2017年10月13日

リロードと銃2丁体制。

読者からリロードの火薬の種類に付いて質問がありました。
リロードの主目的は安く上げる為だそうです。海外ではStd狩猟弾は20発で20~30ドル、日本
とは大違いです。その海外でも安く上げる為のリロード愛好者は多数います。

ただ安く上げようと言うのに火薬を変えたら、精度どうこうも求められていて、人間の拘りを
見させて戴きました。銃も30-06と300ウィンマグの2丁体制、これもきっと拘りなんでしょう。
拘る事で人間は成長しますので良い事だと思います。

ただ30-06で安く上げるならロシア製の鉄の薬莢の安売り弾があり、80円/発ですからリロード
より遥かに安くて射撃練習ならそのまま撃て、狩猟に使うのであれば140grしか使えませんが、
銅弾頭に挿げ替えれば良いと思います。

巷の評判はよくありませんが、精度も満更でもなく、十分使えます。
弾頭をバーンズに変更しますと微小ですが精度も向上します。

質問の火薬の違いに付いてですが、筆者はリロードをある程度やりましたが、かなり初期に
意味が薄いと判断し、中止しましたので答えられません。

意味が薄いと言う事が分かった後に、愚かな生徒が持ち込むリロード弾の起こしたあほらしい
トラブルの数々をたくさん見ましたので、リロード弾ではなく、実戦にはメーカー製を持って来る
様に指導しており、今は全員がメーカー製を使っています。
正しく管理されたリロード弾であれば、実戦にももちろん大丈夫なのは言うまでもありません。

リロードをしていた彼らに言わせると、リロードボックスから出している方がベテランぽくって
カッコ良く、これぞライフルマンと言う事で辞められないそうです。

しかし夏季に出したベスト記録も温度が30度も違えば意味が薄くなり、また実戦に於ける本当
に必要とする精度と言うのは思ったよりも低く、今の筆者は150mでロシア製安売り弾に酷評
だった初期バーンズ140gr弾頭で10cm程度ですが、それで全く問題ありません。

300mは回収が大変ですから撃つ気が起こりませんが、撃てば外れる気がしません。
口先だけは何とでも言えますが、先頃アフリカでクドウ450kgを380mから1発で倒しました。
ミスると2000ドルのペナルティーですが、外れる気はしませんからその380mを撃ちました。

弾着まで通常より長い時間が掛かり、失中かと思いましたが、かなり遅れて良い弾着音が返り、
その瞬間にガイドは「コングラチュレーション」と言い、クドウはまもなくその場で倒れました。

愛銃は308のサコー75バーミンターです。何故バーミンターかと言えば、射撃時の精度よりも
拙者は重い銃身でスイングがブレない事を目的に選択、要はランニング射撃仕様です。
北海道のベテランなら駆除の1年分程度かも知れませんが、1050頭余を捕獲し、350頭以上
がランニング射撃です。

もちろん射撃精度も大幅向上し、300mは最早外れる気がしなくなり、ランニング5発5中も3度
連続で達成しました。
遠射もランニングも長い間の夢でしたが、サコーにしてからすぐに達成させる事が出来、以後は
回収が大変ですから余りやらなくなりました。

精度を求められるのであれば30-06より308の方が精度を出し易く、更に6mmPPC等にすれば
もっと出し易くなります。
308で500kg以上の大物ですから、PPCでもエゾ鹿猟には十分使えると思っています。

またガイドをしておりまして被弾場所と倒れる関係をたくさん観察した結果、マグナムとStd弾は
倒れる確率は殆ど変わりません。全く変わらないかもと言う感じすら持っています。
倒れるまでの距離に付きましてはやや短いの程度でした。

そう言う事から筆者はマグナム奨励は100%銃砲関係者の陰謀であり、マグナムは不要だと
思っています。
実際、ヒグマも400kg以上を初めとし308の140grで6戦6勝、大物は940kgのエランド、クドウを
初めとする300~450kgのアフリカの大型草食獣たくさん捕獲成功させました。
その結果、デカいからマグナムと言う事も必要無いと言う結論に達しました。

一方、銃は同じメーカーの同じ口径の物でも絶妙な違いがあり、その絶妙さは使いこなす必要
があると思っています。
つまり銃2丁体制と言うのはどちらの銃も使いこなしていないのではと思えます。

308と30-06の比較に付きましては色々言われておりますが、拙者はわざわざ古い方を使う事
はないの一言だと思っています。
また30-06に拘ると言う事はかなりのベテランとお見受けしますが、拘りが必要なのは使われて
いる銃の製造年代です。

メーカーとモデルによって幅がありますが、銃は同じ形をしている同じ銘柄の銃であっても
1980~2000年を境として大幅な精度の違いがあります。
一口に2000年以降製造の銃は信頼がおけますが、そうでない銃の精度は今一つです。

それは購入した時期ではなく、製造された時期です。
例えばウインチェスター70ですと1964年にマイナーチェンジに失敗して酷評の銃となりましたが、
マイナー前の銃は抜群の好評でベラボーに大きなロットで作りました。

ウインチェスターは元々メーカーではなく、レミントンやその他の会社で作らせました。
普通は10年程度分を作るのですが、抜群の酷評に売れなくて、その1964年の酷評ロット30年
以上売っていました。
その後にやっと新しいロットで現行の高精度銃となりましたが、1流とて言えない地位にあります。




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Posted by little-ken  at 17:12 │ハンティング銃と弾