2013年08月12日

技能講習終了証明書

技能講習終了証明書技能講習終了証明書
               左:ライフル銃以外の銃(散弾銃)、右:ライフル銃、

取得するまでの価格。
Minは直接の印紙代12300円、これに弾薬代(ライフル20~30発、クレー25~50発)
筆者は両者とも1発受験で事前練習すら無しに行きましたのでこの額面通りです。しかし本当に練習無しかと言えばそうではありません。
クレー射撃は4月と5月の猟友会の親善射撃大会に参加、それぞれ15発ゲームを3回ずつ行いました。
またライフル射撃はナミビア猟に行く前の5月に2回各々20発の射撃をしております。
またどちらの銃も技能講習の前1週間に渡り素振りの練習をしています。

散弾銃の場合は事前練習に2万円前後を掛ければまず大丈夫です。
これは合格基準が異常とも思えるほど低いので数回のクレー射撃を行っておけば殆どの人は大丈夫でしょう。合格ラインはスキートが25枚中の3枚以上、トラップは同2枚以上です。

事前練習は追い打ち無しの25発ゲームを4回もすればまず大丈夫でしょうから約1万円の練習代、これに近くで模擬技能講習をやってくれる所があればそれも受験して更に1万円、合計で2万円もあれば95%以上の人は合格出来ると思います。
模擬技能講習をやっていない地域に付きましては銃砲店に相談してみて下さい。

実射は15mトラップ、5mトラップ、そしてスキートの3種から選ぶ事が出来ますが、会場に行ってから選べるのではなく、事前予約をする時に希望の実射種目がコースになっている日を選んで予約する事になります。

トラップは正面だけではありませんが左右15度以内のイージーコースばかりです。
スキートはフィールドスキートになり、飛行コースは一定ではありませんが範囲は広くなく難しくはありません。スキートでも肩付けフォームからのスタートはOKで、追い打ちやダブルはなく、難しい3~5番及び8番射台からの射撃はありません。

交換チョーク式の場合は好きなチョークを取り付けられます。
スラグ専用銃の方は射撃距離の短いスキートが有利です。もちろんスコープ付きのままでもOKです。
スラグ専用銃の人はライフル射撃コースも選べます。50m膝撃ちで概ね直径115mm(黒点の4点圏)に当てられる人は問題ありませんが、そうでない人はスキート射撃の練習をしておいた方が合格までは早道です。

ライフル銃の場合、当てられない人の場合はプライスレスになってしまい、更に不合格と言う結果に終わります。
射撃姿勢は3種から選ぶ事が出来、当日の試射の時に決定すれば良い事になります。
合格点は50m射撃20発の立ち撃ち25点、膝撃ちが40点、寝打ちが60点各々以上、決して難しい数値ではありませんが、侮れない数値です。
なお警察窓口に確認しました所、弾痕不明の減点は無いそうです。
先にも書きましたが、50m膝撃ちで概ね直径115mm(黒点の4点圏)に当てる事が出来る人は問題ありませんが、それに至らない人は大問題です。

ライフル銃と言う銃は100~300mの獲物の急所を撃ちぬく能力があり、その特性からすればあの合格基準は決して不合理な物ではありません。
しかしそう言う技術を持ったライフルハンターは残念ながら現実には半分もいません。

オープンサイトでは不可能だとは申しませんが、これに高齢と射撃技術も低いが重なった場合は完全に絶望的です。ライフル銃は更新手続きが必要になった銃で行う必要はなく、複数あれば良く当る方の銃で受験して下さい。同様にマグナムとStd口径があるならばStd口径の方が有利です。

今やボルトアクション銃にスコープを付けずに運用する人はいないと思いますが、自動銃にはスコープ無しの人はかなりいます。自動銃だからと言って合格しない事はありませんが、古い自動銃は命中率から言ってやや~かなり不利になります。

ではスコープさえ付ければ問題が解決するのかと言えば、これまた無いよりマシの程度で、スコープ銃だから当ると言う事は全くありません。従いまして元々ダメ元ですからもしスコープを新たに付けられる場合は安価な物にして下さい。

筆者のスコープは3万円の安物ですが、これで150mのワンホールが出せます。良いスコープはそれなりの良さもあるだろうと思いますが、50mや100mの通常射撃ではその差は絶対に出ません。
これは売る立場の銃砲店に相談すれば、店の利益に直結しますから安物はダメだと言うに決まっています。銃砲店に任せれば高額スコープとマウントン取り付け料とやらで10~20万円になってしまいます。

更にスコープは銃に取り付けるだけでは機能せず、試射を繰り返し、サイト調整が必要になります。
ベテランは10~20発で調整出来ますが、慣れていない人はかなりの弾数が必要です。
弾数が必要と言う事は1発300円以上ですからそれなりにお金が掛かる事を意味します。
またシロートは1日に40発が限界ですからそれなりの射撃場通い数が必要である事も意味します。

もっとはっきり言えば当てられない人にスコープの調整が出来る筈がありません。
従いまして出来ない人、或は技量の低い人は資格を持った人にやってもらう方が安く上がります。
資格を持っている人以外にやってもらうと銃刀法違反ですから注意が必要です。
しかし、これだけやっても不合格組から合格組に移れる人は極僅かです。

結論として多少の付け足し的な努力で不合格組が合格組に移れる可能性はありません
それは当らない原因がフリンチングとガク引きにあり、これはライフル射撃の根本に触れなくてはならず、これを乗り越えるには若い人でも数年から10年ほどを必要としますから、付け焼き刃的には可能性はゼロ%です。

多くのライフルハンターに合格して頂きたいと願ってはいますが、現実的に言えば諦めが肝心と言う事になり、もう少しで合格の可能性のある人以外はジタバタしても始まりません。
筆者はこの際にそう言う当てられない銃は減った方が良いと思っており、同様に散弾銃もイージークレーであるならば25枚中の10枚が合格基準であるべきだとも思っています。

クレー射撃が趣味であっても25枚中の2~3枚のスコアでは通常は恥ずかしくて続けられません。
狩猟に於いてはイージークレーが半分前後当らなければ実戦に於いて使い物にならなく野鳥の撃墜は不可能です。捕獲だけが狩猟ではないとは言え、捕獲の可能性がほぼゼロでは健全な狩猟が続けられる筈もありません。
そう言う当てられない散弾銃もこの際に辞めて頂ければつまらない原因の狩猟事故を半減出来ると思っています。

ただライフル銃が更新出来なくなっても今なら散弾銃の継続資格は難しくありませんから、やる気のある人はライフルの資格が無くても購入できるサボットスラグ銃がお奨めです。
サボットスラグ銃は100m以内であるならば一昔前のライフル銃の負けない精度があり、北海道のエゾ鹿猟に於いても100m以内であればそん色はありません。

狩猟には主に猪猟の様に20m以内でしか撃たない狩猟もある事はもちろん存じており、そう言う狩猟をする方でライフル銃を持っておられる人も少なからずいます。
しかしそう言う狩猟であるならばライフル銃の必要性は全く無く、適しているのはライフル銃よりもスラグ銃であり、更に言えばその距離の狩猟に本当に適しているのは24インチ前後の短銃身リブサイトフルチョークのバックショットです。

バックショットは追跡犬に当る恐れがあるから禁止としているグループが相当ある事も存じておりますが、対象が犬だけではなく人間も含めて事故の元にもなっているのはイイ加減なダメ元射撃です。
この時はバックショットの方が多くの弾粒が飛びますので事故の確率は高くなりますが、元々そう言う射撃はしてはいけない射撃なのです。

その為にも簡易型に省略していないスキート射撃をフルチョークで撃つ事をお奨めします。
これを半分以上当てる事が鳥猟にしても大物猟にしても現役ハンターの必要Minレベルではないかと思っています。





同じカテゴリー(技能講習)の記事画像
技能講習(ショットガン編)
同じカテゴリー(技能講習)の記事
 狩猟者経験者講習 (2013-08-29 09:35)
 技能講習(ライフル編) (2013-07-29 16:01)
 技能講習(ショットガン編) (2013-07-22 18:19)

Posted by little-ken  at 18:02 │技能講習