リトルケンのチャレンジ

２０２３.５.２５.近所の老婦人２名をナイフで刺殺、駆付けた警官２名を愛用の猟銃で射殺しました。本名：青木政憲(３１歳)、大学中退、自衛隊も中退、猟友会も入会脱会を繰り返し、形だけ長野県中野市で父親の経営する「まさのり果樹園」に勤務していた様ですが、引籠りのスネかじりだった様です。父親は市議会議長を務める地元の名士でした。

彼はケンさんの開講するハンティングスクール２０１９年解禁猟の回収人募集に申込んで来ました。彼は果樹園に勤務しており、ブドウがメイン、１１月は暇なのだそうで、これはエゾ鹿猟には抜群に好都合、回収人を通してエゾ鹿猟の勉強をし、近未来的にはエゾ鹿猟のガイドをやりたい、将来はライフル銃(要経験１０年)を取得し、エゾ鹿猟を堪能したいのだそうです。

銃は２０１５年入手、２０１９年時点で、空気銃、クレー射撃銃、狩猟用にスライドアクションのレミントン８７０を所持していました。スラグ射撃は何度も行っていた様で１００ｍで３０㎝と言っており、実際の狩猟経験はゼロと言っていました。射撃も狩猟も余り行ってない様な感じでした。

サボットスラグはエゾ鹿猟の為に購入したのですが、どうせライフル銃までの繋ぎだから中古で良いと指導しましたが、妙にやる気を出して２０１９年に新銃を購入しました。また同時にケンさんの２２才のランクルも２００万円で買いたいと言い、異常なやる気を見せました。

回収人は日当も無料だが、教習料も不要、ガイドのやり方を特別に教えるならば、レッスン料は３年で６０万円、実現するには難しハードルを多数超えなくてはならず、色々な話をしたい、又教えたいが、やる気が本物でない男に話すのもアホらしい、やる気が本物である事を示す為、取り敢えず１０万円を前金で送りなさいとした所、送金して来ました。もちろん預り金ですから、支払いの１部になる事は説明しました。１０万円はこの６０万円の１部としたいとの返答がありました。

ガイドの技量はケンさんもそうでしたが、最初の技量が低い事は特に問題ありません。しかしガイドをしてお金を戴くには、鹿との出会いが必要です。しかし鹿との出会いを得る事は、地元ベテランでも８０％以上が詐欺ガイドである事からも容易ではありません。そうなれる日が来るまで相当な期間を頑張らなくてはなりませんが、この男は話を進める過程で物事が分かっておらず、頑張れない様に思えました。

勿論ケンさんのレベルになるにはそれなりの時間とセンスを要しますが、取り敢えず目標は毎日１度以上の中型オスとの出会いです。因みにケンさんは北海道ダントツの１日５回の出会いが可能です。

毎日１回までは努力を続ければ誰でもなれると思いますが、青木は物事を希望的に考え過ぎ、そう行かない事が分かると、すぐに諦めてしまうそこらのダメな輩に見えました。

何の技量もなしに１日６万円が貰えると思っていたらしく、ガイドの難しさをコンコンと説明、１日６万円も５回の鹿との出会いが前提であり、出会いが１回しかない様では１日２万円にしかならず、ケンさんも初期には２万円でやっていました。

そんな事と技量が上がらなければ儲からない事を説明した処、突然辞めますと言い出しました。預り金は勝手に辞める場合は返す必要は無いのですが、面倒を避ける為、１０万円は返し、青木との続ながりは切れました。

青木との関わりは２０１９年の話でした。その後４年で何があったかは知りませんが、何もせずに引籠りを続ければ、世間が良く言う筈もありません。
銃や狩猟が好きな人に変人はいても、悪い奴はいないと言うのがケンさんの持論でしたが、何時の間にか人間に取ってやっても良い事と良くない事の、分別も出来なくなってしまった様でした。

スクールの教え方は欠点をズバズバ指摘し、よく考えろですから、悪口を言われた位で近隣住民を刺殺する男なら、頭に来て講師を射殺するかも知れず、危ない所でした。とんでもない奴と関わりそうになりました。

犯行に使われたのはハーフライフルだったとの報道がありました。また多くの報道がライフル銃と言ってますが、彼はまだ所持に必要な経験１０年を満たしておらず、１部にライフル又は散弾銃以外の銃としていましたから、サボットスラグ銃です。