2023年12月03日

信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。

 2-4.カートリッジ式銃。
弾丸と主火薬、そして発火薬がセットになった物がカートリッジです。
その最初のカートリッジは1866年のシャスポーカートリッジでした。

全体は薄い紙に包まれており、口径は11㎜、ボルトアクション銃から発射されサボットスラグ銃と同程度と言える弾速400m/s程度まで向上しました。紙は燃えて無くなります。
信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。シャスポー弾。
やがてシャスポー銃はカートリッジを金属薬莢化されたグラース銃となり、これを改良し国産化した物が村田13年式(1880)軍用銃でした。性能は先進諸国並でしたが、僅か4年後に無煙火薬が発明され、一気に旧式化した不幸な銃となりました。
信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。村田13年式軍用銃。
信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。村田猟銃。
狩猟用として有名な村田猟銃も軍用銃と並行して生産され、また旧式化した軍用銃もノーライフルの散弾仕様銃に改造払い下げ販売されました。

黒色火薬の村田猟銃は1965年頃まで使われましたが、やがて無煙火薬も使用可能な、紙薬莢の水平2連銃に活躍の場を奪われました。


ヨーロッパの銃は軍用銃として発達しましたが、アメリカでは民間用として違う形の銃が普及しました。最初のカートリッジは44ヘンリーのリムファイアー弾でした。実は銃も弾もS&Wが発明しました。
信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。ヘンリーライフル1860。
信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。ウインチェスター1866イエローボーイ。
そしてこれを使う銃をS&Wからウインチェスターが製造権を買取り、それがヘンリーライフル1860、更に先台が付き、随時弾が補充出来る様にしたのが、ウインチェスターイエローボーイ1866でした。

信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。
        ウインチェスター1873と同じ弾薬のコルトピースメーカー
これをセンターファイアー弾薬用に改良した銃が、ウインチェスター1873、そして軍用コルトSAA 6連発リボルバーをウインチェスター銃と同じ44-40弾としたのがピ-スメーカーです。

このコンビはアメリカ西部時代のベストセラー銃となりました。
同時にこのコンビは世界で最初の量産された金属薬莢式の連発銃となりました。

ウインチェスター銃の出現で全天候性と連射は手に入り、銃の夢の全てが解決した様に見えますが、この頃はまだ黒色火薬時代、しかも拳銃弾仕様ですから、弾速や威力は現用散弾銃のスラグ弾大きく下廻りました。

ハイパワーライフルの連射は5-2で紹介する大型弾薬を使うウインチェスター1886まで待つ必要があり、300m遠射は無煙火薬弾出現まで待つ必要がありました。

 2-5.ガトリング銃 M134。
航空用20㎜バルカン砲(100発/秒)を308弾仕様に小型化し発射速度もやや落とした物です。
1chouno銃で銃で308弾を67発/秒の発射速度で、装弾数は24000発、本銃なら長篠は2~3丁で完全制圧出来ます。
信長の3段撃ち。カートリッジ銃とバルカン銃。ガンシップに取り付けられたM134ガトリング銃。
これで撃ちまくれば、各人は複数被弾しますから殆どが死亡、戦闘部隊は完全消滅します。
これをガンシップと言う大型輸送機から複数で撃ちまくれば、隠れる所もなく、効果は更に抜群です。
ベトナム戦で実際に運用されましたが、携帯ミサイルで撃墜されてしまい、運用は先細りとなりました。





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Posted by little-ken  at 17:41 │銃と弾