーに概ね無関係な特殊効果です。

他の大粒装弾を使用時や7.5号弾運用時でも散弾散布範囲の広いチョークを運用した時は、散弾密度不足から「3粒被弾」定義を満たさず、効果抜群の「ショットガン効果」が利用出来なくなり、その時の撃墜は当たり所の良かった時だけに限られました。
600羽捕獲の害鳥駆除。

  フルチョークの運用。
昔のフルチョークは32インチ以上の銃身に多く、長いから遠くまで届くのではなく、引止まり弊害減少の為、Maxでは40インチ等と言う、とんでもない長さの銃身もありました。
40インチブロ-ニングスライド銃
1970~1990は30インチに多く、昨今のインナーチョークになってからは26インチ以下の銃身にもフルチョークが使われる様になりました。

射撃性能から言えば、長銃身側が優れていますが、長過ぎて取り廻しが悪く、ケンさんは特注24インチ銃身にバランサーを付け、又パッドエンドのピッチダウンを少し変え、30インチに劣らない感触となりました。

猟友会駆除従事者12名は射撃成績順に選抜するのですが、実戦能力の高いハンターは存在せず、その結果射撃技術比較表の複利効果で、12人害鳥捕獲数の過半を1人で捕獲すると言う、快挙が時々起こりました。

遡ればケンさんは1982年(32才)で猟友会役員になりましたが、それ以前の駆除は戦力外メンバーだけで行っており、駆除成果はピーク時からすれば2桁少い状態でした。

そこでケンさんはまず自らが実績を示しながら、実戦射撃の上手い若い猟友会員数人を役人に推薦しました。その結果、駆除成果は1桁上がり、ケンさん分を合計すると、更にそれが2倍になりました。

ケンさんのピーク能力は2006年(56才)前後の数年でした。2008年カルガモ駆除は28チャンス50発から、32羽を捕獲、ベスト記録である1.6発/羽を出しました。

またトラップ射撃も32g装弾ですが、国際式トラップ64枚連続をSKB1900-30インチで出しましたが、その頃はクレー射撃が今とはヒックにならんほどレベルが高くなっており、ケンさんはその好成績でも田舎親善大会成績は3位でした。

24インチ改では24g装弾フィールド式トラップ15mで54発連続、また5mダブルトラップ連続58枚ヒットとなり、この頃はクレー射撃のレエルが全体に下がり、時々優勝しました。

又2012年ニュージーランドのカナダガン猟では9発9中が成功、この時はレミントン1100レンタル銃のチークピースをガムテープで数㎜修正しました。

2017年にはニュージーランドでパラダイスダックと言うカルガモ2倍サイズのツクシガモ類を、85発で47羽を捕獲と言う、海外猟ならではの大記録を出せました。

ケンさんはこの様に67才頃まで、能力低下を奇跡的に免れる事が出来ました。

  10高齢者に依る害鳥駆除。
害鳥駆除のピーク成果から40年余が過ぎ、当時の駆除メンバーは過半が銃を卒業、ケンさんも68才で卒業、残ったメンバーも飛鳥撃墜能力は概ね全員が無くなりました。

昨今の我が地元猟友会の  害鳥駆除は、その結果としてピーク時の2桁ダウンに近い駆除成果に戻り、低迷して来ました。

これは恐らく、全国何処も類似現象であり、駆除に参加するのは戦力外老人ばかり、捕獲能力は殆ど無く、有害鳥獣駆除事業は税金泥棒と化して来ました。

下記の様に狩猟もバレーボールと同じで年齢的リミットは65才の様です。
ケンさんのバレーボールは30才前後で中断、55歳頃に誘われ再開、幾つかのサークルに所属しておりましたが、そのサークルはどれもそれ程長く持続せずでした。

60才前後から同年代メンバーはボールに反応が出来なくなり、全てのサークルはメンバー不足、流れ解散となりました。

趣味の狩猟は獲れなくても構いませんが、公的資金の駆除が税金泥棒なのです。
ケンさんスクールエリアでも戦力外駆除ハンターは一般ハンターの捕獲手助けをする名目で北海道から手当てを貰い、実際は駆除の利権を守ろうと、彼らの上げ足を取って葬り去ろうとしていました。

現状の駆除従事者は技能講習免除となっており、明らかに実戦能力の無いハンターが駆除を継続 してます。

駆除従事者は一般ハンターより高レベルな学科試験や実技試験(高度飛鳥撃墜能力&150mの実戦ライフル能力)で税金泥棒メンバーを排除、成果を出せるハンターが従事する様にしなければなりません。

現状の単なる日当稼ぎの税金泥棒では出動させる意味は全くありません。

ヒグマ駆除やエゾ鹿駆除ハンターに付いてはハンターの数も問題ですが、使える人材の育成が必要と言えます。

具体的には長い経験年数を要する必要性から、高齢者となりがちですが、安全で高命中率の新しい射撃技術をマスターしている事が重要項目だと言えます。

一方では能力低下が基準値内である事を毎年確認する為の一般ハンターの技能講習より高レベルの試験を毎年課すべきで、毎年入札を兼ね、学科や実技で予選会を催すのも良いかも知れません。

これで所定レベルに至らない人の駆除ライセンスをはく奪し、駆除従事者は成績の良い方から必要数を採用すれば良いと思われます。
  


Posted by little-ken  at 15:42ハンティング銃と弾

2024年03月25日

散弾の流れ弾が及ぶ範囲。

ケンさんのカモ撃ち猟場全国№2のカモの渡来地である、写真の汐川の干潟(銃猟禁止)と豊橋港(銃禁)に挟まれた私有地の元ウナギ養殖廃池で、所有者の許可を戴き使用していました。

猟場の中央に廃屋1軒がありました。且つて友人複数を案内し、廃屋とは言え弾を撃ち込まない様に指示し、全員が了解しましたが、全員が撃ち込んでしまいました。

それで今回は角度で「何度手前までなら、撃ち込まないのか」を計算してみました。
散弾はバラ弾群をパターンで獲物に掛ける為、ライフル銃の様な精密な照準は不要ですが、それ程広範囲に撒き散らす訳ではなく、ちゃんと照準しないと命中せしません。

更に弾速が遅いので、弾の飛行時間中に獲物が移動する分の、リード(意外と大きい)を取って前を撃たないと命中せず、このリード合わせは高難度です。

命中しない銃は撃っても無意味ですから、よく狙ってと言う事になりますが、銃は獲物を狙うと極めて視野狭窄症に陥り、獲物周辺の極狭エリアしか見えなくなり、流れ弾危害が及ぶエリア境界が見えなくなってしまいます。

  通常射撃1発撃ち。
飛鳥速度36㎞/h(秒速10m)、決断から2秒で発射、射程を30mと仮定しました。

すると2秒間で撃てる従来スナップショット時の鳥の移動距離は20m、射程30mとのtan⁻¹は33.7度、1口で言えば、背にして撃てばOKですが、45度手前までが通常安全限界と言えました。

1秒で撃てる「新スナップショット」でも18.4度となり、30度手前が通常安全限界と言えました。
思っていたよりかなり手前が、安全限界だった事にはケンさんも驚きました。

  追い風遠射の3連射。
飛鳥速度72㎞/h(秒速20m)、決断から2秒で初弾発射、以後1.5秒間隔の連射で射程を40mと仮定しました。

すると驚きの66度と言う答えが返って来ました。危険地域を背にして撃っていればOKですが、90度手前決断でも早目に連射を切り上げを心掛けないと、ヤバいと言う結論になりました。

  誤射を避ける為には。
通常射撃では咄嗟の出会いには間に合わなくなる為、事前に装填を済ませ、安全解除も行っており、故に暴発はしばしば起こり時間と確率の問題となっています。

それでもいざと言う時に間に合う自信がなく、銃を早目に構えてしまい、視野狭窄症と共に撃ち気モードに陥ってしまいます。この為、旧来の射法では保護鳥獣誤射や、人間誤射の「ガサポン事故」が構造的に避けられません。

新スナップショットは手動装填銃なら装填も安全解除を含めて、全てを1秒でこなす事が出来、しかもそれは熟練をそれ程積み上げなくても、原理的にきちんとした照準から組立てられており、よく当たる射撃方法です。

咄嗟の場合にも間に合う事は、非常に大きなメリットと言え、心の余裕が生まれます。
そう言う意味ではスライドアクション銃は安全な銃と言えますが、2連発になってしまいます。

しかし動的の連射には安定したスイングが絶対的な条件ですが、スイング中に装填動作を入れると スイングが乱れてしまい、圧倒的不利に陥ります。従って自動銃を装填し、「安全装置を掛けて」運用すると言うのが実用ラインとなります。

「新スナップショット」は発砲の決断で、体を最終位地に移動し、眼に高さで銃身で目標を指差す様に指向し、その行程中に安全装置の解除を行います。

この時にはもう目標に銃が向いており、発砲すれば命中します。しかし目標は動的ですから体全体に指向追尾を行い、銃身指向も追尾を行います。そして銃はホッペをかすめて肩に引き寄せます。

引き寄せながらスイングを加速し、目標を追い越した時点で、引き金を引きます。弾が出るまでの オーバースイング量がリードとなりますが、これは上手い事に目標のすくどのそこまでの距離に自動比例します。

つまり適正な一定タイミングで目標を追い越す様にすれば、リードは自動調整となり、命中率は格段に向上します。これが「スイング射撃」です。

新取扱いでは暴発をゼロに出来、発砲直前まで視野狭窄や、撃ち気モードにもならず、流れ弾事故を激減させられ、誤射も大幅に減らす事が可能となります。

  散弾銃は速く撃たないと、すぐに射程外になってしまいます。
鳥の飛ぶ速度は秒速10m以上、一方で射程は僅か40~50m、モタ付けばすぐに射程外となってしまいますが、これが新スナップショットでは従来より1秒以上早く構えられます。

これは射撃チャンスが大幅に増えると共に強力な散弾領域で勝負出来る事を意味し、またこの1秒の短縮は心の余裕となり、前期の様に安全にも大きく貢献しますが、命中率にも大きく貢献します。

又新スナップショットは原理的に既に初期からちゃんと銃を指向した状態から、肩に引き寄せますから、微調整不要のままでも抜群によく当たります。

そして銃が肩に着くまで待つ必要もありませんから、更に速く撃てます。反動を押さえ込む様に撃ちますと、秒速3発の連射が可能となり、横長の弾幕に鳥を飛び込ませる射撃が可能となり、遠射のリード合わせが非常に簡素化します。

ケンさんの地区は害鳥駆除を10数人で行いますが1985年頃~2015年頃に渡り、しばしばケンさん 独りで全体の過半以上を撃墜していました。それには「下表の様な原理的な差」がありました。

 NO.  項目   ケンさんの射撃方法 一般猟友会員射撃方法     主な効果効能  
  1.銃の構え方  新スナップショット    旧スナップショット   構え方が1秒早く、且つ正確。
 2. 射撃法     スイングショット      引き止まり射法       自動リード合わせ。
 3. 連射法      高速3連射         普通連射      濃いパターンを浴びせられる。
 4. 使用弾     7.5号小粒弾        5~6号弾     フルチョークと小粒弾で高密度弾着
 5. チョーク       フル         インプシリンダー   ショットガン効果が使え、高撃墜率







  


Posted by little-ken  at 11:32

2024年03月19日

全ての射撃のベースとなる正しい「スナップショット」

スナップショットは「西部劇並の早撃ち」ながら、確実に急所を撃ち抜く「新射法」です。

銃を素速く正確に撃てる事は、如何なる場面に於いても有利であり、全ての射撃の基本と言え、ケンさんは銃を扱う事が出来ると言う事は、「スナップショットが出来る」と言う言葉に置き換えられると思っています。

またボルト銃の「スナップショット」は「装填」と「安全装置解除」を入れても、殆ど時間は変わらずに操作出来、これをマスターすれば、銃は画期的に「安全」な物になり、且つ最強の狩猟道具となります。


  スナップショットのやり方。

 1.スナップショットは発砲決断と同時に体を前傾させ中写真の様な「発砲直前状態」に移行します。
 
 2.同時に銃身或いはスコープの延長が、目の高さで、目標を正しく指で指す様に指向します。
   この時の指向精度が照準精度になりますから、練習を繰り返します。
   右写真の状態で構えてもスコープからは何も見えませんが、
   すでに目標への志向は完了し、命中要件は概ね揃っています。

 3.ホッペをかすめる様に銃を肩に引き寄せながら、至近距離で撃てば目標の急所に命中します。
   50m以内であり、心に予めそのつもりがあれば、銃が肩に着くより少し手前から
   スコープを通して、やや不完全ながら下写真の様な映像が目に飛び込んで来ます。

急所の直径は15㎝程度であり、そのド真ん中にヒットさせる必要はなく、要件を満たしていれば、そのまま撃ち、満たしていなければその時点から修正を加え、間もなく正照準になるタイミングで発砲します。射程50m以内であれば、そのタイミングは銃が肩に着く前になります。

 4.次頁左写真は銃が肩に着いた直後ですが、上段左写真の発砲決断直後から
   次頁左写真まで、上半身は全く動いておらず、2枚はピッタリ重なります。
   これがスナップショットの秘訣です。通常はこの写真のタイミング以前にすでに発砲は
   終わっています。銃が肩に着くと、その衝撃で照準がズレ、絶対的ではありませんが、
   銃が肩に着く前に撃った方がやや有利と言えます。


発砲決断直後と、本当の発砲直前の2枚を重ねた写真は、上半身を動かさず、銃を下から滑り込ませた感じを受けますが、実際は前方に突き出して指向してから、ホッペをかすめて銃を肩に引き寄せながら、肩に銃が着く前に発砲する、これが本当のスナップショットであり、装填・安全解除まで入れても1秒弱程度で、必ず命中します。

これが出来れば獲物に逃げられる可能性は激減、もし走り出したら銃をその方向にスイングし、目標を追越すタイミングで撃てば「ムービングスタート射撃」となり、命中します。
それが「スナップスイング射撃」その物であり、その延長上に「ランニングショット」があります。

  
  ランニングショットと連射。
発砲決断時、すでに目標が走っていた時は次の様に対処します。
体が発砲直前状態に移行しますが、体全体で移動目標を追尾します。

銃を指向しますが、移動目標を追尾しながらの指向となり、肩に銃を引寄せながらスイングを加速し、追越した時点で発砲します。勿論肩に銃が着くまで待つ必要はありません。

1発撃ったら、銃が肩に着く前に、銃を肩から降ろし、再装填しながら再肩付けするスナップスイング射撃を行います。

肩から銃が降りている間も体全体で目標を追尾しますので、スイング中の銃で目標を指向しながら、スイングを加速しながら肩に引き寄せ、目標を追越すタイミングで引き金を引きます。

以下、これを繰り返します。サコーはマガジン容量が5発、5連射が可能です。
薬室装填してから改めてマガジン満タンにすれば6連発となりますが、実用的には無意味です。

スイングの引止まりが無く、習熟すれば連射は1秒強毎となり、自動銃よりやや速い回転速度となります。有効射程は200m、150mを走る鹿の急所に70%が直撃し、鹿の胴体から失中する事は概ねありません。

3発被弾すれば、ショットガン効果で3発被弾直後に即倒しますから、ケンさんの連射から逃げられる可能性はかなり薄い物となります。

連射は獲物ばかり見ていると、何時しか危険領域に入った事に気が付かず、危険な発砲になってしまいます。

スナップスイング射撃であれば、危険領域の手前までに完了させられるかを読めますが、リード射撃は長時間追尾となり、危険領域判断が出来ませんから、実戦狩猟では禁止です。

  前提条件。
全ての射撃は誰にでもやがて何時かは出来る物ですが、幾つかの前提条件があります。
スナップ射撃はストックのチークピースを調整したスコープ専用銃が前提であります。

           スコープ後付け銃                スコープ専用銃

非専用銃で素速い照準は出来ません。スコープ後付け銃と専用銃の違いは僅かの様に見えますが、結果はまるで違う物になります。スコープ専用銃は偉大なる大発明です。

またスナップスイング射撃は引き止まりをしない事が前提ですから、ワンホール射撃或いはそれに準ずる、フリンチングを克服した射撃技術が前提です。

フリンチング克服の為には、射撃は反動を 伴わないと体を騙す必要があり、これには長期の実射を絶つ事と、イメージトレーニングが必要です。

  全依託射撃。
遠射は全依託射撃をマスターすれば簡単です。
銃は全く手に持たず。写真はベンチレスト射撃です。
ベンチレスト射撃

照準はフロント委託台の微調整アジャスターで調整し、ストックエンドもサンドバッグに乗せ、左手は遊んでいますが、実戦時の全依託射撃は下記の様に多少違います。

照準微調整機能のないサンドバッグ等に全依託し、空いた左手はパッドエンドの下に置き、握りの強さや拳の角度で、銃の照準微調整を担当し、パッドは肩に当てず、触れる程度をキープします。

これで発射直前に体が硬くなるフリンチングをイメージトレーニングで無くし、且つ銃がブレない様に、ソッと且つ一気に引き金だけを引けば、遠射とワンホール射撃が可能となります。

引き金だけで銃は殆どブレず、ブレるのは引き金を引く為に右手に握る力が入り、その為に銃がブレます。銃だけに撃たせれば、銃にはワンホール射撃能力があり、射手がそれを阻止しているのです。

物事には全て重要なポイントがあり、その周辺の努力は有効ですが、それ以外の努力は無効になり事が多い様です。

そう言うステップを踏む事を必要な下積みと言い、それらを抜きに物事は出来ません。それらを抜きに上手くなろうとするのがシロートです。
やるべき事をしていないのですから、上手く行く筈がありません。

何処が重要か分からない時は、取敢えず理屈抜きですでに出来ている人の動作をフルコピーします。やっている内に何処が重要な事か、やがて分かって来ます。フルコピーが完成したら、次に自分流を完成させます。

フルコピーが出来る前に自分流を作ろうとすれば、それは次元の低い物になります。

ワンホール射撃、スナップショット、遠射、ランニングショット、誰もが憧れるこれらのライフル射撃は誰にでも出来る物であり、そのスタートラインの初期条件には何の前提も制限もありません。

ひ弱で過保護育ちのケンさんは音痴をたくさん持ち、世間知らずの「オボッチャマン」で、地道な努力が大嫌いでしたが、それでも大記録が達成出来ました。

誰でもやる気を出し、出来るまで続ければ、必ず出来る可能性を満たしており、殆どの人はマイナスハンデが多かったケンさんから見れば、羨ましい程の遥かに優位なスタート位置にすでにおられます。


  


Posted by little-ken  at 09:50ハンティング銃と弾

2024年03月17日

ボウハンティング狩猟法。

   狩猟方法。
ボウハンティングのみの特別な方法は無く、銃を使った狩猟時と同様の種類となります。
但し、射程距離が通常30m、50mが最大となり、その為の工夫が必要となります。
  
 4-1.木の上の待ち場: 左写真の様に大きな木の中腹に足場を作り、鹿の通過を待ちます。
単純な通過待ちに加えて、人工的に水場やエサ場を作ってすぐ傍、またはそこへの途上を狙います。鹿の天敵はオオカミ等で、地上の周囲には相当警戒していますが、鹿に上空からの天敵はおらず、比較的注意が甘い盲点を突きます。
       
  4-2.平たい土地の待ち屋:4-1と同様の考えですが、右イラストの様な待ち屋の小屋を作ります。イラストは銃猟用で、ボウの場合はもう少し天井を高くします。4-1も同様ですが、撃ち下ろしになる事で、50m以遠でも大丈夫です。肺を撃てば下記の理由で間もなく死亡します。
撃つ地点を予め決めておけば、射撃距離が事前に分かり、確実に命中させられます。

ボウの狙い目は主に心臓付近となります。ヒットによる出血と、胸腔に穴が空く事によって呼吸困難になります。肺自体に呼吸機能はなく、胸腔を外力により収縮させる事によって肺を収縮させて呼吸をしているのですが、胸腔に穴が空きますと肺が縮んだままとなり、著しく呼吸困難となります。

その為には追跡が容易になる様に、矢が刺さったままよりも、貫通する方が出血が多くなり望ましいと言えます。貫通していれば出血も多く、追跡は左程困難ではありません。
ボウでは銃の場合と違い、その場で即倒は殆ど無く、多少の追跡が不可欠となります。

アメリカの鹿猟に掛ける情熱は日本とは比較にならず、山奥に秘密のエサ場を作る為に、狩猟用のバギー用に農業用アタッチメントの用意もあり、銃砲店では牧草の種や肥料も売られています。

僅か1カ月の狩猟の為に事前努力を怠らない、この姿勢は見事と言えますが、そこまでしないと1頭の鹿が獲れないのも気の毒な話です。

狩猟解禁中の1カ月の休暇を取る人も少なくなく、アラスカやカナダの奥地のツンドラ平原まで片道1週間近くを掛け、キャンピングカーにバギー用トレーラーを付け、遠征をする人も少なくありません。
狩猟解禁の直前や直後には、狩猟遠征車による渋滞が起こる程なのです。

  4-3.忍びのコール猟:鹿猟の解禁は何処の国でも鹿の繁殖期と重なり、鹿は良く響く独特の声を出し、鹿は自己の存在をアピールし、メスを呼び込みます。
そして自分の近くで他の鹿がアピールを始めれば、これを追い出しに掛かります。

ケンさんも以前森の中でエゾ鹿コール猟をやって見ましたが、本当に大物鹿が数十mまで来ました。短射程ボウでも対処出来る距離でしたが、20m先の木陰から姿を出さず、やがて去って行きました。

ただ出会い効率が低く、その後は牧草地で姿丸出しの自己アピールする、鹿に出会う作戦をメインにしましたが、この場合は100~150mの距離となりました。

山に入ったらコールを吹いてみます。反応が有ればその方向に進みます。そしてある程度まで近くに寄ったら最後のコールを吹き、射撃に備えます。

上手く行けば相手の鹿が確か声はこの辺と言う感じで探しに来ますが、多くは人間である事を見破られ、射手の視界外で引き上げてしまいます。従って最後までライバル鹿を装うか、動かない仏像の如くで過ごすか、どちらかに徹しなければなりません。

銃猟の場合はコールに反応の合った場所の近くで、山から降り易い場所に早朝もしくは夕方に出現 する可能性が高く、それに合わせたポイント猟出撃の方が良いと思います。

  4-4.巻狩り:本州巻狩りと似た方法で、待ち場の射手と勢子に分かれて行う場合もあれば、全員が勢子と言うより忍び猟の場合もあり、その発砲が最大の鹿の移動促進する手段となります。
共通は鹿が多過ぎ放した猟犬が使えない事です。

ケンさんがアラスカ北部で体験した巻狩りは、渦巻き状に歩きながら輪を徐々に狭くして行く、眞に巻狩りと言える物でした。3人組がちょうど始め様としており、フォトOK?と申し入れた所、スペアの弓があるので、お前も参加しろと言う事になりました。
アラスカ北部の銃猟は全面的に禁止されていますが、ボウハンティイングだけが可能です。

銃で撃たれないカリブーは100m以上離れれば、人間の存在を全く気にしません。
遠巻きに囲い込み、当初は直径200m位から始まり、その輪を渦巻き状に徐々に縮じめて行きます。

やがてカリブーは人間側の企みに気が付き、囲みの薄い所を突破しようとしますが、そうはさせじと 両側の射手が走ってそこを狭くします。結局最後は何処かを突破し、その時が最大の射撃チャンスになりますが、射程限界のしかも動的で単射である事が難点です。

ケンさんの時は30m先を全速で突っ走って抜け様とし、照準は落差少々、リードベラボー、ライフルの10倍位の感触でスイングショットで矢を放ちました。

矢は当初前を通過してしまうかに見えましたが、突然矢が見えなくなり、同時にカリブーの走行速度が低下し、そして数十mで倒れました。

ボウは初期型のコンパウンドでしたが、矢は貫通していました。冒頭の写真がその時の物です。
尚、後刻リードを計算しました所、やはりライフル時の10倍の5.2mでした。
   


専用ロッジに自家用機、羨ましい限りの狩猟環境ですが、秘密の牧草地育成の話でもそうでしたが、そこまでしないと獲れないのも気の毒な話です。

その点ケンさんスクールは廃村の廃屋の貧弱な環境ですが、スクール看板の様に毎日2頭捕獲が平均実績、右写真は5日猟で19頭捕獲でした。

海外鹿猟は1カ月掛けて1頭獲れば成功、その差は余りにも大きく、著しいを遥かに超えています。

因みにアメリカでは人気NO.1のボウハンティングですが、日本の狩猟法では、音がしないから密猟に繋がるとして禁止されています。

世界中の鹿猟を調べれば調べる程、エゾ鹿猟は類稀な状況にありました。折角の世界ダントツなのですから、是非エゾ鹿の大物との勝負をタップリ楽しんで下さい。

海外で鹿1頭のガイド猟をすれば、1週間日程の実猟5日で1式が100万円前後、北海道のエゾ鹿猟であれば、それより遥かに安い金額で、毎日1頭も夢ではありません。
世界中のディアハンターを日本に呼び込んでと言う作戦もありかと思います。

   エゾ鹿猟。
 5-1.エゾ鹿民宿巻狩り:今も多くの人が参加する、この猟の話を少ししたいと思います。多くは民宿の主人が宿泊客を集める目的で巻狩りを行います。勢子は宿の主人が行い、鹿を追出す係と言うより単独忍び猟を行い、それに押された鹿を宿泊客の射手が待ち場で撃つと言う感じですが、後者は概ね絶望的な結果に終わります。

結果的には勢子の捕獲が90%以上となり、その10倍いる射手の射撃チャンスは、気配勝負に負け、甚だ僅かです。ケンさんも白糠と五葉山で合計78日ものドッグレス巻狩りを行いましたが、気配合戦に敗れ、捕獲はゼロでした。

「禅の心作戦」に開眼し、本州鹿を2日に1頭獲れるケンさんが78日も行ってゼロだったのです。従って民宿巻狩りではエゾ鹿は獲れないと断言出来ます。

民宿巻狩りとはチャーターガイド猟に比べガイド代が不要で安価に済む事から、多くの人が巻狩りに流れます。しかし捕獲率は概ねゼロ、参加価値はありません。

参加者はガイドの捕獲した鹿肉の分配を受け、ガイドが捕獲 した鹿で記念撮影、愛銃は撮影の小道具だけに留まります。この写真もその様な借り物の鹿ですが、中央下のバラ角はケンさん捕獲です。

 5-2.ガイド猟:そんな事から獲れる可能性のあるのはガイド猟だけとなりますが、この手法はガイドの能力次第です。
昨今は駆除が1年中行われ、鹿は利口になり、地元ベテランハンターにも扱い難い存在となりました。エゾ鹿は今も昔も憧れの存在、かつては我と思う人がエゾ鹿ガイドになりましたが、昨今は獲れる地元はプロの駆除ハンター、獲れない地元ヒマ3流ベテランが小使い稼ぎにガイドをしています。

賢くなったエゾ鹿はハンターを避けた行動をするのは言うまでもなく、2流以下のベテランでも全くのお手上げ状態、もちろん地元のハンターは全員がそうなり、猟場で出会うハンターは激減しました。

エゾ鹿猟の出会いはガイドの技術次第であり、捕獲はそれに多少射撃技術等が絡みます。

そんなエゾ鹿ですが、天候サイクル概ね6日の悪天候明けには一斉に行動し、至る所に出没します。ケンさんはそんな日を「フィーバー」と名付けました。

そんなフィーバー日には、出会いは非常に簡単、地元3流ガイドでもその日だけは出会いが得られ、またガイドレス流し猟のアマチュアハンターでも、その日だけはエゾ鹿に出会えます。

そんな日は出会いが多く、大物が多く、射程距離は短く、照準時間は長くもらえると言った、初心者 ハンターに取っては甚だ良い事尽くめとなります。

そんな日に出猟したいのは山々ですが、それは当日の朝にならないと分かりません。
そう言う状態ですから、フィーバーが起こる確率は1/6、つまり17%、逆算すれば83%のガイドはエゾ鹿には出会える筈が無い詐欺ガイドである事になり、捕獲成功率はその1/3の「6%」、これが現状です。

ケンさんスクールは1日5回出会え、2頭獲れる、そして17年間でゼロは1度も無い、これが実績でした。
しかし結果的にはこの様なガイドは何処にもおらず、初心者エゾ鹿猟は手ブラを免れれば大成功と言えました。

本州巻狩りでは捕獲平均値は0.05頭/日人、つまり捕獲には20日通わなくてはならず、シーズンに2頭捕獲は難しいと言う事になりますが、エゾ鹿猟もそれよりは多少マシに留まります。

勿論詐欺ガイドが捕獲率や出会い率等を公表する筈もなく、公表しているのは西興部有料猟区のみとなります。それに依りますと訪れた参加者の80%はメス或いは小物の捕獲に成功すると言った数値になっております。
残念ながら初心者の捕獲成功は至らない可能性が高いと言う事になります。

未経験初心者がエゾ鹿を捕獲する為には、100mで5㎝の射撃精度と、狩猟慣れと迫力負けの慣れで10回程の失敗の体験が必要です。

ケンさんスクールでは4日遠征で実猟3日が可能、出会いが1日5回あり、2日目までに基礎10回の失敗を積上げる事が出来、3日目に中型以下の鹿と80m以下で出会えた時に初捕獲が記録されます。それで捕獲ゼロは皆無なのです。

現在の所、最高捕獲率の西興部の猟区では、4日遠征では実猟2日しかなく、且つ出会いはケンさんスクール比で半減、従って捕獲ゼロの可能性は高いと言う事になり、捕獲成功は多分2年目です。

ケンさんのスクールにも他所で民宿巻狩りを3年間で合計9日行った生徒が3名来ました。流石に捕獲はゼロではありませんでしたが、捕獲は小物数頭に留まり、3段角は見た事もないが共通でした。

ケンさんのスクールでは10月下旬からの1ヶ月であれば、大物に拘ったその出会い数は5回/日、捕獲は2頭/日、内容内訳は出会いの70%が3段角の成獣オス、20%が大物、5%が超大物でした。

流石に何時も写真の様にはなりませんが、朝飯前に1頭を捕獲する事は難しくなく、上手く行けば朝飯前の複数以上捕獲も全然夢ではありません。生徒に依る最大捕獲数は5日猟で19頭です。

大量捕獲には回収補助人が不可欠ですが、ケンさんの最大捕獲は5日50頭でした。ランニング射撃が可能であれば群れから平均数頭を戴く事も難しくはありません。

またケンさんのスクールで超大物との出会いは5%ですが、実は悪天候明けに集中、一生に1度だけでも対戦したい夢の超大物も、フィーバー日に迫力負けせず、150m射撃をミスしなければ、右写真の様に「束」にして帰還する事も難しくはありません。

エゾ鹿猟は行けば誰でも獲れる状態にはありませんが、100m5㎝の射撃技術を磨き、エゾ鹿猟実戦で基礎失敗10回を積み、中型以下と100mで出会え、全てが揃った時に初捕獲成功となります。

かつてのケンさんスクールではこれを初回遠征で全員が達成出来る様に事前指導して来ましたが、有料西興部猟区では多分2年目に、100m5㎝が達成すれば、概ね全員が成功する事でしょう。
  


Posted by little-ken  at 17:03ハンティング

2024年03月13日

アメリカでは大人気、日本では禁止されているボウハンティング。

太古から続く狩猟は西暦1500年頃の銃の普及以前の狩猟道具は槍や弓矢で行われていました。
弓矢は便利な飛び道具ですが、矢速が低く急所を狙える射程距離は、落差補正をしても30m程度でした。ならば初期のノーライフル丸弾の銃と同程度だったではないかと言えば、その通りです。

しかし絶対的な違いがありました。それは照準器です。銃には初期の頃から照準器が付いており、落ち付いて照準して撃てば、落差補正は不要で、必ず命中しました。

それに対し弓矢では最近まで照準器がなく、目の位置と矢の位置は上下と左右がズレており、これをカンで補正し、更に10mを超えると落差補正をカンで処理しなければ、命中しない高難度な狩猟道具でした。

銃のライフリング自体は1498年に発明されましたが、1546年以降のミニエー弾の普及まで、実用化が遅れたとは言え、すでに450年以上前から普及しています。しかし実はノーライフルと丸弾の歴史は1965年頃まで続きました。どうして1965年まで丸弾は続いたのか?


  狩猟ブームの始まった頃の日本のハンター。
それは猪猟がメインで、大物猟時に散弾銃のノーライフルバレルから1粒弾を撃つ為にそうなりました。1970年代頃のハンターは殆どが雉撃ちで、そのイメージは猟犬を連れ、水平2連銃を担いでいました。

夢は猪や鹿の捕獲であり、服装は上からハンティング帽、厚手の赤チェックのシャツ、革のチョッキの、胸には丸弾スラグ弾2発、腰には25発弾帯、乗馬ズボン、靴は軽量地下足袋でした。

右写真は帽子がちょっと違いシャツが薄手ですが、概ねそんな感じでした。
下写真の少年は概ね当時のイメージです。弾帯は腰の位置が正しいです。

チョッキは革製以外や、サファリジャケットの様に長袖の場合もありましたが、偶発的大物戦に備えた、胸のスラグ弾2発は共通装備品でした。チョッキの背中部分はサブザックになっており、捕獲したキジを入れたり、雨具を入れていました。

水平2連銃は初矢がインプシリンダー、後矢フル チョークであり、丸弾スラグはフルチョークから安全に撃てる様に、やや小さ目に出来ており、その為に確実に急所が狙えるのは20~30mでした。

その後の時代では銃は単身のインプシリンダーチョークの自動銃となり、弾頭はフォスタースラグ弾となり、射程距離は50mまで延長されました。また射程80mのブリネッキ弾と言うのもありました。
現在の銃身ではリブがあり、その延長上は昔より容易に掴め、オープンサイトと大差ありません。


  コンパウンドボウの進化。
弓矢も和弓の初速は60m/sですが、近年の洋弓では用具も進化し、コンパウンドボウで100m/sの初速が可能となり、また矢の進化から精度も大幅に向上しました。

和弓では距離28mから直径36cmの的を狙いますが、オリンピックのアーチェリー競技では2倍以上の距離の70mから10点圏が12㎝強の的を狙います。

2.5倍の距離で33%の大きさの的ですから、和弓よりアーチェリーの方が原理的に高精度です。洋弓ならば70mの射程が十分有るかの様にも見えますが、実戦での落差補正を考えますと、現在でも有効射程は30m前後となり、50m前後が限界となりますが、事前試射が出来れば80mも可能です。

矢の初速からすれば、20mまでは落差無視で狙え、30mは完全に落差補正を要し、絶対確実と言う事になると僅か10~20mに留まります。

尚、ボウガンと言う、一見すると機能の高そうな道具もありますが、矢が短く精度が出ません。
従ってこれを使ってボウハンティングをしようとする人は少ないと思います。


  アラスカのカリブーのボウハンティング。

飛び道具研究科のケンさんは愛用のアーチェリーやパチンコで、30m先の空き缶を外さない程度の腕前は持っており、写真は2000年8月にアラスカ北部にて、飛び入り参加、捕獲させて頂きました。アラスカは8月20日、この日から冬が始まりました。

当時の弓矢もパワー的には馬鹿に出来ず、射程距離以外は少なく見ても308と同等以上でした。当時も今に比べれば不完全ですが、小さな照準器は付いていました。

ケンさんは愛用のアーチェリー感覚で照準器を使わずに矢を発射しました。30m先を走るカリブーに思い切りスイングし、前過ぎたかと思う位のリードを取って発射しました。

矢の行き先を見ていますと、前過ぎる様に見えましたが、最後の瞬間に矢は見えなくなりました。
その直後から、狙っていたカリブーは急に速度を落とし、やがて倒れました。ヒットは心臓のやや後方、矢は貫通しており、ヒットした周辺を見ても見当たりません。

見付かれば記念に貰って来ようと思ったのですが、残念に終わりました。鏃は3-1-4項左上のカミソリ3枚の3角鏃だったと思います。

エゾ鹿と同クラスのカリブーを貫通したのですから、少なくとも308と同じ程度のパワーです。
ボウハンティングではネット動画で見ても即倒する事はかなり稀ですが、ライフル銃のエゾ鹿心臓狙いで走られる距離よりも遥かに短距離で倒れました。現在のコンパウンドボウでは更に強力となり、マグナムライフル以上のパワーがあり、大型のブラウンベアでも貫通しています。

  3-1.野性動物へのハンディ政策。
1990年頃からの狩猟用ライフル銃は300mの射程を持つ様になり、野生動物側にハンディを与える為にピストル・先込め銃・弓矢・ショットガンの4種が新しい狩猟方法が検討されました。そして最終的に弓矢とショットガンが生き残りました。


  3-1-1.短銃による狩猟:454カスールでは300gr弾頭を1625fps、パワー1759ft-lbfと数字的には20番スラグ並の数値であり、最強のピストル弾500SWならば2500ft-lbfと30口径Stdライフルに肉薄して来ます。
しかし、命中しなければ、どんな強力な弾も無意味、強力過ぎる銃は命中させ難いのです。

ケンさんの感触ではまともに撃てるのは44レミントンマグの270gr、1450fps、1260ft-lbf程度までと思います。

銃身の前の部分はバランサーを兼ねたサイレンサーですが、弾は超音速弾であり衝撃波を発する事、及びシリンダーとバレルの隙間からの漏れ等々で消音効果は殆ど期待出来ません。

短い銃身に依り、射程距離を短くして野性動物にハンディを与え様とする物ですが、極めて短い銃身からは高精度を求める事が出来ず、獲物の急所に当てられず、またヒットしても半矢未回収が多く、ハイパワーマニアを刺激した新短銃のデビューだけに終わり、余り普及せずに終わりました。


  3-1-2.マズルローダーハンティング:黒色火薬のマズルローダーならば野性動物に与える短射程は可能ですが、半矢未回収を押さえる為、マズルローダー定義が拡大され、ライフリングも無煙火薬もサボットも全てOKとした為、現用ボルトアクションライフルを改造したモダン型マズルローダーでサボットを使えば現用ライフルとの性能差は無くなり、動物保護意味が薄くなり普及していません。

 
  3-1-3.ショットガンハンティング:初期にはノーライフルバレルから発射する射程50~80mスラグ弾で検討されていたのですが、半矢・未回収問題からサボットスラグ弾&フルライフルバレルもOKとなり、最大射程は150mとなりました。

それでもライフルの300mからすれば射程半分とハンディは確保されており、精度の実用性も十分にあり、その前の週はボウですから、よく普及していました。

しかし、エゾ鹿でもそうですが、通常のハンティングはアメリカでも100m前後が多く、実質ハンディが余り無い事が分かり、近年は減少気味となりました。

日本のエゾ鹿猟用サボットスラグ銃は国内法に合わせ、このライフリングを50%未満とした物が使われています。このサボットスラグ銃のお陰で経験年数がライフルに届かない新人ハンターでもエゾ鹿猟が可能になりました。

国内法ではライフリングのある銃身は全てライフル銃となり、ノーライフルでも ライフル弾の撃てる銃はライフル銃となります。その為、ライフリング長を50%未満としているのです。
長野の青木の陰で一気に悪者の銃と言う事になってしまいました。


  3-1-4.ボウハンティング:その名の通り弓矢による狩猟です。
ボウ射程距離は30~50m程度であり、野性動物側に最も大きなハンディを与えた事にもなります。多くのエリアでは狩猟解禁は1か月間、期間中の1カ月全部を休暇にする人も少なくはありません。

最初の1週間はボウで解禁、次の1週間がショットガン(バックショット禁止)、最後がライフルになります。多くの州で定数は1シーズン1頭のみ、もう1頭獲りたい時は別の州に行かなくてはなりません。

それに対し、日本の定数は1日オス1頭+メス無制限、シーズンは3か月間以上、ケンさんのスクールでは生徒が5日で19頭が最高、ケンさんは5日で50頭を捕獲した事もあります。
鹿猟に付きましては世界中で超ダントツ、如何に日本が恵まれている事か分かると思います。

ボウは射程内まで引き寄せる難しさもありますが、注意事項を守れば狩猟経験の無い獲物は引き寄せる事が可能です。また音がしないので獲物が余り逃げず、結果的に出会い率も捕獲率も共に銃猟に比べて遥かに高く高人気です。またド至近距離までじっと引き寄せるスリルも格別です。


上写真は左から従来型の貫通しないリカーブボウ、初期型コンパウンドボウ、後期型コンパウンドボウ、そして使う矢はカーボン製、照準器も完璧となりました。弓を引くとピープサイトが目の前に来る様に調節します。次に照星を希望の距離で正しく命中する様に調整します。

照星は3~5種あり、希望の落差に合わせられます。言葉換えれば、3~5種の射程距離の設定が可能になります。

ボウハンティングは後述の様に太い木に足場を作ってそこから撃つか、水場か餌場近くの待ち屋に隠れて待ち受けます。獲物の位置と落差がある事も多く、出来れば照星の数だけ試射をして矢の位置を確認しておきます。

これだけ事前に確認しておけば、落着いて所定の場所まで引き寄せ、予定の照準器に載せ、トリガーを引けば、矢は必ず急所にヒットします。

急所はライフルの時と同じと言えますが、骨の無い所を狙うか骨のある所を狙うのかによって、矢尻の種類を変える必要があります。
     
左側8種類は主に骨の無い所の急所を撃つ鏃です。鏃には剃刀並の刃が付いています。
鏃はヒットすると開く物も多くあり、下段がそれになります。この場合切り裂き幅は約5㎝に及び、また緑の鏃は直径3㎝を丸く切り取り、308弾頭の直径1.5㎝ダメージを遥かに超えます。

しかしこれらの刃物は余り丈夫ではなく、骨にヒットすれば壊れます。それに対し右の8種は骨の急所を狙う鏃です。

昔からのライフル弾の鉛弾頭は骨の無い急所を専用の撃つ弾頭でした。
骨にヒットすると、鉛が全量飛散して威力を失うと言う、非常に大きな欠陥がありました。

それに対し銅弾頭は骨をも砕く改良された万能弾頭となりました。この銅弾頭と前足軸線上の背骨との交点である「ナミビアポイント」の組合せは即倒率100%で「最強」となりました。

従来型ボウでは矢の刺さる深さもそれ程深くなかったのですが、初期型コンパウンドボウでは貫通または深く刺さる様になり、後期型のコンパウンドボウでは大物エルクやブラウンベアでも貫通する様になりました。
照準器は落差補正用に3~5種類のセッティングが可能になっています。

ライフル弾でもそうですが、貫通すると出血が数倍多くなり、倒れるまでが早くなり、且つ追跡が容易になります。ケンさんの使う308のバーンズ銅弾頭の140grは大物エゾ鹿のショルダーを貫通しますが、超大物エゾ鹿のショルダーでは最後の皮の所で止まり、ヒグマでは全弾が停止していました。

こうして見ると威力と言う点で見れば、コンパウンドボウは308弾以上のパワーと言う事になります。即倒と言う点では現在の高速ライフル弾が1番良く倒れます。特に銅弾頭ならではの撃ち方ですが、前足軸線上の背骨との交点付近がベストポイント、100%即倒します。
  


Posted by little-ken  at 05:25ハンティング

2024年03月08日

5発5中チャンレンジ

  どちらの銃が高難度か?
2種の動的射撃はショットガンの方が圧倒的に簡単だと思うのですが、結果からは同程度又は、ややですがライフル銃のランニングの方が少し簡単でした。

ライフル射撃は静的100mを超えるとブレで難度が急速に増しますが、スイング中のライフル銃は「ジャイロ効果200mまで安定」しておりました。

一方散弾は抜群の効果を生む「ショットガン効果」を利用する場合は「必然的小粒弾」となり、小粒弾は途中弾速低下分の追加リードを加える必要を生じ、その分がやや難しかったと言う事の様です。

ライフル銃の方は獲物が大きく、体重100㎏以上の平均150m先を走るエゾ鹿が、「急所ヒットで即倒2回転」する様は、映画の主人公並の「最高の5発5中達成」となりました。

結局は散弾銃射撃もライフル銃射撃も、難易度は概ね同じだったと言う事になると思います。
散弾銃のオートは非常に有効でしたが、「ライフル銃のオートはどうだったのか?」  

実はケンさんはオート派でサコー前の8年間はH&Kオートで走る鹿100頭以上を捕獲、ランニングを克服したつもりでしたが、最大射程50m、1頭捕獲に5発強、2マガジン10発で3頭が最大でした。

それが2006年、銃をサコー75に換えた途端、射程距離は200m、距離4倍になっても命中率は使用弾数が半分と言える2.7発となり「パフォーマンス 8倍」、驚きの成果でした。

2か月後の銃の取扱いに慣れ始めた頃、1頭捕獲する弾数は更に半分と言える1.4発となり、「パフォーマンス 16倍」となりました。超驚き、全くの予想外となりました。

銃の反動を上手く受け様と体が硬くなる、これはライフル銃も散弾銃も同じですが、そのフリンチングの結果、ショットガンでは引止まり射撃となり、ライフルではフリンチングで照準がズレとなり、50mでも危うい程度にしか命中しなくなってしまい、フリンチング未対策では100m射程が限界となります。


  10中距離射撃。
昨今の銃と弾には150mワンホール射撃が可能な精度があり、銃だけに撃たせれば高精度が出る筈です。

その為にはまず左手、銃を乗せるだけですが、発砲の振動で「落とさない程度」に握ります。
次に右手、グリップを握りますが、中指は人差し指と連動しており使わず、「薬指と小指」で握ります。

次が肩、肩にしっかり当てますと、発射直前に体が硬くなり銃が動いてしまいます。
その為、肩には「軽く接する程度」とします。

次が引き金の引き方、そっと且つ徐々に力を入れて行きますと、どの位の力で何処の位置で引き金が落ちるのか分かります。

そしたら銃のブレのタイミングに合わせて「最小ストロークで最小の力」で、「ソッとですが一気に引き金を引き」ます。

つまり「持たず」「握らず」「当てず」「引かず」+「そっと撃つ」と言う事になります。
撃つ前にこれらを心の中で「お呪い」の様に呟いてから撃ちます。この「お呪いは非常に有効」であり、これを実行する様になってから失中は無くなりました。失中の原因はこの「お呪い」を忘れた事にありました。
これで150~200m射撃がOKとなります。

ライフル銃の意義は150m以遠の射撃が出来る事にありますが、フリンチングで照準がズレない様な撃ち方を必要としています。
従って「ショットガンの様に反動を押さえ込む事は不可能」であります。

ライフル銃を生かすも殺すも、銃だけに撃たせる事に徹すれば良いのです。150mワンホール射撃や300m遠射を達成させるには、フリンチングを根本的に無くす必要があります。

銃発射の際のフリンチング無しで撃てれば、昨今の銃と弾の性能からすれば、ワンホール射撃が自然に達成され、他の多くのテーマは順次解決されて行きました。

ライフル銃は発射の銃だけに撃たせていますので、反動に依り標的を1度見失ってしまいます。
銃は古くから肩に正確に当ててから照準をする物と考えられていました。

その為に連射は肩に着けたまま出来る自動銃が1番適していると思われていました。自動銃派のケンさんもそう考えていました。

しかしH&Kオートで、走る鹿を100頭以上捕獲しましたが、有効射程は50m、1頭捕獲には5発強を要し、余りパッとした物ではあらずでした。

オートの連射では1度スコープから消えた「目標の再補足は思ったよりも時間を要し」、そして早く再補足しようと言う「焦りの心」が生まれてしまいました。

一方ボルトの再肩付け射撃は、撃った瞬間に銃を肩から降ろし、その間も体全体が追尾を続け、目標を見失なっておらず、ボルト銃の再肩付「スナップスイング射撃」は結果的に射速度でオートより速くなり、また「焦り心」の無い射撃が出来、命中率は著しく向上しました。

ボルト銃のスコープ専用銃は有効射程距離が4倍の200m、遠くなっても1頭捕獲必要弾数はオートの1/4の1.4発/頭、「ボルト銃はオート比コスパ16倍のあらゆる場面で最強の銃」と言う事になりました。
ブローニングBAR
サコ―75バーミンター
長年やって色々判った事は、「市販銃と安売弾でワンホール」が可能だった事、「マグナム弾有効性は皆無・308で楽勝」だった事、「オープンサイト・ピープサイト・オートライフル・スコープ非専用銃は使物にならなかった事」があります。

更に「スコープ専用銃」は「スナップ&ランニングショットが得意」、「ショルダー急所は超優れていた事」、ランニング連射が不能な「ライフル銃は連発機能が不要」だった事でした。

24年間で出猟735日、スクールガイド278日、シーズンに平均出猟42日、自らエゾ鹿を1051頭捕獲、更にオマケでヒグマ6頭を捕獲、狩猟と銃の事以外を考えず、そして全ての目標達成には13年を要した、それがケンさんのエゾ鹿猟でした。


  11迫力負けと恐怖負けの克服。
「迫力負け」は射手よりも大きな体格の獲物と勝負する時、「戦う前から相手の迫力に負けて」足が地に着かない射撃なってしまいます。

本州鹿相手では起こらない現象の一つです。
当初は小型でも3段角である事だけで起こります。

5度以上対戦すれば、獲物の大きさにも慣れて来ますが、「20%相手がデカくなるとまた再発」すると言う厄介な現象です。

ケンさんスクールでは1日5回の勝負が可能で、何だかんだで「10回の失敗を体験した後の3日目」に、比較的近距離で小型の獲物に出会えた時に「初捕獲が記録」されました。

迫力負けは「小型3段角」「中型3段角」「角長70㎝を超える大物」そして「角長80㎝を超える超大物」と「4ステップで起こり」ます。

前半は対象の鹿が多く、対戦数を熟せば自然に迫力負け対策が生じますが、超大物だけは生息数が少なく、「イメージトレーニングが必要」となります。

エゾ鹿超大物クラスは「出会い数が少なく」その習性上「遠距離に出現」し、更に多くのハンターから射撃を受け学習しており「照準時間を十分もらえず」、被弾強い為に「一段と正確な急所ヒット」が必要です。

ケンさんスクールでは超大物出会いは約5%あり、計算上は4日に1度勝負出来るのですが、捕獲成功までは平均で4日猟の6回目の22日間を要し、成功者は僅か5名に留まります。

しかも3名はマグレで捕獲成功したに過ぎず、その後も迫力負けを繰り返しています。
そう言う事から超大物戦には「イメージトレーニング」の併用が不可欠となります。


  12即倒率100%の急所、ナミビアポイント。
迫力負けの対策前に、急所の概念を変えて置きます。
一般的な急所は「心臓ポイント」「ネックポイント」「ヘッドポイント」等があります。

これらは何れも「即倒」しますが、かなり小さなポイントを正確に撃ち抜く必要があり、実用性能が余り高くありません。

色々試行錯誤の結果、肩甲骨の小さな丸のショルダーポイントは即倒率が圧倒的に高い事を2007年に発見しました。

  前足軸政情の背骨との交点周辺は即倒率100%
そして2009年ナミビアのガイドから教わった内容で、やや後方にずらすと更に広いヒットエリアで即倒する事が判明、これを「ナミビアポイント」と名付け、「無敵の急所」となりました。

この周辺ヒットで100%即倒しますが、10~20%は10~30秒後に再び起き上がり逃走してしまいます。対策方法は倒れている内に、急所である必要は無く、上半身にもう1発撃ち込む事です。

ブッ飛んで逃げる心臓ポイントに比べれば対処は非常に簡単となり、ケンさんはこの「ナミバポイント」のお陰で 2007年より超大物捕獲成功率が4倍に向上し、スクール生徒でも超大物捕獲が可能となりました。


  13迫力負けのイメージトレーニング。
迫力負け対策は、まず大物鹿に目を慣らす事から始まります。家中の色々な場所に色々なサイズの写真を張り付け、これに向け、スナップショットや中距離射撃や遠距離射撃をイメージし、速やかに ナミビポイントを撃ち抜ける様にドライファイアを繰りします。

どんなに焦っていて足が地に着かない 状態でも、速やかにナミビアポイントを撃ち抜ける様に、トレーニングをひたすら繰り返します。
ヒグマウォーキング、心臓の固定待ち射法
同様のトレーニングをヒグマ写真で行えば、ヒグマの「恐怖負け」対策にも使えます。
恐怖負けは「迫力負けより症状が酷く」、体が動かなくなり、「何も出来ないままヒグマに一方的にやられてしまい」、命を落とす事になるかも知れません。十分なトレーニングが必要です。


  14地獄の特訓の思い出。
振り返れば少年の頃は発達障害に依る体力不足や各種音痴問題から、ずっと遊びも勉強も一般的 コースを避け、無難で楽なコースばかりを目指していました。

部活も当時最もマイナーだったバレーボール部に名前だけ所属のつもりだったのですが、そこがまさかの「名門クラブ」、絶望的なトレーニングの日々を送る事となりました。

自分で選んだコースですから、尻尾を巻いて逃げる事はせず、通りの良い辞める方法をずっと考えていました。「尻尾を巻いて逃げる事は男として最低である」とケンさんは母から教わっていました。

ここで開花したのが「開き直りの心」、絶望的なトレーニングでしたが、「エマージェンシーパワー」を出す事を身に付け、これを乗り越えました。

これは言葉で言うほど簡単なモノではなく、心の底からの生存本能の「開き直り」が必要でした。あの地獄の特訓はそれを引き出す儀式だったと言えました。

一口で言えば体力や精神力を超えた「シゴキ」と言う事になりますが、「虐待」や「パワハラ」ではありませんでした。シゴキは1年上の上級生が行いますが、上級性も指導が至らなかったとして、一緒に「シゴキ」を受けるのです。

しかし「エマージェンシーパワー」をすでに得ている上級生は全員が涼しい顔を してそれを30分でやり遂げますが、新入生は必死の形相、2時間頑張ると当日はそれで終了です。
 
新入生全員がやり遂げれば、その「シゴキ」はもう行われなくなります。
結果的に言えば、「90%が逃げ出し」、やり遂げた生き残りは10%程度となります。

多数決が正しいとするならば逃げた人達が正常、残った人達は異常と言えます。
しかしその「異常者」は人間として「一皮剥けた清々しい風格」を持ち、言葉を変えれば、「不可能を可能にした成功者」と言えました。

ケンさんはこの時から「不可能にチャレンジする事」人生が始まった気がします。
そんな時、世界的な「狩猟ブーム」が日本にも及び、1970年ケンさんもこれに飛び付きました。

「銃があれば獲れる」と思っていたのは、しっかり甘かったと知る事になりました。
この世界も「80~90%がその理由で落ちこぼれ」ます。それが「正常者」の行動と言えました。

しかしここでもケンさんは自分で選んだコースですから逃げ出さず、「不可能を可能にした」成功者となりました。

そして数年後には「多くの不可能と思われていた項目が可能」となり、「カモ撃ち」で稼いでいました。

10年もすると炉端屋や焼き鳥屋は「中国加工品の過熱」だけとなり、カモは売れなくなり、「本州鹿猟」メインに切り替えました。これも予想外に強敵でした。
  


Posted by little-ken  at 16:31ハンティング銃と弾