2024年02月12日

エゾ鹿仕様の銃、ライフル銃の憧れのテーマ。狩猟にはマガジン不要。

  エゾ鹿用の銃の仕様。
主流の流し猟を主体に考えますと、ライフル銃の狩猟には次の事が言えました。
走る鹿を狙う事は特殊な射撃技術を持たない限り無意味でした。

また7項の様に単発運用をしましても、捕獲率は低下しない事が立証され、ならば連発機構は不要と言え、従ってマガジンも自動銃も不要となりました。

車に乗っている時は銃にはカバー、マガジンにも弾を入れられません。鹿を見付けたらマガジンに弾を1発入れ、装填し照準して撃つ、これがエゾ鹿猟の基本になります。

つまり上から1発入れるのが主体ですから、マガジンは固定式でも着脱式でも良く、必要なのは弾を入れ易い複列式であり、エジェクションポートの大きい事です。
エゾ鹿仕様の銃、ライフル銃の憧れのテーマ。狩猟にはマガジン不要。エゾ鹿仕様の銃、ライフル銃の憧れのテーマ。狩猟にはマガジン不要。
   エジェクションポートが小さいサコーティッカ    単列マガジンのサコーティッカ

単列式でマガジンに弾を完全に入れないと、上手く装填出来ない銃は非常に使い難く、エジェクションポートが小さい銃も同様になります。

他の狩猟方法をする人は多少必要な仕様が変わるかも知れませんが、流し猟仕様はあらゆる狩猟に使えます。反対側は使い難い銃となります。

サボットスラグ銃では装弾の寸法及び形状から殆どが単列マガジンであり、サコ―75等に比べれば使い難いのですが、現状の法律では10年が過ぎるまでは、コレしかエゾ鹿まで弾が届く銃はなく、これを使い熟す以外に方法はありません。

 エゾ鹿用の銃は、口径308・スコープマウント直付けのスコープ専用銃・複列マガジン・全長105㎝程度、軽量短縮化されたバーミンターが最良だと思われます。

エゾ鹿猟に限らず、1発撃てば逃げるに決まっており、静止で倒せない走る鹿に命中する筈がなく、静的と動的は命中させる為の理論が違い、ダメ元のマグレヒットの可能性はありません。


  狩猟にはマガジンが不要でした。
スクール初期には装填や安全解除のタイミング、更にはマガジンの使用も全て個人任せでした。
その結果、鹿を見付けると早々に装填&安全解除、異常興奮状態で急いで車を降り様と、時に暴発が起こりました。

又1発撃つと無条件で次弾装填、勿論安全解除状態であり、失中或いは捕獲直後の異常興奮状態&脱砲未確認で車に乗ろうとするので、ここでも時に暴発が起こりました。

ランニング射撃技術があれば、それを目的とするマガジン使用の意味がありますが、ランニング射撃能力が無ければ、撃っても射撃理論が違う為、ダメ元射撃にもなりません。

マガジン使用の最大の目的は連射ですが、特殊な技術が無ければ、只々危ないだけなのです。
早期装填や安全解除も単に危ないだけで無意味、スク―ルでは2年に1回程度の暴発がありました。

そこで鹿を見付けても、装填や安全解除はガイドの指示があるまで行ってはいけない事にしました。
勿論マガジン使用は無意味ですから禁止、完全単発運用としました。結果から効果は抜群でした。

この手法により、暴発は皆無となりました。では捕獲数や命中率の変化はあったのか?
生徒に351頭を捕獲させた結果から申しますと、画期的と言う程ではありませんが、明らかに命中率が上がり、良く獲れる様になりました。
  
当局側定義によれば、マガジンの無い銃は射撃銃、マガジン付の銃が狩猟銃と言う事でしたが、狩猟にマガジンは不要だったのです。

単発運用は半矢時2弾目発砲が数秒遅れますが、それが故に不利になった事は皆無、これらの結果通常のエゾ鹿猟には「マガジンは不要」である事が立証出来ました。

連射技術を持たない通常のハンターは「初弾必中に賭ける」以外に捕獲出来る方法はありません。

  ライフル銃の憧れのテーマ。
ライフル銃の憧れのテーマは、ワンホール射撃・遠射・そしてランニング射撃です。
そしてそれを阻止している原因は「フリンチング」です。

これさえ乗り越えられれば夢は簡単に達成可能です。またこの話を抜きにして「栄光」は有り得ません。どのテーマで話を進めても、最後にこの話になってしまう理由は、「誰もがその3つの憧れ射撃」を達成出来る様になって欲しいと言う、「ケンさんの願い」からです。

「スナップショット」はやる気だけあれば、誰にでも数カ月の練習で、すぐに出来る様になりますが、それは新しい技術を覚えれば良いからです。

「スナップショット」をマスターすれば、数秒~10数秒早く撃て、全ての場面で不利になる事は1つもなく、未装填銃の運用は安全性も抜群に向上、捕獲率は抜群に向上、メリットは無限と言えます。しかし寂しい事にこれすら誰もやろうとはしません。

フリンチングは体に起こる「反動に身構える自衛反応」ですから、「銃の発射には反動を伴わない」と 体を騙す以外に方法がなく、実射の停止とイメージトレーニング併用で長期1年強を要します。

しかしそれさえマスターすれば、銃と弾には元々それが出来る性能があり、「ワンホール」は自然に達成され、それに自信が付けば「遠射」は落差補正若干だけですから、達成は時間の問題となります。

「フリンチング」が無くなれば、「引き止まり」も自然に無くなり、リード自動調整の「スイング射撃」も多少のイメージトレーニングで達成が可能となり、これはショットガンもライフルも完全に共通です。

実戦の最大命中率は1羽或いは1頭をゲットするのに、必要な弾数は両銃共に1.4発でした。撃てば胴体ヒットが当たり前、70%が急所直撃であり、ランニング「5発5中」も自然に達成されました。

50年近く前、まだケンさんが「引き止まり射撃」だった頃、カモの遠射は「とんでもない程大きなリード」を取った時に初めて命中しました。それは数mと思っていた3倍以上のリードでした。

しかし「スイング射撃」をマスターすると、基本分リードは自動調整で考える必要が無くなり、弾速途中低下分の「追加リード」は「チョイ前」の程度、追い越してチョイ過ぎで引き金を引けば命中しました。

「何時かはリトルケンを超えたい」スクールのU生徒は、「300m遠射とランニング射撃」に於いてすでに入口にまで達しており、更に「迫力負け」は完全に克服しており、「現在フリンチング対策」に挑戦中、間もなく良い結果が出せる事でしょう。

昨今の市販銃も市販弾も、且つて我々がその昔に思っていたよりも遥かに高精度となりました。
そして散弾には「ショットガン効果に依る3粒被弾」で即倒、或いは撃墜となる特殊効果がある事が分かりました。ライフル銃にも「ナミビアポイント」と言う「即倒率100%」の急所が判明しました。

「新スナップショット」は西部劇並早撃ちながら急所を狙って撃て、「150mアバウト射撃」と併用すれば、照準時間は1/10になりました。「焦り射撃」は命中率の低下ではなく「殆どが失中」でした。
もう何時逃げるのを心配する「焦り射撃」は不要となりました。

300mは「全依託射撃」をマスターすれば、外れ様がない射撃になりました。また全依託射撃は手持ち射撃より弾着が上になり、落差補正をしなくても当たる様になる事が分かりました。

これらの達成は「フリンチング」対策を完了すれば、銃と弾とスコープは「市販普及クラス」で十分達成させられる事も分かりました。

狩猟はWW2大戦後の銃器業界の不況対策として「銃器業界に依り」1945年頃に「狩猟の普及」が図られました。ライフル銃の大物猟がメインであり、その頂点にアフリカ猟とアラスカ猟がありました。

そしてこれら「ホットマグナム」の普及が図られました。特にアフリカ猟はその傾向が強く、水平2連ライフル銃をハンターの命を託す、絶対に作動不良がない最高のライフル銃として神話化されました。

更にマグナム銃有利思想は一般狩猟にも及び、今一つ正確な急所ヒットが出来ない事が多い一般ハンターに、業界はこれを銃と弾の精度不足&パワー不足とし、更に「新型高速口径」の弾薬と銃を、或いは高精度な「カスタム銃」や「ハイパワーマグナム銃」を売付け様としました。

日本にも「狩猟ブーム」は1955年頃伝わり、日本では1960年鳥猟用の頃水平2連銃、更に1970年頃自動散弾銃がバカ売れしました。

そして散弾銃普及が伸び悩んだ1980年頃、「銃器販売業界」に依って「ライフル銃」と「エゾ鹿猟」の普及が企画されました。

1990~95年頃がそのピークとなり、」本州から3000人のハンターが遠征しました。
ケンさんも1993年にエゾ鹿猟を始めました。

当時北海道のハンターは7000人、計1万人のハンターによって2万頭の鹿が捕獲され、平均では1人当たり2頭ですが、未熟な本州ハンターの短期出猟でこれを満たせる筈がありません。90%以上のハンターは手ブラ帰還、2005年頃から出猟者は獲れないので減少して行きました。

2000年頃になりますと、銅弾規制で1時的に命中し難く、倒れ難くなったとされていますが、その様な事は無く、普及市販銃と市販安売り弾薬には十分なパワーと精度がありました。

ワンホール射撃が可能である事をケンさんは立証出来、「カスタム銃不要論」に終止符を打つ事が出来ました。

エゾ鹿ではしばしば命中しても倒れるまで数十秒以上を走り、追跡し切れない事も多く、パワー不足を疑った事もありましたが、パワー1.4倍マグナムでも全く同じ傾向でした。

結局は即倒率100%の「ナミビアポイント」の急所が開拓され、マグナム神話に終止符を打つ事が出来ました。

結局の所、「良く当たる筈のカスタム銃」も「良く倒れる筈のマグナム銃」も「何かと有利な筈の新型口径の銃」も、全てが「業界の陰謀」でした。

昔の市販銃は余り高精度ではありませんが、2000年以降の市販銃重銃身であれば、ワンホール射撃が可能であり、それ以上の高精度は実戦には不要、従って「カスタム銃は完全に不要」と言えました。

308をStdカートリッジとしていますが、この2倍~半分のパワーであっても、急所に正しくヒットすれば即倒、結局は「ショットガン効果」の「3粒被弾撃墜」も「パワーに概ね無関係」であった様に、「ライフル弾即倒」も「ナミビアポイント」を正しくヒットすれば、「パワーに概ね無関係」だったと言えました。





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Posted by little-ken  at 10:11 │ハンティング銃と弾