2022年12月01日

ランクル300の良い点と悪い点。

ランクルは1951年自衛隊向け、トヨタジ-プの競作から始まります。ランクルの型式、例えばFJ-80は、F型エンジンを積んだ、ジープタイプの車と言う意味であり、80がそのボデーの型式を示します。
ランクルはトヨタ車で最も長い歴史があり、1955年の20系の量産から始まり、2019年生産台数累計1000万台を超え、歴史遺産車に指定されました。今も昔も90%以上が輸出です。
ランクル300の良い点と悪い点。
ランクル300の良い点と悪い点。
1955年三菱クレームでトヨタジープはランドクルーザーとなりました。当時輸出の日本製品は安かろう悪かろうの代名詞でしたが、ランクルは当初から世界で認められ、最初に評価された日本の工業製品となりました。1974年ディーゼルエンジン85hpを追加、ランクルとの相性が良く、丈夫で省燃費、世界のランドクルーザーの出発点はこの時でした。2021年に300系は3.6倍の309hpとなりました。

ライバル日産サファリはランクルの10%以下しか売れず、2007年とうとう国内販売を中止しました。1982年パジェロがデビュー、手が付けられない程の爆売れでいた。

1985年パジェロ独走に待ったを掛けるべく、プラド系が誕生、2000年頃にはパジェロの息の根を概ね止め、今ではランクルの3本柱の立派な1に育ちました。一世を風靡したパジェロは2019年製造を終了し、工場が閉鎖されました。

ランドクルーザー300、ケンさんはランドクルーザー300発表の2ヶ月前、2021年5月にGRディーゼルの事前申し込みをし、納車は9か月間待たされ、2022年2月でした。支払った総額は900万円弱でした。

10ヶ月間に9000㎞余を走りました。その結果、良い点もかなりあるのですが、期待していた車と違う事が分かり、2022年11月に売却し、売却価格には大きなプレミアムが付き、差額はラブ4が買える価格に近付きました。
ランクル300の何が優れていて、何が優れていなかったのか、まとめたいと思います。

ランクル300の国内販売分は総生産台数の10%弱であり、事前申し込み分だけで、国内販売分の4年分を超え、事前申込組も中期以後の人は未だ納期の見通しすら立たない状態であり、受注は停止されています。

納期は4~5年が見込まれており、即納可能な国内中古車の価格には非常に大きなプレミアムが付き、1年未満の中古販売店頭価格は1450~1500万円でした。
長納期4年を回避出来る即納中古車には大きなプレミアムが付くと思われていましたが、想像を遙かに超えておりました。

メーカーも生産終了が近い車に、大きな設備投資する筈もなく、国内納期見通しは改善する事は無いと思われ、新同即納中古車のプレミアムは今後更に大きくなる方向と思われます。
世界的な車の流れで、エンジン車は1935年前後、遅くとも1940年には生産が終わります。
ランクル300は恐らく最後のエンジン車となり、その頃には更に大きなプレミアムが付くと思われます。

ランクル300が無くなり、次の車をデーラーに買いに行きましたが、プラドもハイラックスWキャブもモデルチェンジを控え受注停止状態~ハイブリッド4WD車で納期2年以上、買える車は皆無状態でした。

ラブ4のガソリン車に、上から見た映像が表示される、パノラミックビューモニター無ならば、唯一納期7ヶ月と言うがあり、これを注文しながら、来秋発表予定のランクルプラド180型の事前注文をして来ました。しかし新型プラドはどう転んでも、現在からすれば納期2年以上と思われます。


 ランクル300の優れていた点。

1.圧倒的な高出力:ランクル300の前に200系の国内仕様にはディーゼルの設定が無く、ランクル 100型ディーゼルを22年間の20万㎞弱の運用をしました。ランクル100は196hp、これに対しランクル300は309hpと圧倒的なハイパワーで素晴らしい加速でした。登坂車線上でもツインターボ 1段目でも平地と変わりない加速をし、更に2段目ターボ作動後は過去に体験した事が無い程の強烈な加速となりました。

2.燃費:圧倒的ではありませんが、ランクル100の9.5㎞/㍑から10.5㎞/㍑に向上しました。
3.コーナリング:スタビライザやショックアブソーバや駆動系の総合制御で、従来感覚で言えばオーバー速度でコーナーに飛び込んでも駆動を緩め、内側のブレーキを作動させ、ロールする事無く、膨らむ事のないコーナリングが出来ました。これも凄いと思います。

4.レーダークルーズ:他社の物より優れており、安定した追尾が可能であり、また前車接近時にも不安感を起こさない様な静かなフィーリングで追尾に入ります。
また山道でも前者を見失う事なく、安定した追尾をしてくれました。

5.オートドライブ:コーナーリングがきつくなると、自動的に速度を抑え気味となり、オーナリング中は 速度が低下しても再加速する事なく、直線になるとまた速度を回復してくれました。
6.ブレーキパッド:張り付きが無く、何時も静かでしっかりした、それでいながらショックの無い制動を掛けてくれました。流石のハイテクブレーキでした。

7.路面ノイズ:遮音性能は抜群でした。他メーカーの車両に乗ると実感出来ます。
8.TRC:季節外れの大雪に会い、滑り易い雪道の急坂林道の登坂を行いましたが、TRCは抜群に上手く作動し、ズルズルする事なく、安定した駆動で登り切る事が出来ました。

  ランクル300の良くなかった点。
1.車体サイズがランクル100と変わりなく、一方でセカンドシートは厚く大きくなり、その結果として 荷室が狭くなり、畳んだ時も天井までのクリアランスが小さくなりました。
2.また同様にセカンドシート足元も床下機器の関係か非常に狭くなり、何も置けなくなりました。これらの結果、内部スペースはかなり格下のラブ4や、カローラワゴンや軽自動車ハイトワゴン  以下となってしまいました。1項と合わせ、これが我慢出来ない要因その1です。

3.スペース問題として、ロングではなく、スーパーロングハイルーフが欲しかったです。
4.フロントピラーは太く、またサイドウインドウ位置も下がり、左前上方及び左側上方の視界がかなり低下、真横水平が見えないドライブが楽しくなくなりました。これが我慢出来ない要因その2です。

5.エンジン音自体はかなり静かなのですが、加速時の燃焼音が大きく煩いと思いました。
6.山道ではエンジンブレーキを多用する為、マニュアル変速をしますが、この時にもオートクルーズが効いて欲しかった。

7.乗り心地が非常に硬く、1時間でケツが痛くなり、疲労が溜まりました。
ランクル100時は非常に乗り心地が良く、そろそろ次のパーキングで休憩しようかと予定しても、その必要性を余り感じなく、しばしば通り過ぎてしまいましたが、ランクル300は1度も通り過ぎる事はありませんでした。これが我慢出来ない要因その3です。

8.路面ねじれが反転した時の直進性が、ランクル100に比べ、かなり劣りました。
9.初期の過渡的な物と思いますが、ボンネット元部のフェンダーとの隙間がかなり不揃いでした。
10.ヒッチメンバーの構造とカバーは良いアイデアですが、カバーは非常に外し難い構造でした。
11.サイドミラーがかなり後方にあり、見難かったです。
12.ロードサインアシストは速度制限以外にも表示して欲しいと思います。

13.色々役に立たない過剰装備が多く、ランクル100にハイパワーエンジンと10速ATとレーダー  クルーズと、運転支援や駆動支援装置や安全装置を追加した様な車が欲しかったです。
14.荷室が短い不満に対してはランドローバーの様に、300㎜長いモデルを追加して欲しかったです。

15.ARBカンガルーバンパーと、電動ウインチを付けたかったのですが、各種センサーの関係が  確認する事が出来ず、取り付けを見送りました。(過去4回鹿と衝突している)


以上がランクル300の運用日記でした。5年待ちのランクル300に乗れて良かったと思います。
取り敢えず悪性リンパ腫で命が尽きなければ、注文したラブ4が来るまで、1年弱は色々レンタカーで試し乗り、新型の180プラドが来るまで数年は、ラブ4に乗るつもりですが、マツダCX-80にも魅力を感じています。またその間にハイエース300の4WD、或いはハイラックスにスーパーロングバンサーフが国内販売されれば、また考えたいと思います。
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 と言う事で、1980年から続いた、ランクルとの長い付合いは2022年で一旦終わりました。
 命が続けば、また次期プラドで再開です。
  








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Posted by little-ken  at 09:51 │ハンティングカー