2024年01月24日

ヒグマハンターを目指す人が増えて来ました。

  「ヒグマに立ち向かうハンターの世界に異変」
先日ネットのニュースでこんなのを見付けました。
(ネットニュース)北海道で狩猟免許取得を目指す若者が増加して来たそうです。しかしヒグマ撃ちになるには、険しい道のり「5年10年は経験を積む必要」とニュースでも言っています。

2023年、北海道ではヒグマの目撃や捕獲件数が過去最多となりました。人身事故は8件、合わせて10人が死傷し、またエゾ鹿による農作物の被害額も深刻で、約48億円(2022年度)となりました。

一方駆除ハンターは、どんどん高齢化が進み、緊急時の出動に支障が出る事態となって来ました。

ヒグマ被害が深刻化する北海道とハンター不足の北海道猟友会によると、北海道内のハンター登録者数は年々減り続け、今や4700人、ピーク時の1978年に比べ、2023年は約4分の1にまで減少し、ハンターの半数が60歳以上と、高齢化も深刻な問題となっています。

 狩猟免許の受験者が増加? しているそうなのです。なり手不足が続いていたハンターでしたが、実は北海道の狩猟免許試験の受験者数が3年程前から増加傾向に転じて来たそうです。

 何故今? 狩猟免許取得をめざす若者が増加 しているのでしょうか。受験会場を覗きますと、以前は多かった高齢者に代り、今は20~40代の若い世代も目立つ様になりました。

受験者数が2019年は800人から2023年は1276人と、過去5年で最も多い人数となったそうです。若い受験者にハンターを目指す理由を聞いてみますと、下記の様な答えが返って来ました。

普段はIT会社に勤務していると言う男性(26)は元々釣りやキャンプ等アウトドアが趣味で、大阪から札幌に転勤した事で、北海道の獣害事情を知り、増過ぎた動物を間引きする生態系維持をしたいと語り、札幌市在住の女性(35)は、狩猟免許を持つ父親(65)と一緒に猟をしたいと語りました。

大学に通う女性(21)は知合いの農家が自ら狩猟免許を取得し獣害対策をしているのを見て、狩猟に興味を持ったと言う事でした。測量や地質調査に従事する男性(59)は、仕事で山に入る際、護衛を頼むハンターが見つからず、自分で身を守る為に狩猟免許の取得を目指したと言う事でした。


(ケンさん書き込み)これらは1時的なブームであり、銃があればヒグマからの襲撃を、自分で身を守れると言える程、狩猟は甘くないのです。

過去の例からすれば、銃は大きな反動で命中せず、ハンターを避ける行動を学習済のエゾ鹿には100m以内で出会えず、捕獲は困難を極めます。

3年未満撤退が必須、10人中の9人は銃を辞めてしまう事でしょう。
片手間でやる趣味のハンティングでは、エゾ鹿猟が限界で、ヒグマと勝負出来るハンターになれる可能性は概ねゼロ%です。

狩猟も射撃もかなり本腰を入れ、新しい能力を開拓して自らの身に付けなければ、ヒグマと勝負出来るハンターになれません。仮にハンターとして落ちこぼれなかったとしても、生態系維持に貢献出来る可能性は誤差範囲と言えます。

次の例はもう少しマシな例です。
ヒグマハンターを目指す人が増えて来ました。ハンター歴5年道上綾子さん
ハンター歴5年の道上綾子さん(33写真右)は、農業被害の対策として発足した「ボランティア駆除隊」に所属しており、普段はテレビカメラマンの仕事をこなしながら、早朝から「駆除隊」の活動にも参加しており、目指すは「ヒグマ撃ち」何れは「札幌市ヒグマ防除隊」に入りたいそうです。

しかし危険と隣合わせのヒグマと対峙するハンターには、かなりの経験が必要であり、北海道猟友会札幌支部の奥田支部長は、ハンター志望者の増加を歓迎しつつも、実際にエゾ鹿を駆除する為にも、かなりの“経験”が必要だと強調し、ヒグマハンターはその比ではないとしています。

試験を受けてすぐハンターになれるのではなく、片手間ではエゾ鹿狩猟者でも1人前になるには、長い時間と豊富な経験が必要なのです。ヒグマハンターには途方もない程の経験を要します。


ハンター増加はケンさんに取っても非常に嬉しい事ですが、過去には新人達も、銃は思った様に命中せず、獲物には出会えず、80%以上が3年以内に1度も捕獲を経験する事なく、銃を辞めるのが普通です。仮に生き残っても5年程度でなれるのは、余り獲れないエゾ鹿猟ハンターまでです。

地元駆除に参加しても、ヒグマ経験は檻に入ったヒグマの止め刺し程度までしか経験出来ません。
現実のヒグマの駆除は90%が箱罠、箱罠止め刺し専門ではヒグマハンターとは言えません。

ヒグマ猟のプロハンターでなければ、ヒグマと対等対戦出来るハンターは育てる事は出来ません。
しかし、実はそれが出来るハンターは次項の様に概ね皆無なのです。

本当のヒグマ勝負は非常に厳しい物です。男女同権は認めますが、男性でもヒグマ駆除ハンターに適しているかどうかは、次項でも紹介している様に余りにも酷な条件により低率です。

甘えの抜けない女性がこれを達成するとは思えず、写真手前の女性がそうなれる可能性は無いと言い切れます。

  ハンターのヒグマ事故内容とその原因。
過去60年間にハンターがヒグマ事故に会ったのは46件であり、16人が死亡、35人が負傷しています。死亡者と負傷者合計は51件、計算が合わない原因は1度に複数がやられた事によります。

1964白滝の事故、2005穂別の事故、2011遠軽の事故では、ハンター2名共が負傷しました。2006浜中の事故では、何とハンター2名共が死亡しています。銃は持っていても役に立たないのです。

どの事故もそうですが、ヒグマの1撃で2名が同時に負傷したり殺される事は絶対にありません。

2022滝上では山田氏の負傷事故がありましたが、恐らくこの時も当人には数秒間があったと思われますが、何も出来ない内にやられてしまいました。山田氏の近くにいたもう1人には更に時間があった筈ですが、何も出来ませんでした。他の事故も多分類似と思われます。

山田氏も捕獲経験100頭以上のベテランですが、反撃を受けたのは初めてだったそうです。
ヒグマ100頭級捕獲を誇る昨今の名人達も、捕獲経験90%は檻に入ったヒグマの止め刺しでした。

100頭の捕獲名人も絶対に反撃しないヒグマの多数捕獲経験者に過ぎなかったのです。
銃に依る捕獲時でも返り討ちに会う確率は僅か1%程度と思われ、本当に対等に対戦出来るヒグマハンターは、概ね皆無なのです。

行政はヒグマとの共存方法の模索と共に、このヒグマに対し「迫力負け」「恐怖負け」しない、本当にヒグマと対等に対戦出来るハンターの育成をしなければなりませんが、従来の射撃方法では銃を肩に着けてから狙う為、発砲まで1~2秒を要し、咄嗟の場合には残念ながら殆どが間に合いません。

恐怖負け」で何も出来なくなったのが第1原因、「スナップショット」が出来なかったのが第2原因なのです。

ケンさんは2014年15mでヒグマ280㎏に鉢合わせしました。
銃はマガジンに弾が入っていますが、未装填であり安全装置が掛かっていました。

自ら考案した銃を向けるや否や撃てる「新スナップショット」で、装填&安全解除、西部劇並スナップショットは急所ヒットしました。

ヒグマは逃げ様としましたが、弾に弱いヒグマは5mで倒れ、更に数秒後には動かなくなりました。

「恐怖負け」に陥る事なく、上手く対処出来た事を誇りに思いますが、更にデカいヒグマに、更なる近距離で出会った時も、上手く機能するかに付きましては自信ありません。
ヒグマハンターを目指す人が増えて来ました。
尚、適当なサイズの縮小写真に向け、色々な距離から速やかに急所に照準し引き金を引く、素振りの「迫力負け」「恐怖負け」対策のイメージトレーニングの積み上げは非常に有効でした。

しかしケンさんがヒグマ捜索時の護衛係をすれば、2人が何もしないでやられてしまう事は有り得ないだろうと思います。スコープ専用銃で「新スナップショット」をマスターすれば、あわよくば返り討ちを全面的に防止出来ると思われますが、少なくとも従来より必ず善戦出来ると思われます。

スナップショットは現在見えている映像は実体を伴なっていない虚像であり、それを狙い込んではなりません。銃は実際に弾が出る頃の、少し未来位置に向けて、瞬時に撃たないと、命中しません。

完全立ち止まる鹿と違って、ヒグマは動いている事が多く、僅かでも動いていれば、しばしば虚像と実体は1m強離れており、必ず失中します。

通常のライフル射撃は静止時に限られており、この時は実体を伴わない「虚像」と実体は同位置にあり、これは特例射撃です。

「新スナップショット」は発砲の決断と同時に、体を最終発砲状態に移行させ、同時に目標を銃口で正しく指向し、ホッペをかすめて銃を肩に引き寄せ、肩に銃が着くより前に確実に急所を撃ち抜く事が出来る新手法です。

心の側の「迫力・恐怖負け対策」と併用出来れば、僅か数カ月の練習で西部劇早撃ち並に撃てる、ヒグマハンターには無くてはならない、非常に心強い射撃方法と言えます。

また銃を正しく目標に指向して、正しく速く構えられる「スナップショット」は、数秒間の時間を稼ぎ出し、射撃の基本と言え、全ての場面でプラスとなります。

これが出来れば、通常エゾ鹿勝負に於いても、早くしないと逃げられる焦り射撃から決別出来ます。
焦り射撃の相場は失中と決まっており、従って焦りを決別出来れば捕獲成功率は格段に向上します。

ケンさんはお陰様でエゾ鹿の超大物以上33頭の捕獲と、ヒグマ6頭の捕獲が出来ましたのは、この「イメージトレーニング」と、「スナップショット」のお陰でした。

「スナップショット」が完全に出来る様になりますと、やがてランニング射撃も可能になって来ます。
未熟な頃から、ランニング射撃は必ず命中すると信じておりましたが、その即倒率はそれ程高くはなく、初期には1頭の捕獲には10発前後を要すると思っておりました。

しかし、実際は2007年1月には50頭を捕獲するのに要した弾は70発、この5日間に3度の5発5中を体験出来ました。

そしてこれらを計算すると、70%は150m先を走るエゾ鹿の急所直撃をしており、1頭捕獲に要する弾数は1.4発となりました。

150m射撃は静止状態でもブレで高難度ですが、スイング中はジャイロ効果で安定しており、追い越す時に引き金を引くだけの、リード調整不要の「スイング射撃」は予想外によく当たりました。

即倒率70%の「スナップスイング射撃」は反動に依る「フリンチング」を排除しなければ完成出来ず、「フリンチング」を排除出来れば、「ワンホール射撃」も達成可能となります。

共に「反動」に条件反射で体が反応してしまう事が主原因であり、実射練習からは絶対に2つの「夢の射撃」は達成出来ません。






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Posted by little-ken  at 06:10 │ハンティング銃と弾