2024年04月14日

白糠のメス特別解禁。1994年。

  メス鹿が特別解禁1994年1月16日~31日、
永らく禁猟であったメス鹿が特別解禁されました。解禁の前日までのメスは本当に道端にゴロゴロおり、メスなら幾らでも獲れると思った人も多いと思います。
白糠のメス特別解禁。1994年。
メス解禁前は朝7時頃林道を走りますと、カーブを10~20回程曲がれば、撃たれないメス鹿の群れがいました。またカーブを10~20回ほど曲がりますと次の群れがいます。

こんな光景が毎日約一時間続きます。夕方でもその半分位を見る事が出来ました。元GUN誌のW編集長の狩猟能力は驚く程に酷いのですが、それでもメス解禁に白糠のメスなら「オレでも獲り放題」と、鹿肉の注文をたくさん集めて来ました。

当時メス鹿はこれ程いたので、メスが撃てるとあらば、獲り放題誰もがそう思いました。

初のメス解禁の日には記録破りの驚く程の人出となりました。実際に林道のメインストリ-トは100mに1台程の車がウジャウジャおりました。どの車にも2~3人が乗っております。あれ程たくさん居た筈のメス鹿はすでに1頭も見えません。

余りの車の量に鹿の動きが全く止まってしまった様でした。
ケンさんはこれでは鹿に出会う事が難しいと感じ、すぐさまマイナー林道に入りました。

やがて解禁の時間と共に、銃声が連続十数秒続きました。如何にハンターが多かったのか想像が付きます。

間もなくケンさん達もメス3頭の群れに50m強で出会いましたが、編集長は心が定まっておらず失中、ケンさんはダブル捕獲でした。その後ケンさんは更にもう1頭を捕獲しました。

午前中の出会いはそれで終わりましたが、その日の夕方も、2日目も朝夕、更にその翌日も、あれ程居たメス鹿は1頭も見る事がなくなりました。

4日目の少し遅目の朝に1度だけ鹿が急に動き出しまし、またそこで1頭を頂く事が出来、ケンさんはその翌日帰りました。

しかし編集長はその後更に1週間猟をしましたが、あれ程たくさん道端に居たメス鹿は、その後遂に1頭も見る事がなかったそうです。全く見事なメス鹿群れの豹変でした。

メインの林道の道端には鹿捕獲の痕跡が約1㎞毎にありましたが、あの100mに1台の膨大な車の量からすれば、獲れたのは10台に1台程度、獲れなかったガッカリ組が殆どではなかったかと思います。

オスも猟期前半はメスに惹かれて動きますので、従来はオスも多少姿を見る事が出来たのですが、メスがハンターに追われた以降は、オスの出会いも激減しました。

その翌年、ケンさんは白糠山奥で脱輪させ、回収は来春を覚悟しましたが、Hプロに助けられました。休猟明けから数年、特にメス特別解禁の後の白糠は、出会いが極端に少なくなりました。

それ故にHプロも来年から休猟明けとなる根室に移ろうと思っており、ガイドも出来るので良かったら来ないかとの誘いを受けました。車を助けてもらったお礼を兼ね、ガイド猟を試す事にしました。

  白糠エゾ鹿の単独流し猟。1996年。
花巻合同の白糠民宿巻狩りは何年やっても獲れないので解散、ケンさんは単独流し猟を計画しました。そこで北大駐在のボロパジェロを白糠まで回送してくれるように依頼しました。

日頃諸経費全てをこちら持ちで何年も無料運行しているのですから、それに応じて当然と言えました。また状況が変わり、車を引き上げる事になっても、言うべき言葉は「永らく無料で使わさせて頂き、ありがとうございました」になる筈です。

しかしW編集長の長男はグズグズ言って逃れ様とし、車をゴネ得しようとしました。何時の間にか原則を忘れ、人の褌でイイカッコするのが、当たり前になってしまったのでした。

それで頭に来まして、北大の寮まで取りに行きました。
勿論日時は事前に連絡してありますが、予想通り居留守でした。

車を預けておく方法は上手く行かない事が判りました。

駐車場で車を探し出し、寮の管理人に車を引き上げる旨の連絡を残し、持参のスペアキーで持ち帰りました。1996年からケンさんは白糠の単独流し猟を行い、概ね1日1頭を捕獲が可能となりました。
白糠のメス特別解禁。1994年。白糠のメス特別解禁。1994年。
さてケンさんは概ね1日1頭が獲れた流し猟ですが、誰でも獲れるのか? 

ケンさんの地元からも「狩猟界」流し猟成功記事に刺激された有志3組が、ガイドレス自前流し猟に挑戦しましたが、実戦1週間ずつ3年通っても、残念ながら全て撃沈でした。

また白糠同宿の流し猟6組も連日捕獲ゼロが続いていました。エゾ鹿猟は誰でも獲れる程甘くはないのです。多くのハンターは「銃業界」と「狩猟界」合同の陰謀により、無駄な出費と努力を強いられました。





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Posted by little-ken  at 08:46 │ハンティング