2023年11月07日

巷の間違った理論 と 業界の陰謀。その1:銃の構えの基本は肩付け? 実射からの上達は知れている。

  銃の構えは肩付けから、これは間違いでした。
銃には大きな反動があり、正しく肩に付けて撃たないと大変な事になりました。
その正しい肩の位置は何の表示もありませんが、調度パッドプレートの大きさ分しかありません。

外にズレると肩の関節を痛める事になり、上にズレると鎖骨を骨折する恐れがありました。
ケンさんも未熟だった頃、出会い頭に急いで発砲、肩を痛めた事が数度ありました。

その頃のスナップショットと言う技術は、銃を肩に付けるや否やで撃つテクニックであり、何の目安もない正しいと思われる位置に肩付けし、頭を前進させ頬着けすると、目標を正しく照準している様になるまで、試行錯誤を続けて習得する物でした。

現実には完璧にはそうならないので、肩に銃を 付けてから構えて、照準を微調整してから発砲する事になる、これが旧スナップショットでした。


 新スナップショットは、ケンさんが考案した改良版のスナップショットです。
命中させる為の条件は、肩に正しく銃を着ける事ではなく、銃が正しく目標を向いている事です。
前提条件は正しく構えると、目が自動的に正しい位置に来る様に、頬当てを調整しておく事でした。

発砲の決断で1番最初に行動する内容は、体全体を最終発砲状態に移行する事であり、これと並行して、銃は左手をやや伸ばした状態で、銃身のリブを通して目標を指す様に指向します。

この時に銃を発砲しても、目標をすでに正しく向いていますから命中しますが、反動を上手く受けるには銃をホッペをかすめて真直ぐ肩に引き寄せてからの方が、上手く行きます。

しかし銃が肩に着くまで発砲を待つ必要はありません。肩に銃がショックで着くとブレますから、その前に撃った方が、より命中率が高く、より速く撃つ事が出来ます。

発砲すると銃が肩に着くより先に着弾し、反動で体がブレる前ですから、被弾状況をよく観察する事が出来ます。

散弾銃は鳥猟獣猟共通ですが、3粒被弾で即死撃墜出来る、ショットガン効果が使えます。
鳥の場合は3粒被弾と同時に動きが止まります。

従って3粒被弾し易いチョークと弾粒数ガ得られ易い選択が有効的です。獣の場合は被弾した箇所の毛が立ち、命中した事が確認出来ます。
肩に付けた後の発砲すると、反動で体がブレ、被弾状況は見れません。

旧タイプのスナップショットでは3工程の後、やや不完全な照準のままの発砲となります。肩に銃を付ける、頭が前進する、照準微調整の3工程となります。

新スナップショットでは、体が最終位置に移行しながら、銃を指向し、肩に引き寄せながらの発砲ですから、1.5行程弱で発砲となります。

新旧の比較は、新の方が0.5~数秒程速く撃てる事と、照準その物が最初から完了しており、命中率が格段に高いメリットがあります。また極自然な行動の組合せですから、習得するまでが遥かに短期間で済む事も大きなメリットです。


  銃の装填や安全装置の解除には時間を要する、時間は瞬時でした。
安全装置解除は大日本帝国系の銃を除いて、元々銃を構える行程との並行動作が可能で、また手動装填銃や自動銃でもワンタッチレバーが付いていれば、装填も並行動作が可能になります。

装填等の並行動作は多少の練習が必要ですが、新スナップショットの工程に並行的に取り入れる事が可能となり、装填や安全装置解除には、全く時間が掛からないと言う事になります。

別の時間を要すると思っているハンターは、その練習をせず、事前に装填&安全装置解除してしまいます。それが現状の銃の平均的取扱いになりますが、一触即発の状態の銃を携帯するので、暴発は時間の問題となり、誤射も起こり易くなります。

新取り扱い方では、装填と安全装置解除は、発砲の決断後に行うので暴発は有り得ず、直前まで安全を確認しているので誤射も激減します。


  銃を構えるには時間を要する、これも瞬時でした。
旧スナップショット系の考え方で、その練習もしなかった場合、銃を構えて照準すると言う工程にはかなりの時間を要し、その考え方と技量では咄嗟の出会いには間に合いません。

それで早目に銃を構えてしまいます。すると視野が極端に狭くなり周囲が見えなくなります。
発砲環境が当初のままであれば、それでも安全と言えますが、環境が変わった場合、安全確認不足状態で撃つ事になります。

新スナップショットであれば、発砲の決断と着弾は時間差が非常に僅かであり、その直前まで安全を確認する事が可能であり、安全境界が見えていますから、これを越えて撃つ事は無くなり、流れ弾事故も超激減します。

  射撃練習からの上達は低く、イメージトレーニングが有効でした。
銃に慣れる意味で射撃練習は必要ですが、一方で射撃には反動を伴い、その反動を上手く受け様として発砲直前に体が硬くなります。これをフリンチングと言いますが、そしてその結果、散弾銃の動的射撃では目標を追尾するスイングが止まってしまう、「引き止まり射撃」となります。

本来のリードは弾の飛行時間に獲物が移動する分だけ、前を撃てば良かった筈ですが、リードを本来の3倍にしないと命中しなくなります。

反動により引止まりが起こらない状態であれば、「スイング射撃」が可能となり、目標を一定リズムで、追い越す時に引き金を引けば、弾が出るまでのオーバースイング分がリードになり、獲物までの距離と移動速度に自動比例してくれます。

つまり毎回違うリード設定を意識する必要が無くなり、リードは自動調整となり、自動命中となります。しかし引止まり射撃では、引止まりに依り3倍大きくなったリードを毎回設定しなければ、命中させる事はかなり困難となります。

結果的にスイング射撃と、引止まり射撃の命中率は1桁以上の差が出ます。

ケンさんの射撃が巷のハンターより桁違いによく当たるのは、自動命中するスイング射撃を採用しているからに過ぎず、特別にケンさんの射撃技術が上手い訳ではありません。

次にライフル銃の静的精密照準では、体が発砲直前に硬くなる事により、照準が微妙にずれます。
このズレは全く対策をしなかった場合、50m先の40㎝角の的紙から外れてしまう程の大きなズレとなります。何の練習もしなければ、20m先の急所を狙う能力も怪しげになってしまうのです。

これは射撃練習をたくさんすれば、やがて多くのハンターは100mの急所が狙える腕前になりますが、その辺が限界となります。

しかし昨今の市販銃と市販弾薬には300mの急所を狙える能力があります。つまり動的の場合も静的の場合も、反動を伴う実射練習の成果には低い限界がある事を意味します。

射撃練習は反動を伴わない、イメージトレーニングに著しい効果があり、その成果確認に実射を行う事が有効です。ケンさんは交通事故で2年間実射が出来ず、イメージトレーニングを1年強続け、そして実射再開の日に、150mテーブル撃ち5発が12㎜ワンホールと言う結果を得ました。

つまり結果的に実射には反動を伴わないと体を騙す事に成功しましたので、銃だけに撃たせる事に成功し、ワンホール射撃が達成されたのです。

ワンホール射撃の精度は実戦には不要ですが、このフリンチング対策は、全ての射撃技術を著しく向上させ、その数年後には焦がれのライフル射撃の全ての項目を達成する事が出来、散弾銃に於いてもトラップ射撃連続64枚を達成出来ました。

散弾銃もライフル銃も、上達しない原因の全ては反動に依るフリンチングに原因があり、対策には実射を断ち、射撃には反動を伴わないと体を騙す、イメージトレーニングに著しい効果があります。


  銃と弾の相性はあり、相性の良い安い弾を選んで下さい。 
ライフルの狩猟銃は弾のメーカー等を変えると150mでMax10㎝程度弾着が変化します。
ライフル銃身は発射に伴うショックで激しく振動し、その銃口の振動は弾をバラ撒いてしまいます。

ケンさんが色々経験した範囲では、ルガーもレミントンもStdハンティングライフルでは弾薬メーカーを変えると弾着が変化し、相性の良い弾を探す事には意味がありました。

しかし重銃身のサコー75バーミンターにしました処、どの弾を撃っても弾着が変化する事は無くなりました。

銃身振動バラ撒き理論の最盛期には、ベテランライフルマンの証はハンドロード、実猟にも自作弾を持って来ました。

しかしスクールでは撃てないハンドロード欠陥弾によるトラブルを多数見ました。
ハンドロード弾は撃てない欠陥のある可能性が、2桁以上高く、実猟には絶対にメーカー弾です。




同じカテゴリー(ハンティング)の記事画像
50年間で分かった事、その5:スコープ専用銃のスナップショットは画期的だった。
50年間で分かった事、その4:ショットガン効果。
50年間で分かった事、その3、マグナム効果は皆無だった。
50年間で分かった事、その1。
白糠のメス特別解禁。1994年。
新射撃法のメリット。
同じカテゴリー(ハンティング)の記事
 50年間で分かった事、その5:スコープ専用銃のスナップショットは画期的だった。 (2024-05-07 17:30)
 50年間で分かった事、その4:ショットガン効果。 (2024-05-05 09:36)
 50年間で分かった事、その3、マグナム効果は皆無だった。 (2024-05-02 09:58)
 50年間で分かった事、その1。 (2024-04-22 17:19)
 50年間で分かった事。 (2024-04-20 17:31)
 白糠のメス特別解禁。1994年。 (2024-04-14 08:46)

Posted by little-ken  at 14:41 │ハンティング銃と弾