2022年01月09日

お任せ車検 対 ユーザー車検。

  軽自動車 トヨタ ウェイク の場合。
我が奥様の愛車が3年目を迎え、先頃車検をデーラーのお任せ車検で更新しました。車両はトヨタのピクシスメガ、平たく言えば、トヨタワッペンのダイハツのウェイク、3才で1.5万㎞です。

日産はかつて、鈴木製の軽自動車を日産ブランドで宣伝し、売っていました。「モコ」が代表的ブランドでした。同じ車は鈴木ブランドでも販売されていましたが、日産ブランドの方が3倍多く売れました。
今は三菱との合弁会社で軽自動車を製造し、日産ブランドと三菱ブランドで販売しています。

一方トヨタも軽自動車ピクシスシリーズを販売しています。ダイハツ名で言えば、キャスト、ウェイク、アトレーバン、ハイゼットトラックにトヨタワッペンもあります。トヨタの小型車はヤリスを除き、多くはダイハツの設計製作したワッペンだけのトヨタ車で、当然ですがダイハツワッペンの車もありますが、結果は5倍位トヨタワッペンの方がよく売れており、ダイハツワッペンは誤差範囲と言える程です。
お任せ車検 対 ユーザー車検。お任せ車検 対 ユーザー車検。お任せ車検 対 ユーザー車検。お任せ車検 対 ユーザー車検。
左から、キャスト、ウェイク、アトレー、ハイゼット,です。

もし軽自動車もトヨタが本格的に宣伝したら、結果は同様になり、ダイハツワッペンの軽自動車が売れなくなり、ダイハツの販売店が潰れてしまいます。その為にトヨタは軽自動車の宣伝を一切しておらず、 トヨタワッペンの軽自動車がある事を知らない人も多くいます。

そんなトヨタ ウェイクですが、お任せ車検は総額で約7.4万円、内訳は下記に示します。
デーラーお任せ車検     ユーザー車検
点検整備費:39000円  →    0  円
自賠責   :20000円  →  20000円
重量税   : 5000円  →   5000円
代行&印紙:10000円  →   1000円 
  合計    74000円  →  26000円  差額 48000円


お任せ車検とユーザー車検と最も大きな差が出るのが、点検整備費の39000円ですが、この中には オイル交換やワイパーの交換が含まれ、全てが無駄ではありませんが、これらを含め全てが過剰整備費となります。

軽自動車では長期間の無整備運行経験はありませんが、普通車の半分程度の耐久性は十分あり、点検整備費の3.9万円と車検代行の0.9万円の計4.8万円/2年が、ユーザー車検で節約出来る費用となり、10年10万㎞程度まで、この状態が続く事になります。

  エルグランド 特装キャンピングカー の場合。
こちらは普通車でキャンピングカーの20歳、2年前に受けた時は悪性リンパ腫で入院中でしたのでデーラーで受験しましたが、今回はユーザー車検で車検更新をして来ました。
エルグランド特装車とはフロントキャビンまでがR50型エルグランドですが、後部荷室はE24型のキャラバンロングのサイドパネルをそのまま使い、片側10㎝を大きくした特別製の車です。
お任せ車検 対 ユーザー車検。
最も多用されたのが、高規格救急車、次がジャンボタクシーでした。そんなエルグランド改はエルグランドとキャラバンを合体させた車です。現在の救急車やジャンボタクシーやキャンピングカーにはハイエースのスーパーロングワイドが圧倒的に多数が使われ、エルグランド改は消滅しました。
デーラーお任せ車検     ユーザー車検
点検整備費:50000円  →    0  円
自賠責   :37200円  →  22400円  安くなったのは料金改定によります。
重量税   :37800円  →  37800円  (自動車税46900円)
代行&印紙:35000円  →   2200円 
 合計   160000円  →  62400円  実質差額 82200円


自賠責が1.5万円ほど安くなっているのは、料金改定があったからです。
点検整備費は車が大きくなり、やや高くなったのは妥当と言えますが、過剰整備である事はウェイク 同様です。しかし代行費と印紙で35000円はキャンピング設備の検査等で手間が掛かる事は分かりますが、これはハッキリ高いと言えます。

差額は9.76万円ですが、自賠責の差額を引いた8.22万円/2年がユーザー車検との差額となります。普通の3ナンバーの車ですと、代行手当が2万円ほど安くなり、ユーザー車検の効果は約6万円/2年と言う事になります。10才を大幅に超えたから特に高くなる項目は重量税と自動車税に限られ、概ね50%増と15%増の高額となります。

  過剰整備の省略と突然の故障は無関係
ユーザー車検による整備費の節約で突然の故障を心配されるかも知れませんが、元々車検整備はブレーキとハンドルの点検や検査が主体であり、ハンドルやブレーキが故障する事はありません。

今の車検整備で効果があるのはブレーキバッドの摩耗管理を自分でやらなくても済む事位ですが、代償として残存寿命が平均80%以上のパッドも、どんどん新品に交換されてしまいます。
これが車検整備の現状であり、だから過剰整備だと言い切れるのです。

従ってそのブレーキパッドの残存寿命をタイヤ等と同様に自己管理にすれば、車検整備は行わなくても良いと言う事になり、突然動かなくなる様な故障と車検は概ね無関係なのです。

車検整備に出したその時にシロートには分からないが、整備士には分かる故障の兆候があれば、その故障は防げますが、その可能性は甚だ稀です。20年30万㎞位は基本的にはそれ程の故障をしないのが今の日本車で、それが世界中で評価され、それでトヨタは世界1の自動車メーカーになりました。

車は僅かな確率ですが、故障は起こりますが、その時はその時です。そんな時の為にレスキュー保険に入っています。ケンさんは54年間でJAFのお世話になった事は5回程ありますが、キー閉じ込めが2回、脱輪2回、ファンベルト切れ1回、つまり車検とは無関係の故障は54年間に1回だけでした。

それを1桁下げ様とすると、その代償として平均400万円の車を、10年10万㎞で運用を中止する事になってしまい、残存価値はゼロとは言いませんが、10年で90%を償却してしまう事になり、36万円/年の車両代が必要になり、毎年数万円の過剰整備をする事になります。

1960年代までは10年10万mが本当に車の寿命でしたが、その頃でも庶民は概ね10年弱の運用を していました。現在は少なく見てもその3倍以上の寿命があるのに、未だに10年10万㎞で運用を辞めてしまうのは実に勿体ない話です。

  中古車表示の20万㎞は走行距離が少ない。
海外流の表現をすれば、20万㎞未満の車は走行距離が少ないと言う表示を付けられます。10年10万㎞はまだ新車に近い状態なのが日本の中古車ですから、海外で大好評なのは当然と言えます。

日本車も本来は30年50万㎞の寿命があり、1960年代からすれば軽くその3倍の耐久性があり、30年の運用は十分に可能であり、そうすれば高額な車両代は30%になり、36万円/年だった車両代が13.3万円/年と激減します。

過剰整備費も勿体ない話ですが、寿命の僅か30%で運用を辞めてしまう事の方が、遥かに桁違いに勿体ない話なのです。心配であれば、取り敢えずは20年30万㎞を目標にされたら如何でしょう。

20年もすれば子供は成人し、環境が大幅に変わります。本来は家も車もそうですが、その環境変化に合わせて、それに適したサイズの家や車に換える事が相応しい筈ですが、そう言う風に日本は世の中が出来ておらず、自動車税は11~13年目から15%課税が増えます。

更に重量税はもっと酷く、13年目から40%増え、18年目からは55%に増えますから、完全に時代に 逆行しています。車の製造にはかなりのエネルギーを使い、カーボンニュートラルの思想からすれば、1度生産した車は出来るだけ長く使うべきなのです。その思想からすれば20年を超えたら税金が半額になっても良いと思います。

また車を入れ替えれば、売りの買いの差額で軽く50万円の損失になります。
従って今の精度では、税金面で頭に来る項目はありますが、それでもそのままの車を30年間使い続けると言う事が1番良いと思います。

  自動車学校払い下げ車を25万㎞まで運用。
ケンさんの1970年代は自動車学校の4才3万㎞の払い下げセドリックディーゼルを10万円で購入、これを更に6年間で20万㎞上乗せ運用しており、車両代はタダ同然レベルとなりました。

この頃は15~20万㎞で寿命に達する部品も多かったのですが、部品は3万円で購入した4歳10万㎞の同型車から調達、整備も自前で行いましたので、これもタダ同然でした。

また当時のディーゼルエンジンの車は今と全く違い、煩い、臭い、遅い、登らないの4悪状態でしたが、軽油の価格は今より大幅に安く、ガソリン50円弱の軽油25円程度の半分強でした。

その価格半分の燃料ですが、1リットル当たりの走行燃費は、逆にガソリン車の1.5倍走り、20万㎞走るとその燃料代累計差額だけで、新車が買える程の著しい省エネ効果がありました。

今のディーゼル車は内容が全く変わりました。軽油の価格はガソリンの85%前後、燃費はディーゼルの方が多少良いの程度であり、ディーゼルエンジン仕様の方が50万円高いので、10万㎞走ってもエンジン差額のみの償却に留まります。

但し、実用トルクはガソリン車より高く、実用域ではディーゼル車の方が静かで速く、且つ省燃費なのです。重く空気抵抗の大きな車は燃費面でもディーゼルの方が圧倒的に効果が出ますが、小型で軽い車がプリウスシステムの場合は、ディーゼルは敵いません。

  電気自動車の出来は素晴らしい。
電気自動車は乗って見ればわかりますが、走行性能的には既に申し分ない性能になっています。
ケンさんは50数年前にバッテリーフォークリフトの設計をしていましたが、この時に電気自動車の時代が来る事を予感しました。

  ガソリン車100円分の仕事を、ディーゼル車なら60円、
  電気では何と20円で同じ仕事が出来たからです。


しかも電気車でしか出来ない微妙な操作が可能でした。例えばフォークを高く上げた時に揺れない 絶妙なショックレス発進、アクセル操作だけの加速減速自由自在、更に方向返還時の逆転制動とこれに続くスムーズな発進加速、エンジン車とは勝負にもなりません。
当時の問題は重くかさばり、寿命も10年程度の鉛蓄電池にありました。

バッテリーもリチウム電池で小型軽量ながら長寿命で大容量と画期的になりました。
このプリウスシステム搭載小型ガソリン車は2020年頃からリチウム電池に変更され、画期的に長寿命となりましたので、電池交換なしに軽く20年以上の寿命があり、1リットルで20~30㎞の実走行が出来る小型ハイブリッド車はお奨めの車種となりました。

小型電気自動車はもっとお奨めです。ガソリン価格の概ね半分は税金ですが、電気自動車の燃料には税が掛からず、しかも充電には安い深夜電力が使えます。
リッター30㎞も走る超省エネ車でも電気自動車の走行コストに比べれば、2倍以上と勝負になりません。

また電気自動車の回生制動は、メカブレーキの依存率を大幅に低下、消耗品であった筈のブレーキ バッドですら、殆ど摩耗が無くなり、メカブレーキの用途は緊急制動用に限られました。
電気自動車はリチウムバッテリーがメンテ不要であり、そして摩耗する部品が無くなったのです。

従って電気自動車は20年以上に渡る長期運用に向いており、最もエネルギー代の安い自動車と言う事になります。ここまで来ますと最早、従来のブレーキ廻り重視の車検その物が不要になると言い切れます。さてそんな夢の自動車の最大の問題点は航続距離です。

  電気自動車の欠点。
リーフ初期型のバッテリーは24kwhで航続距離は220㎞でしたが、現在のリーフは60kwhで600㎞を超える航続性能があります。それは良いのですが、問題はバッテリーが高価な事、からっぽで充電を開始しても、急速充電30分では満タンには程遠く、半分にも及ばない事が上げられます。

つまり大容量バッテリーも家でゆっくり充電した時以外は、満タンにならないので、本当の航続距離対策になっていないのです。今後新開発される電池は、急速充電問題も解決してくれると思われますが、まだしばらくの間は航続距離問題が続きます。

一方、普段の使い方では1日50㎞も走りませんから、航続距離は100㎞もあれば十分と言えます。維持費の安い軽自動車の出来い自動車を普段は30年間運用し、遠乗りは全体的に考えレンタカーの方がお得です。

地球的に考えれば電気が普及していない地域の方が多く、こうした地域での電気車運用は困難と言えます。今のエンジン車も化石燃料の石油を使うので問題がありますが、これもバイオ燃料、例えばバイオエタノールやバイオディーゼル燃料を使えば、CO₂による地球温暖化は避けられます。

既存のガソリン車やディーゼル車をバイオ燃料用に改造する事はいとも簡単に出来ます。
当面且つ永らくは、バイオ燃料のエンジン車と電気車の併用になると思われます。





Posted by little-ken  at 15:01